可愛いΩのナカセカタ

三日月

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258 Ω

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 輝良が並べ終わった本は、全部で20冊を越えていた。イラストは書いている人が複数いるのか、人物の顔つき1つとっても違いがわかる。真っ白な布団の上が、一気に華やかに彩られた。


「由良が家出したと父上に聞かされても、理由が全然わからなくてな。
 俺と由良は、たった一人の兄弟で双子なんだ。
 分からないわけがないと、由良の立場で物事を考えるようにしていたら小説家になっていた」


 何でもないことのように話す輝良。そうなった理由について、わざわざ考えるほどのこととは思っていないのが自分にはわかった。何故そうなってしまったか、輝良自身もまだ分かってないけれど、今が小説家なら小説家で生きていくだけだと達観しているのかもしれない。突き進むと脱線して、脱線した先に道を作ってしまう輝良らしいと言えば輝良らしいか。
 どんな職業にも言えることだが、なりたいと思っていても努力や才能がなければ小説家になれないだろう。流されていきついたにせよ、こんなにたくさんの本が出せてしまうのは流石だな。作者の名前は、全てきらら名義。どうやら、輝良は小説家きららとしてこれだけの本を既に出しているようだ。

 凄いなぁと感心していたら、先に一冊手に取った疾風がパラパラページを捲っていた。疾風に屈んで貰い覗き込むと、確かにイラストが多い。見つめあったり、抱き締めたり、キスしたり・・・うわぁぁあっ


「こ、これは、そういう本なのかっ」


 まさかのイラストが目に入り、声が裏返ってしまった。
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