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ザクセン国の王弟殿下
お迎えする準備中
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王宮で溜まりに溜まった仕事を3日で消化しきったエラディオは、ようやく自分の屋敷に戻って泥のように眠りについた。
翌朝遅めに起床すると、執事のセルゲイを呼びつけた。
「お呼びですか、エラディオ様」
「ああ」
セルゲイは御年45歳で先日早くも孫が誕生した所だ。見た目も年齢もおじいちゃんと呼ぶには早いが、本人は非常に喜んでいるらしい。
そしてそのセルゲイが心配しているのがエラディオだった。
20歳にもなって、誰とも添い遂げるつもりがないと言い張る主人に、いつも「結婚はいいものですよ」だの「女性と付き合ってみては?」だの、とにかく女性と関わらせようとしてくる。
そんなセルゲイだったが今回バルテルからの連絡で、何とエラディオが女性に興味を示したとあって、非常に興味津々だった。
「…聞いてると思うが」
「はい、存じ上げております」
「だよな。なら話は早い」
「勿論奥様となるお方が来られても問題ないよう、しっかりとお部屋の準備などの手筈は整っております」
「いやいやいや、まだ返事貰ってねぇから!早いな!」
「こういう事は勢いも大事ですので」
そうなのだ。
エラディオが屋敷に戻ってみると、いつの間に改装したのかエラディオの部屋と隣の部屋の間に扉が作られていた。
つまりは、夫婦の寝室として続き部屋を用意してあったのだ。
それを目にした時、エラディオは頭を抱える思いだったが、実際ナディアを迎えるのであればこういった準備は必要だ。
必要だが、まだ求婚を受けてもらってさえない。というか、サルトレッティ公爵家に正式に求婚の手紙すら送っていないのだ。
「あーもういい、それよりもサルトレッティ公爵へ正式な求婚の手紙を出す」
「サルトレッティ公爵令嬢には何も贈り物はしないのですか?」
「贈り物ねぇ…」
正直ナディアが何を貰って喜ぶのか想像できない。あのブローチを渡した時も喜ぶと言うよりは困惑の方が勝っていた。
「ご令嬢への贈り物もですが、サルトレッティ公爵令嬢はドルフィーニ国の王太子殿下の婚約者であられたのですよね?」
「ああ、そうだが」
「ではドルフィーニ国の王家を通した方がよろしいのでは?」
「それは兄上がやってくれるそうだ。俺は俺でナディア嬢のご両親に手紙を送らないとな」
「なるほど、国王陛下が。それはようございました」
「だが、正式な申し込みはまだ止めてる。いざって時に頼むつもりだ」
「それは…」
ザクセンの国王から正式な書状としてドルフィーニ国へ婚姻の申し込みをすれば、嫌でもジョバンニの耳に入るだろう。その時ジョバンニはどんな顔をするだろうか。
そんな事を考えてつい苦笑を漏らす。ジョバンニは友人のような存在だが、色恋が絡めばまた別だ。それにジョバンニはナディアをこっぴどく扱き下ろして捨てるつもりだったのだ。今更何を口出しできるだろうか。
「とにかく色々とやる事があるが、一週間後にはもう一度ドルフィーニへ行ってくる」
「随分お急ぎですね」
「ああ。あまり間をおいて横から掠め取られでもしたら困るからな」
「畏まりました。では朗報をお待ちしております」
「わかった」
セルゲイに見送られ、エラディオは王宮へ向かった。
とにかくまたドルフィーニ国へ行く為の出国申請を出す為だ。
ごちゃごちゃ言われたくないので、早急に手続きをしておかないと後々面倒になりかねない。何故なら王宮の文官や重臣達は、自分達の娘や身内のご令嬢をエラディオの妻に宛がいたいと必死だからだ。
つまり、目的地に到達するまでちょくちょくトラップが発動するのだ。
「きゃっ!」
出た。
目の前でわざとらしく転ぶ女性に冷ややかな視線を送る。
王弟と言う事で、いつも護衛が数人ついているエラディオは、こういった事が目の前で怒っても自ら動くことはしない。
そういう訳で護衛の一人が転んだ女性に手を差し伸べた。
「大丈夫ですか?」
「…」
差し伸べられた手を見て一瞬だが表情を歪める。そして何事もなかったようにその手に自分の手を乗せ、スッと立ち上がった。
「大丈夫ですわ。それよりも王弟殿下にお目にかかります」
「ああ」
「わたくしの事を覚えてらっしゃいますか?わたくしは…」
「悪いが急いでる。それよりも足元に気をつけるんだな」
「…っ!」
一瞥もくれずにエラディオが通り過ぎる。その後に護衛達も続くが、チラリと横目で護衛が女性を確認すると、ギリッと歯軋りする音が聞こえそうなくらい悔しそうな顔をしていた。
「彼女、めちゃくちゃ怒ってましたよ」
「だろうな」
「あの女性、確かシルバーバーグ侯爵家のルシア嬢ですよ」
「知ってる。何度も襲撃されてるからな」
「女性のアピールを襲撃って」
呆れた顔をする護衛を一睨みし、エラディオが回廊を足早に歩く。すると今度は曲がり角から別の女性が飛び出して来た。
それをヒラリと躱すと、女性がエラディオの後ろにいた護衛騎士に激突する。
「失礼、お怪我はありませんか?」
「い、いえ…」
そっと肩を掴まれ体を支えられると、慌てたようにパッと離れる。そして顔を上げるがそこにすでにエラディオの姿はなく、騎士にぶつかった女性が項垂れるように溜息をついた。
何となく気の毒に思った護衛騎士は、女性に一礼をしてエラディオを追う。
こういう事がこの王宮では日常茶飯事なのだ。
「全く、性懲りもなく何だってぶつかってくるんだ」
「印象に残ろうとしてるんでしょうね」
「悪い印象ってのもあるぞ」
「自分達の容姿をよくご存じですので、ぶつかった後はどうにでもなると思っているんじゃないですか?」
「じゃあお前が相手してやれよ」
「…嫌です」
勝手に目の前で転んだり、曲がり角でぶつかってくるような(しかも態と)女性にどうやって好感を持つのか教えて欲しい。大体、どう見たって待ち構えての行動だ。
「あれも彼女達の両親からの指示かもしれないですし」
「だとしたら余計に質が悪い」
「あ、それと今のご令嬢は…」
「知ってる。ミナージュ伯爵家の次女だろう」
「その通りです」
シルバーバーグ侯爵は王室騎士団の第一騎士団長を務めていて、ミナージュ伯爵は文官長を務めている。どちらも貴族派の一派だ。
両家のご令嬢達は一見見目も麗しく洗練された所作で、貴公子たちからも人気のご令嬢だが。
「自分の意思がないってのが気に入らないね。俺が王弟で独身だから狙ってるのがバレバレだ」
「そりゃあ狙うでしょう。王子殿下はまだ幼児ですし、一番爵位の高い公爵家のご子息達はすでに婚約者がおりますので、そういう意味でも超優良物件ですよ」
「俺は不動産かっつの」
自分の地位を理解しているので、こういったアピール合戦は慣れてはいるが、正直うんざりしている。
一時エラディオの気を引こうと逆に素っ気ない態度を取った令嬢がいて、エラディオもさすがに新鮮さを隠せずに少し興味を示した事がある。が、エラディオがちょっと親し気になるとすぐに手のひらを返し、自分がさもエラディオの恋人かのように振舞いだしたのを見て、とてつもなくがっかりしたのは今でも記憶に新しい。
「それでも殿下がお気に召した女性であれば、お付き合いくらいすればいいじゃないですか」
「絶対嫌だね。そんな事をしたらその女の親に速攻で婚約者にされちまうだろ」
「そう思う時点でそこまでお気に入りでもなかったんでしょうね…」
自分だって健康な成年男子なのだから、女性に対する欲求もあれば初恋だって経験している。だがまあ、それはそれだ。
「そんな事よりもバルテルはどうしてる?」
「コーレイン様は現在殿下の執務室で書類の仕分けをされてますね。それと一週間後にドルフィーニ国へ向かわれると聞いていたので、その手続きはすでに終わってるそうですよ」
「さすがだな」
満足そうに笑みを浮かべるエラディオに護衛騎士も頷く。そしてようやく執務室に到着すると、バルテルが忙しなく動き回っている姿が目に入ってきた。
「よう、待たせたな」
「王弟殿下、お待ちしてましたよ」
「ああ。お前達はもう下がっていいぞ」
「畏まりました」
目配せをして護衛騎士を部屋の前に待機させ、侍従や侍女達を退室させた。そして再びバルテルに向き直る。
「もう普通にして構わねーぜ」
「助かる。で、早速だが目を通して欲しいのが…」
「ああ、これか。こっちのはどうするんだ?」
「こっちのは全部非許可でいい。それとコレはいつものだ」
「げ…」
いつものとは釣書の事だ。つまり見合いというか、婚約の申し込みと言うか。
「全部捨てろ」
「返事は?」
「いらん。不用意に手紙なんて書けば余計に面倒だ。返事がないくらいが丁度いいさ」
「だよね」
そう言ってエラディオは椅子に座り、書類に目を通しながら絞られた案件をさらに仕訳けた。
翌朝遅めに起床すると、執事のセルゲイを呼びつけた。
「お呼びですか、エラディオ様」
「ああ」
セルゲイは御年45歳で先日早くも孫が誕生した所だ。見た目も年齢もおじいちゃんと呼ぶには早いが、本人は非常に喜んでいるらしい。
そしてそのセルゲイが心配しているのがエラディオだった。
20歳にもなって、誰とも添い遂げるつもりがないと言い張る主人に、いつも「結婚はいいものですよ」だの「女性と付き合ってみては?」だの、とにかく女性と関わらせようとしてくる。
そんなセルゲイだったが今回バルテルからの連絡で、何とエラディオが女性に興味を示したとあって、非常に興味津々だった。
「…聞いてると思うが」
「はい、存じ上げております」
「だよな。なら話は早い」
「勿論奥様となるお方が来られても問題ないよう、しっかりとお部屋の準備などの手筈は整っております」
「いやいやいや、まだ返事貰ってねぇから!早いな!」
「こういう事は勢いも大事ですので」
そうなのだ。
エラディオが屋敷に戻ってみると、いつの間に改装したのかエラディオの部屋と隣の部屋の間に扉が作られていた。
つまりは、夫婦の寝室として続き部屋を用意してあったのだ。
それを目にした時、エラディオは頭を抱える思いだったが、実際ナディアを迎えるのであればこういった準備は必要だ。
必要だが、まだ求婚を受けてもらってさえない。というか、サルトレッティ公爵家に正式に求婚の手紙すら送っていないのだ。
「あーもういい、それよりもサルトレッティ公爵へ正式な求婚の手紙を出す」
「サルトレッティ公爵令嬢には何も贈り物はしないのですか?」
「贈り物ねぇ…」
正直ナディアが何を貰って喜ぶのか想像できない。あのブローチを渡した時も喜ぶと言うよりは困惑の方が勝っていた。
「ご令嬢への贈り物もですが、サルトレッティ公爵令嬢はドルフィーニ国の王太子殿下の婚約者であられたのですよね?」
「ああ、そうだが」
「ではドルフィーニ国の王家を通した方がよろしいのでは?」
「それは兄上がやってくれるそうだ。俺は俺でナディア嬢のご両親に手紙を送らないとな」
「なるほど、国王陛下が。それはようございました」
「だが、正式な申し込みはまだ止めてる。いざって時に頼むつもりだ」
「それは…」
ザクセンの国王から正式な書状としてドルフィーニ国へ婚姻の申し込みをすれば、嫌でもジョバンニの耳に入るだろう。その時ジョバンニはどんな顔をするだろうか。
そんな事を考えてつい苦笑を漏らす。ジョバンニは友人のような存在だが、色恋が絡めばまた別だ。それにジョバンニはナディアをこっぴどく扱き下ろして捨てるつもりだったのだ。今更何を口出しできるだろうか。
「とにかく色々とやる事があるが、一週間後にはもう一度ドルフィーニへ行ってくる」
「随分お急ぎですね」
「ああ。あまり間をおいて横から掠め取られでもしたら困るからな」
「畏まりました。では朗報をお待ちしております」
「わかった」
セルゲイに見送られ、エラディオは王宮へ向かった。
とにかくまたドルフィーニ国へ行く為の出国申請を出す為だ。
ごちゃごちゃ言われたくないので、早急に手続きをしておかないと後々面倒になりかねない。何故なら王宮の文官や重臣達は、自分達の娘や身内のご令嬢をエラディオの妻に宛がいたいと必死だからだ。
つまり、目的地に到達するまでちょくちょくトラップが発動するのだ。
「きゃっ!」
出た。
目の前でわざとらしく転ぶ女性に冷ややかな視線を送る。
王弟と言う事で、いつも護衛が数人ついているエラディオは、こういった事が目の前で怒っても自ら動くことはしない。
そういう訳で護衛の一人が転んだ女性に手を差し伸べた。
「大丈夫ですか?」
「…」
差し伸べられた手を見て一瞬だが表情を歪める。そして何事もなかったようにその手に自分の手を乗せ、スッと立ち上がった。
「大丈夫ですわ。それよりも王弟殿下にお目にかかります」
「ああ」
「わたくしの事を覚えてらっしゃいますか?わたくしは…」
「悪いが急いでる。それよりも足元に気をつけるんだな」
「…っ!」
一瞥もくれずにエラディオが通り過ぎる。その後に護衛達も続くが、チラリと横目で護衛が女性を確認すると、ギリッと歯軋りする音が聞こえそうなくらい悔しそうな顔をしていた。
「彼女、めちゃくちゃ怒ってましたよ」
「だろうな」
「あの女性、確かシルバーバーグ侯爵家のルシア嬢ですよ」
「知ってる。何度も襲撃されてるからな」
「女性のアピールを襲撃って」
呆れた顔をする護衛を一睨みし、エラディオが回廊を足早に歩く。すると今度は曲がり角から別の女性が飛び出して来た。
それをヒラリと躱すと、女性がエラディオの後ろにいた護衛騎士に激突する。
「失礼、お怪我はありませんか?」
「い、いえ…」
そっと肩を掴まれ体を支えられると、慌てたようにパッと離れる。そして顔を上げるがそこにすでにエラディオの姿はなく、騎士にぶつかった女性が項垂れるように溜息をついた。
何となく気の毒に思った護衛騎士は、女性に一礼をしてエラディオを追う。
こういう事がこの王宮では日常茶飯事なのだ。
「全く、性懲りもなく何だってぶつかってくるんだ」
「印象に残ろうとしてるんでしょうね」
「悪い印象ってのもあるぞ」
「自分達の容姿をよくご存じですので、ぶつかった後はどうにでもなると思っているんじゃないですか?」
「じゃあお前が相手してやれよ」
「…嫌です」
勝手に目の前で転んだり、曲がり角でぶつかってくるような(しかも態と)女性にどうやって好感を持つのか教えて欲しい。大体、どう見たって待ち構えての行動だ。
「あれも彼女達の両親からの指示かもしれないですし」
「だとしたら余計に質が悪い」
「あ、それと今のご令嬢は…」
「知ってる。ミナージュ伯爵家の次女だろう」
「その通りです」
シルバーバーグ侯爵は王室騎士団の第一騎士団長を務めていて、ミナージュ伯爵は文官長を務めている。どちらも貴族派の一派だ。
両家のご令嬢達は一見見目も麗しく洗練された所作で、貴公子たちからも人気のご令嬢だが。
「自分の意思がないってのが気に入らないね。俺が王弟で独身だから狙ってるのがバレバレだ」
「そりゃあ狙うでしょう。王子殿下はまだ幼児ですし、一番爵位の高い公爵家のご子息達はすでに婚約者がおりますので、そういう意味でも超優良物件ですよ」
「俺は不動産かっつの」
自分の地位を理解しているので、こういったアピール合戦は慣れてはいるが、正直うんざりしている。
一時エラディオの気を引こうと逆に素っ気ない態度を取った令嬢がいて、エラディオもさすがに新鮮さを隠せずに少し興味を示した事がある。が、エラディオがちょっと親し気になるとすぐに手のひらを返し、自分がさもエラディオの恋人かのように振舞いだしたのを見て、とてつもなくがっかりしたのは今でも記憶に新しい。
「それでも殿下がお気に召した女性であれば、お付き合いくらいすればいいじゃないですか」
「絶対嫌だね。そんな事をしたらその女の親に速攻で婚約者にされちまうだろ」
「そう思う時点でそこまでお気に入りでもなかったんでしょうね…」
自分だって健康な成年男子なのだから、女性に対する欲求もあれば初恋だって経験している。だがまあ、それはそれだ。
「そんな事よりもバルテルはどうしてる?」
「コーレイン様は現在殿下の執務室で書類の仕分けをされてますね。それと一週間後にドルフィーニ国へ向かわれると聞いていたので、その手続きはすでに終わってるそうですよ」
「さすがだな」
満足そうに笑みを浮かべるエラディオに護衛騎士も頷く。そしてようやく執務室に到着すると、バルテルが忙しなく動き回っている姿が目に入ってきた。
「よう、待たせたな」
「王弟殿下、お待ちしてましたよ」
「ああ。お前達はもう下がっていいぞ」
「畏まりました」
目配せをして護衛騎士を部屋の前に待機させ、侍従や侍女達を退室させた。そして再びバルテルに向き直る。
「もう普通にして構わねーぜ」
「助かる。で、早速だが目を通して欲しいのが…」
「ああ、これか。こっちのはどうするんだ?」
「こっちのは全部非許可でいい。それとコレはいつものだ」
「げ…」
いつものとは釣書の事だ。つまり見合いというか、婚約の申し込みと言うか。
「全部捨てろ」
「返事は?」
「いらん。不用意に手紙なんて書けば余計に面倒だ。返事がないくらいが丁度いいさ」
「だよね」
そう言ってエラディオは椅子に座り、書類に目を通しながら絞られた案件をさらに仕訳けた。
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