例えβに生まれても

3 お見舞いの王子様

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膝の上に抱っこされたり、気付いたら抱き寄せられたり。
俺がおかしいんだとわからないくらい、清人様と遊んでいる間は常に傍にいるのが当たり前。

兄ちゃんよりも近くて、近すぎて、今思い返せば誰かが止めてくれたらよかったのに。
小学校の校門前まで送ってくれた清人様に、｢行ってきます｣｢行ってらっしゃい｣の恒例バグをしていたら、流石に六年生にもなって止めなさいと女子につっこまれ。
それがみどりちゃんと話始めるきっかけだった。

別にいじめられたりはしてなかったんだけど・・・清人様の遊び相手になってなら、周りが遠退いたというか。
一線引かれてしまったというか。

β社会に突然表れたキラキラ清人様に、皆がビックリして俺にまで気を使われちゃっていた。