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序章
恐怖する田中
しおりを挟むそれは、
俺が無い脳みそをフル回転してる時やった‥
「そ、それにしても‥田中様の瞳は、その‥とても」
「えっ、もしかして見たッ!?」
モジモジとしていたルクさんが口を開く。
その言葉に、俺は瞬時にパッと前髪を抑えつけた。
ち、ちゃんとついてる‥いや、当たり前やけど‥
な、なんで‥いつ?
「はい‥先程‥目が合った際‥風で前髪が‥」
か、風ッ!?そんなん建物の中でふくか普通!?
「う、うそっ‥!?」
ありえへん。
俺は頭を抱えて絶望する。
最悪や‥よりによってルクさんに見られるなんて‥
ほんまについてない‥ッ
「どうして、お隠しになるのですか?」
ルクさんが近づいて来る気配がして、
俺は急いで、パーカーのフードをかぶって、‥って、
ああ!そや!パーカーあの子に渡したっきりやった!!
ど、どうしよ‥こうなれば完全守備態勢ッ
俺はTシャツの首元を頭に被る。
ザ、カオ○シ装備ーー
「あ、あんま見んといて!!‥、変やって‥思われるの嫌やからッ‥」
俺はルクさんを手で制す‥けど‥
「っ、そんなこと思いませんよ!!」
ギュッとその手を握られて混乱する。
な、なんなん、この子、なんでそんなっ
もしかして‥
おもしろ、がってんのか‥
アイツらみたいに‥ッ
思い出すのは、
ケラケラと俺を指差して笑う子どもら。
おばけとか、糸目とか‥
散々俺をからかって‥
そういえば村上だって、
アイツらと同じ目してた‥
俺の前髪掴んでっ、ダッセェって
「っ‥は、離せよ!?嘘や‥こんなキッツい目‥皆んな怖いって‥変やって言うしっ‥気つかわんでいいからほっといてや!!」
「嘘なんかつきません!!タナカ様、私はとても、とても綺麗だと思いましたよ!!」
グイッとTシャツから、顔を出されて、
俺は怯む。
ち、力強っ、
まって、なんで
「うわ!?ち、近いってルクさん!」
サラリと前髪に触れられて俺は焦った声を出す。
やけにクリアな視界で、
女神のようなその人は、俺の頬に手を伸ばし、
また‥花のように微笑んだ。
「ほら、言った通り‥黒く澄んでいて‥とても優しい瞳です」
「わ‥、あ、る、ルクさ、」
「おーい田中ー!!」
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