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第一章

第14話 行商人を救う

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転売業から足を洗った俺は冒険者行に勤しんでいた。
 ――と言ってもまだ低ランクだが。

「……依頼完了しました」

「お、もうできたんですか!? 相変わらず仕事が早いですねナオスさん助かります」

「いえ、それでは失礼します」

「はい、またお願いします」

 冒険者ギルドの受付の人とやり取りをして報酬を受け取る。
 冒険者ギルドに登録して初めて知ったが、補修の仕事は結構多く冒険者ギルドへの貢献することが出来たのでもうすぐ昇格出来るだろう。

「北の森に出現するオークの耳を納品していただければ、一つ等級が上がりますよ」

「本当ですか? じゃあ今から行って見ます」

 俺は相棒のメタルなスライムのスラちゃんと一緒に、オークを探しに来たの森に向かった。







 道中は平和そのものだった。
 小鳥の声に耳を傾けながら舗装された道を歩いていく。

「暇だ……」

 今世初めての旅の景色を楽しんでいたが、ずっと続く街道に癖癖してきた。
 
「【魔力探知】」

 魔力探知に反応があった。
 森の中を奔る古い街道があったと記憶している。
 
「人と魔物?」

 誰かが魔物に襲われているようだ。
 魔力が成長しすぎた今の俺には、ゴブリンとオークの魔力の違いが判らない。
 蝋燭とマッチの火の大きさを比べるようなものだからだ。

 体外へ放出される魔力を抑え誤魔化して反応のあった方へ近づいていく。
 荷馬車がオークに襲われていた。
 ボウガンで応戦しているのは商人だろう。
 しかし見るからに商人は劣勢だ。

 護衛代金をケチったツケが回って来たのか、はたまた護衛に逃げられたのかは判らないがどちらにしても運のない行商だ。
 
「うーん。助けるか?」

 今の俺には助ける力はあっても助ける道理はない。
 商人が死ぬのを待ってからオークを倒せば、今ここにあるものはそう取り出来る。が流石に両親が咎めた。

「まずは助けてそれから考えよう」

 身体能力を魔術で強化し剣を蜻蛉に構えながら走り寄る。
 善意で助けようとしているのに誤射されてはたまらないので声をだして存在を、行商にアピールする。

「――助太刀する! スラちゃんストライク!」

「ピー」

 メタルなスライムのスラちゃんに直接攻撃するように命令し、その隙をついて魔力を刀身に流し切れ味を強化する。

「スラちゃん商人を守れ!」

「ピー」

 突撃を終えたスラちゃんに商人を守るように命令してからオークに攻撃を開始する。
 オークに袈裟斬りを放った。

「はあああっ!!」

「ブモォォオオオ」

 しかし、加減しすぎたのか胸と腹を切り裂くにとどまっている。
 返す刀で今度は首を狙って逆袈裟に斬りつける。
 喉笛を掻き斬りオーク膝から崩れ落ちた。

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