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神宮寺家
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もともと神宮寺家の成り立ちは、鬼と大きな戦いを経た生き残りの寄せ集めだと聞いている。
それは、長く、辛く。
お互いの主戦力全てを潰しあい。
疲弊し、戦力となる人や鬼がいなくなるまで続いた。
後の世に、酷い憎しみと恐怖を植え付け、戦いは一時的に終焉。
その過程で、鬼が力を得るため極上認定対象を乱獲したことにより、その数が激減。
鬼が、ただの人にも手を出すようになる事態に陥った。
わずかに生き残った極上認定される人間と。
人間の勇士が結束し。
今後の鬼との戦いを凌ぐために。
ひとつの集団『神宮寺家』を作る。
創始以来。
鬼に最も対抗できる捕縛師が当主となる。
実力主義上等の集団。
鬼に対抗できる優秀な人材が、当主となるのは当たり前。
それが・・・
いつの間にか骨抜きされていた世襲制のために、現当主の就任式までもあれやこれやと諍いは有り。
就任後の、現当主派と前当主派の争いは今も続いている・・・
前当主の娘であるお師匠様に師事した私は、もちろん前当主派と思われているから。
現当主をこんな間近で見ることもない。
『百鬼のリアン』と恐れ、敬われ、傅かれているこの人が。
それまで、生きるために人を欲する鬼を。
ただの害悪として向かえ打ち。
時には、人側から仕掛けて殲滅しようとさえし。
鬼は、鬼でしかないと。
鬼落ちする前は、同じ人だった事実にさえ蓋をして。
切り捨ててきた慣習を、過去とした。
就任直後、反対意見に耳も貸さず。
争いから、共存へ。
捕縛・殲滅から、マッチングへ。
極上認定の人間が、無理強いされた末に『鬼落ち』するのを防ぐため。
鬼が空腹のあまり、無差別に人を襲わせないために。
歴史を紐解き、両者の性質を見極め。
一方的に鬼の真名を奪い、人に隷属させた”契る”行為を。
契った相手を最優先で守る代わりに、角を無くした鬼の空腹を満たし。
更に、社会へ溶け込む手助けをする方へと強制的に切り替えさせた。
今の神宮寺家のシステムを再構築した偉才の現当主。
私と角無し鬼である瑠璃丸が。
堂々と一緒に生活できるのも、この人のおかげなのだ。
それは、長く、辛く。
お互いの主戦力全てを潰しあい。
疲弊し、戦力となる人や鬼がいなくなるまで続いた。
後の世に、酷い憎しみと恐怖を植え付け、戦いは一時的に終焉。
その過程で、鬼が力を得るため極上認定対象を乱獲したことにより、その数が激減。
鬼が、ただの人にも手を出すようになる事態に陥った。
わずかに生き残った極上認定される人間と。
人間の勇士が結束し。
今後の鬼との戦いを凌ぐために。
ひとつの集団『神宮寺家』を作る。
創始以来。
鬼に最も対抗できる捕縛師が当主となる。
実力主義上等の集団。
鬼に対抗できる優秀な人材が、当主となるのは当たり前。
それが・・・
いつの間にか骨抜きされていた世襲制のために、現当主の就任式までもあれやこれやと諍いは有り。
就任後の、現当主派と前当主派の争いは今も続いている・・・
前当主の娘であるお師匠様に師事した私は、もちろん前当主派と思われているから。
現当主をこんな間近で見ることもない。
『百鬼のリアン』と恐れ、敬われ、傅かれているこの人が。
それまで、生きるために人を欲する鬼を。
ただの害悪として向かえ打ち。
時には、人側から仕掛けて殲滅しようとさえし。
鬼は、鬼でしかないと。
鬼落ちする前は、同じ人だった事実にさえ蓋をして。
切り捨ててきた慣習を、過去とした。
就任直後、反対意見に耳も貸さず。
争いから、共存へ。
捕縛・殲滅から、マッチングへ。
極上認定の人間が、無理強いされた末に『鬼落ち』するのを防ぐため。
鬼が空腹のあまり、無差別に人を襲わせないために。
歴史を紐解き、両者の性質を見極め。
一方的に鬼の真名を奪い、人に隷属させた”契る”行為を。
契った相手を最優先で守る代わりに、角を無くした鬼の空腹を満たし。
更に、社会へ溶け込む手助けをする方へと強制的に切り替えさせた。
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