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緑と洗脳機と変態タイツ
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少し待ってろ、と頬をほんのりと赤く染めながら言ったココア・ブラウンは、隣の部屋に入っていった。どうやらその部屋に白のワンピースがあるようで、そこで着替えて今見せてくれるらしい。
さて、この隣の部屋だが、実はそれは俺の部屋である。
……なんで俺の部屋に白のワンピースがあるんだ。そしてなぜココア・ブラウンはそのことを知っているんだ。
なぜ俺の部屋にワンピースがあるのか全く分からない。全然気が付かなかったぞ。さすがの俺も、まだ自分で購入するほど上級者じゃない。くそっ、知ってたらしっかりとアイロンをかけて部屋に飾り鑑賞できたというのに! なんてもったいないことをしていたんだ俺は!
どうしてそんなものがあって、それをココア・ブラウンが知っているのかすごく気になるが、それ以上に自分の部屋で女の子がワンピースに着替えているというシチュエーションが俺の心のほとんどを支配していた。どうしようすごいドキドキする。
白いワンピース。それは数多くある色とりどりのワンピースの中でも、最も存在感を放つ逸品である。白いワンピースは清楚な印象を与え、また、可憐ながらもか弱い女の子の特徴を際立たせるものとなっている。例を挙げるのなら、深窓の令嬢をイメージした時、その少女が来ている服は白いワンピースだとよりイメージが掴みやすいだろう。その穢れを知らない無垢なワンピースは、それだけで一つの絵画となる。触れることすら憚られるその純白の輝きは、もはや服ではなく芸術品だ。そしてその芸術品が女の子に着られたとき、今度は絵画ではなく、少女という絵が描かれた作品の額縁となるのだ。存在感を放ちつつ、しかし決して主張しすぎず、その少女のすべてを写し出すのだ。しかし『白』という何色にも染まるこのワンピースは、ワンピース自体が持つ印象よりも、着る少女の特徴を強く写してしまう。故に、白いワンピースは数あるワンピースの中でも、着るものを選ぶ、選んでしまう。俺も、いまだかつて白いワンピースを着て己の魅力を最大限に表現することの出来た少女を見たことがない。もしや白いワンピースを完璧に着こなすことが出来る少女などいないのではないか、そのような存在は幻で、儚く白いワンピースと同じように夢の中にしかいないのでは……うん、少し冷静になろうか。
「待たせたな緑よ!」
妄想が暴走してしまい、少し頭を冷やそうかと考えていると、ココア・ブラウンが勢いよくドアを開けて姿を現した。
「お、おお……」
俺の口からは、そんな気の抜けた声しか出てこなかった。
白いワンピースと小麦色の肌のコントラストは眩しいほどに美しく、ワンピースが清楚さを表現しつつも、ココア・ブラウンの持つ快活さは決して殺すことなく見事に中和している。さらりと流れるショートカットの髪と、ひらりと舞う短めのワンピースの裾は、まるでそよ風になびく白百合のようであった。
つまり、簡単に言うとめちゃくちゃ似合ってた。
「やれば出来るじゃんかココア・ブラウン!」
「……その褒め方は素直に喜んでよいのか?」
「まさか白いワンピースをここまで着こなせる奴が存在したとは!」
「いやさすがにそこまで大げさなものではないであろう」
「人生諦めないでよかった!」
「おぬしこれに人生を賭けてたのか!?」
ココア・ブラウンが家に来たときは面倒くさいことが起きると思ったが、こういうことなら大歓迎だ。これだけでしばらく幸せな気持ちで生きていけそうだ。
「……ところで、何でワンピースがあって、それをお前が知ってたんだ?」
「え、えっとそれはだの……」
目を泳がせるココア・ブラウンを不審に思いながら、自分の部屋に入り軽く確認する。
ココア・ブラウンが大雑把な性格なのか、それとも畳む時間すら惜しかったのかは知らないが、床にはダークグリーンのワンピースが脱ぎ捨てられている。……脱ぎ捨てられたワンピースってなんか生々しくて変な気持ちになっちゃうな。
視線をクローゼットへと移すと、そこにある棚の一番下の段にしまってあった服が引っ張り出せれており、おそらくそこに隠されていたのだろうと推測できる。そこには例の変態タイツを封印していたのだが、全然気が付かなかった。そこに隠したのはココア・ブラウン本人だと思う。他の場所を探した形跡もないし。
問題はいつの間に隠したのかということだが、それはいくら考えてもわからなかった。
「……ん?」
何だ? ワンピースの下に何かあるな……なんか、機械みたいな。
「緑よ、なぜそんなにわれの脱いだ服をまじまじと見つめておる」
「ち、違うからなっ!?」
ふう危ない、びっくりした。
もうすでにこのワンピースの観察は十分に済んでいるというのに、変な疑いをかけられるところだった。
「そ、そうだココア・ブラウン! 俺も着替えるからリビングで待っててくれないか!?」
「む、緑もか?」
「あ、ああ、いつまでも制服のままってわけにもいかないからさ」
「……? そうか? まあわかったが……」
渋々と言った様子だったが、どうにかココア・ブラウンを部屋から出すことが出来た。
ちょっと強引だったか……? なんか疑ってる感じだったし……まあいいか、これでワンピースをゆっくり堪能できる……じゃなくてワンピースを飾って鑑賞が……でもなくって、この装置をゆっくり確認できる。ワンピースはおあずけだ。
まだわずかにぬくもりが感じられる、秋と冬のファッションとして向いておりほかの服と合わせるのが難しい色合いかと思いきや実は服だけでなく小物などでもワンポイントとして取り入れると落ち着きのあるまとまりとなり普段使いしやすい色でそのシックなカラーは大人っぽさを出して上品な印象を与えつつ、それでも近寄りがたいイメージは与えずむしろ親しみやすさのあるダークグリーンのワンピースの下から装置を拾う。
俺の勘があってれば、たぶんこれは……
「……やっぱりな」
拾い上げたそれを見て、自分の考えが間違ってなかったと確信する。
それは長方形の板にボタンがついているだけの無骨なデザインで、画面はないがまるで一昔前のゲーム機のような見た目だった。裏面には電池を入れる部分とそこにカバーがつけられている。……うん、やっぱり。
「これが……人類洗脳機か……」
ご丁寧に『せんのうき!』と書かれてるいから間違いないだろう。
まさかこのようなきっかけで対峙することになるとは思ってもいなかった。
ふむ……これを変態タイツを着て触れば壊せるのか……あれ、もしかして今って、すごいチャンスなんじゃないか?
ココア・ブラウンは部屋の外にいるから邪魔されないし、変態タイツはこの部屋にあるし、そして肝心要の人類洗脳機は今この手の中にある。
あれ? あっれれー? もしかしなくてもすごいチャンスだぞこれ! と、とりあえずあの変態タイツには着替えておこうか……まさかこれを自ら進んで着る日が来ようとは思ってもいなかったな。
クローゼットの奥に押し込まれていた変態タイツを引っ張り出し、着替えるために服を脱ぐ。上着を脱ぎ、ズボンに手をかけ下ろし始めたところで、俺はふと手を止めた。
ま、待てよ、緑。よく考えてみろ。こんな簡単に洗脳機を壊せてもいいのか? もっとこう、正義と悪の一進一退の手に汗握る戦いの末に、やっとの思いで手に入るものじゃないのか、これ? あ、でも通普とココア・ブラウンの二人にそんな真面目度百パーセントの戦闘はできないか。いつかどこかで破綻して茶番になりそうだ。
ならばやはり、今ここで俺が壊すべき……いやでもなぁ! こんなあっさり解決を迎えるなんて巻き込まれた身としても納得いかないしなぁ!
ひ、ひとまず着替えるだけはしておこう。こんな半裸半脱ぎの状態でいつまでいても、誰も幸せにはならない。
変態タイツに着替え、床に置いた洗脳機の前に正座する。
うーむ、こうして目の前に洗脳機があると思うと、感慨深いというかなんというか。
これを巡ってココア・ブラウンと通普は対立し、俺が巻き込まれ、小学生が追いかけまわされたり鈴ちゃんが黒歴史を作ったりしたのか。
これを壊せばすべてが終わる。
いろいろと思うことはあるが、俺はどうするかを決めた。
「……壊そう」
うん、よく考えてみたらそのほうが絶対いいよな。これ以上俺が巻き込まれないようにするためにも。
そう思い、俺は洗脳機へと手を伸ばすのであった。
さて、この隣の部屋だが、実はそれは俺の部屋である。
……なんで俺の部屋に白のワンピースがあるんだ。そしてなぜココア・ブラウンはそのことを知っているんだ。
なぜ俺の部屋にワンピースがあるのか全く分からない。全然気が付かなかったぞ。さすがの俺も、まだ自分で購入するほど上級者じゃない。くそっ、知ってたらしっかりとアイロンをかけて部屋に飾り鑑賞できたというのに! なんてもったいないことをしていたんだ俺は!
どうしてそんなものがあって、それをココア・ブラウンが知っているのかすごく気になるが、それ以上に自分の部屋で女の子がワンピースに着替えているというシチュエーションが俺の心のほとんどを支配していた。どうしようすごいドキドキする。
白いワンピース。それは数多くある色とりどりのワンピースの中でも、最も存在感を放つ逸品である。白いワンピースは清楚な印象を与え、また、可憐ながらもか弱い女の子の特徴を際立たせるものとなっている。例を挙げるのなら、深窓の令嬢をイメージした時、その少女が来ている服は白いワンピースだとよりイメージが掴みやすいだろう。その穢れを知らない無垢なワンピースは、それだけで一つの絵画となる。触れることすら憚られるその純白の輝きは、もはや服ではなく芸術品だ。そしてその芸術品が女の子に着られたとき、今度は絵画ではなく、少女という絵が描かれた作品の額縁となるのだ。存在感を放ちつつ、しかし決して主張しすぎず、その少女のすべてを写し出すのだ。しかし『白』という何色にも染まるこのワンピースは、ワンピース自体が持つ印象よりも、着る少女の特徴を強く写してしまう。故に、白いワンピースは数あるワンピースの中でも、着るものを選ぶ、選んでしまう。俺も、いまだかつて白いワンピースを着て己の魅力を最大限に表現することの出来た少女を見たことがない。もしや白いワンピースを完璧に着こなすことが出来る少女などいないのではないか、そのような存在は幻で、儚く白いワンピースと同じように夢の中にしかいないのでは……うん、少し冷静になろうか。
「待たせたな緑よ!」
妄想が暴走してしまい、少し頭を冷やそうかと考えていると、ココア・ブラウンが勢いよくドアを開けて姿を現した。
「お、おお……」
俺の口からは、そんな気の抜けた声しか出てこなかった。
白いワンピースと小麦色の肌のコントラストは眩しいほどに美しく、ワンピースが清楚さを表現しつつも、ココア・ブラウンの持つ快活さは決して殺すことなく見事に中和している。さらりと流れるショートカットの髪と、ひらりと舞う短めのワンピースの裾は、まるでそよ風になびく白百合のようであった。
つまり、簡単に言うとめちゃくちゃ似合ってた。
「やれば出来るじゃんかココア・ブラウン!」
「……その褒め方は素直に喜んでよいのか?」
「まさか白いワンピースをここまで着こなせる奴が存在したとは!」
「いやさすがにそこまで大げさなものではないであろう」
「人生諦めないでよかった!」
「おぬしこれに人生を賭けてたのか!?」
ココア・ブラウンが家に来たときは面倒くさいことが起きると思ったが、こういうことなら大歓迎だ。これだけでしばらく幸せな気持ちで生きていけそうだ。
「……ところで、何でワンピースがあって、それをお前が知ってたんだ?」
「え、えっとそれはだの……」
目を泳がせるココア・ブラウンを不審に思いながら、自分の部屋に入り軽く確認する。
ココア・ブラウンが大雑把な性格なのか、それとも畳む時間すら惜しかったのかは知らないが、床にはダークグリーンのワンピースが脱ぎ捨てられている。……脱ぎ捨てられたワンピースってなんか生々しくて変な気持ちになっちゃうな。
視線をクローゼットへと移すと、そこにある棚の一番下の段にしまってあった服が引っ張り出せれており、おそらくそこに隠されていたのだろうと推測できる。そこには例の変態タイツを封印していたのだが、全然気が付かなかった。そこに隠したのはココア・ブラウン本人だと思う。他の場所を探した形跡もないし。
問題はいつの間に隠したのかということだが、それはいくら考えてもわからなかった。
「……ん?」
何だ? ワンピースの下に何かあるな……なんか、機械みたいな。
「緑よ、なぜそんなにわれの脱いだ服をまじまじと見つめておる」
「ち、違うからなっ!?」
ふう危ない、びっくりした。
もうすでにこのワンピースの観察は十分に済んでいるというのに、変な疑いをかけられるところだった。
「そ、そうだココア・ブラウン! 俺も着替えるからリビングで待っててくれないか!?」
「む、緑もか?」
「あ、ああ、いつまでも制服のままってわけにもいかないからさ」
「……? そうか? まあわかったが……」
渋々と言った様子だったが、どうにかココア・ブラウンを部屋から出すことが出来た。
ちょっと強引だったか……? なんか疑ってる感じだったし……まあいいか、これでワンピースをゆっくり堪能できる……じゃなくてワンピースを飾って鑑賞が……でもなくって、この装置をゆっくり確認できる。ワンピースはおあずけだ。
まだわずかにぬくもりが感じられる、秋と冬のファッションとして向いておりほかの服と合わせるのが難しい色合いかと思いきや実は服だけでなく小物などでもワンポイントとして取り入れると落ち着きのあるまとまりとなり普段使いしやすい色でそのシックなカラーは大人っぽさを出して上品な印象を与えつつ、それでも近寄りがたいイメージは与えずむしろ親しみやすさのあるダークグリーンのワンピースの下から装置を拾う。
俺の勘があってれば、たぶんこれは……
「……やっぱりな」
拾い上げたそれを見て、自分の考えが間違ってなかったと確信する。
それは長方形の板にボタンがついているだけの無骨なデザインで、画面はないがまるで一昔前のゲーム機のような見た目だった。裏面には電池を入れる部分とそこにカバーがつけられている。……うん、やっぱり。
「これが……人類洗脳機か……」
ご丁寧に『せんのうき!』と書かれてるいから間違いないだろう。
まさかこのようなきっかけで対峙することになるとは思ってもいなかった。
ふむ……これを変態タイツを着て触れば壊せるのか……あれ、もしかして今って、すごいチャンスなんじゃないか?
ココア・ブラウンは部屋の外にいるから邪魔されないし、変態タイツはこの部屋にあるし、そして肝心要の人類洗脳機は今この手の中にある。
あれ? あっれれー? もしかしなくてもすごいチャンスだぞこれ! と、とりあえずあの変態タイツには着替えておこうか……まさかこれを自ら進んで着る日が来ようとは思ってもいなかったな。
クローゼットの奥に押し込まれていた変態タイツを引っ張り出し、着替えるために服を脱ぐ。上着を脱ぎ、ズボンに手をかけ下ろし始めたところで、俺はふと手を止めた。
ま、待てよ、緑。よく考えてみろ。こんな簡単に洗脳機を壊せてもいいのか? もっとこう、正義と悪の一進一退の手に汗握る戦いの末に、やっとの思いで手に入るものじゃないのか、これ? あ、でも通普とココア・ブラウンの二人にそんな真面目度百パーセントの戦闘はできないか。いつかどこかで破綻して茶番になりそうだ。
ならばやはり、今ここで俺が壊すべき……いやでもなぁ! こんなあっさり解決を迎えるなんて巻き込まれた身としても納得いかないしなぁ!
ひ、ひとまず着替えるだけはしておこう。こんな半裸半脱ぎの状態でいつまでいても、誰も幸せにはならない。
変態タイツに着替え、床に置いた洗脳機の前に正座する。
うーむ、こうして目の前に洗脳機があると思うと、感慨深いというかなんというか。
これを巡ってココア・ブラウンと通普は対立し、俺が巻き込まれ、小学生が追いかけまわされたり鈴ちゃんが黒歴史を作ったりしたのか。
これを壊せばすべてが終わる。
いろいろと思うことはあるが、俺はどうするかを決めた。
「……壊そう」
うん、よく考えてみたらそのほうが絶対いいよな。これ以上俺が巻き込まれないようにするためにも。
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