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意識を取り戻したのは、10時を回っていた。布団の中からすぐには出られずぼんやり天井を眺める。暴君の気配も、壁際に吊るされていた制服もないので登校したのかと考え、頭が働くようになってから一晩中抱いた後に一睡もせず登校出来る体力に改めて驚いた。若いと言うより若すぎる年齢。あんな風に一晩中自分を抱いていたのに・・・体力がある、というレベルじゃないだろう。
身体はさっぱりしていて、自分が気を失った後に外も中も、編んでいた髪までほどいて洗われ乾かされていることがわかった。自分の身体で見られていない場所なんて無いが、今更ながら恥ずかしい。
這って冷蔵庫に水を取りに行けたのは昼前。そこから生まれたての小鹿や子牛のように、手足をブルブル震わせシャツとハーフパンツを寝た状態でなんとか身につけることが出来た。敷布団に取り込まれそうになるくらいの強烈な眠気と疲労と戦い、勝利。昼食代わりに皮つきのリンゴにかじりついて空腹を落ち着かせた。
暴君に、どんな顔で会えばいいんだろう。昨夜から早朝までの恥態を改めて思い出し、自分の顔が手にしたリンゴより赤くなっている気がした。
身体はさっぱりしていて、自分が気を失った後に外も中も、編んでいた髪までほどいて洗われ乾かされていることがわかった。自分の身体で見られていない場所なんて無いが、今更ながら恥ずかしい。
這って冷蔵庫に水を取りに行けたのは昼前。そこから生まれたての小鹿や子牛のように、手足をブルブル震わせシャツとハーフパンツを寝た状態でなんとか身につけることが出来た。敷布団に取り込まれそうになるくらいの強烈な眠気と疲労と戦い、勝利。昼食代わりに皮つきのリンゴにかじりついて空腹を落ち着かせた。
暴君に、どんな顔で会えばいいんだろう。昨夜から早朝までの恥態を改めて思い出し、自分の顔が手にしたリンゴより赤くなっている気がした。
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