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「また来やがった」
ざわつくスタッフと突然にしか現れない厄介な客に陽太は鋭い舌打ち。客を相手にしていない全メンバーが急遽集められるのは、身内の客に対してだけ。一般の客には、スタッフが好みや指名を聞き取り選別したメンバーと引き合わせる。
「坊っちゃん、せめて返り血を洗い流してから来てください。
トラウマになったら使えなくなり・・・」
「今の俺に指図するな」
なんとか宥めようとするスタッフを、まだ声変わり前の子どもの声が軽くあしらう。成人しか客を取らない『アンダーグラウンド』の鉄則に当てはまらないのは、これも例外。身内の客だけ。変声期前となるとその例外は特例といってよかった。
部屋に集められた陽太を含める男女8人のメンバーは、皆一様に緊張し、中には既に目に涙を浮かべている者までいる。身内の客を相手にするとしばらく客が取れなくなる。加減を更に知らない子どもの相手は必ず監視がつくが、この目の前の客に監視がついても効かないことは既に周知の事実だった。
ざわつくスタッフと突然にしか現れない厄介な客に陽太は鋭い舌打ち。客を相手にしていない全メンバーが急遽集められるのは、身内の客に対してだけ。一般の客には、スタッフが好みや指名を聞き取り選別したメンバーと引き合わせる。
「坊っちゃん、せめて返り血を洗い流してから来てください。
トラウマになったら使えなくなり・・・」
「今の俺に指図するな」
なんとか宥めようとするスタッフを、まだ声変わり前の子どもの声が軽くあしらう。成人しか客を取らない『アンダーグラウンド』の鉄則に当てはまらないのは、これも例外。身内の客だけ。変声期前となるとその例外は特例といってよかった。
部屋に集められた陽太を含める男女8人のメンバーは、皆一様に緊張し、中には既に目に涙を浮かべている者までいる。身内の客を相手にするとしばらく客が取れなくなる。加減を更に知らない子どもの相手は必ず監視がつくが、この目の前の客に監視がついても効かないことは既に周知の事実だった。
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