妾の子だった転生勇者~魔力ゼロだと冷遇され悪役貴族の兄弟から虐められたので前世の知識を活かして努力していたら、回復魔術がぶっ壊れ性能になった
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
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第二章
第45話 仲間《パーティーメンバー》
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Side:グレテル
朝食を食べ終えた私は、アイナリーゼと言うエルフに身支度をさせると冒険者ギルドに向かった。
整備され石畳の道路を馬車で走り冒険者ギルドへと向かう途中、依頼を終えたのであろう何人もの冒険者らしき男女を目にする。
中にはズタ袋一杯に貨幣を詰めた財布を握り締め、屋台や店に足を延ばす者も居れば、武具店や薬屋に出向き武具の整備や消耗品の補充をしている姿が見える。
私も少し前まで彼らと同じような日々を過ごしていた。
冒険ギルドの外観は重厚感あふれる煉瓦造りの三階建だ。
砦のような外観の理由は、冒険者や依頼に来る人や領主を威圧するためだと訊いている。
そうでなくてはこれだけの軍事力を持った組織が独立を維持することは難しいだろう。
中に入り先ず目に入るのは、いずれも年若く見目麗しい受付嬢らしき女性達が、丈夫そうな広めな造りのカウンターで冒険者の対応をしている。そんな受付カウンターが目に入る。
一階部分は広く、依頼《クエスト》の受付と飲食を提供するレストランを兼ねており、朝だというのにもう酒を飲んでいる者もいる。
懐かしさで周囲を見回せば、食事を取って居る冒険も居れば既に依頼を終えた。いかにも無頼漢といった容貌《ようぼう》の冒険者達が、木製のジョッキを傾け酒を煽っている。
あるテーブルでは冒険の成功を祝いジョッキを打ち付け、飛沫をまき散らし互いに腕を回し杯を交わす。あるものは吟遊詩人のように、モンスターの恐ろしさを雄弁に語りるとそれを撃破した己の偉業を褒め湛《たた》え、ジョッキを片手に声高らかに己が武勇を喧伝する者も居る。
懐かしい。
私は過ぎ去りし日々を思い出して言葉を失った。
「グレテルさん?」
顔なじみのウエイトレスがトレイを胸の前で抱えこちらを覗き込んでいた。
人好きすっるひまわりみたいな笑みをたたえている。
「久しぶり……ギルド長に会えるかしら?」
「判りました……」
………
……
…
立派な革張りのソファーに腰を降ろす。
「お久しぶりですギルド長」
「グレテル随分と久しぶりだ。魔力ゼロの子守が嫌になって冒険者に復帰する気になったか? それともギルドで剣術の指南をしてくれる気になったか?」
「……いえその件では……」
ギルド長ともなればギルドのメンバーがどこの誰かぐらいの想像は用意に付くようで私も早々に自分の正体を見破られた。
「非常に残念だ。魔力なしと同年代で可哀想な子がいるんだが、彼は冒険者として才能にあふれている。もっとも最近は見かけないがな……」
ナオスさまを下げるような言い方をして私を……いえ公爵家を挑発しているのかでも何かを疑っているそんな気がする。
「若い頃から冒険者になるような命知らずは、スラムの子供か孤児ぐらいと相場が決まっているものです。案外今は命を賭けない良い暮らししているのかも知れませんね」
「だといいが……」
「本題ですが……昨日起きた事件について冒険者の反応はどうですか?」
「君ともあろう者が公爵閣下の使い走りか? 実に詰まらない人生だな」
「私は公爵閣下ではなく庶子のナオスさまの使い走りです。ナオスさまは昨日実際に現場向かわれ治療に従事された後、後ろ盾になられたキチマー夫人に直訴されたのです。『負傷した冒険者を見舞うべきだ』と……」
「殊勝な心掛けだな……」
「それで一般冒険者の反応はどうですか?」
「死傷者が多く出たと言う事実にビビっていると言うのが実情だ。なんせこの街の陸路が事実上封鎖されたに等しいのだからな、全く森に出ただけだと言うのに……」
「稼げなくて不満を溜め込むこと言うことでしょうか?」
朝食を食べ終えた私は、アイナリーゼと言うエルフに身支度をさせると冒険者ギルドに向かった。
整備され石畳の道路を馬車で走り冒険者ギルドへと向かう途中、依頼を終えたのであろう何人もの冒険者らしき男女を目にする。
中にはズタ袋一杯に貨幣を詰めた財布を握り締め、屋台や店に足を延ばす者も居れば、武具店や薬屋に出向き武具の整備や消耗品の補充をしている姿が見える。
私も少し前まで彼らと同じような日々を過ごしていた。
冒険ギルドの外観は重厚感あふれる煉瓦造りの三階建だ。
砦のような外観の理由は、冒険者や依頼に来る人や領主を威圧するためだと訊いている。
そうでなくてはこれだけの軍事力を持った組織が独立を維持することは難しいだろう。
中に入り先ず目に入るのは、いずれも年若く見目麗しい受付嬢らしき女性達が、丈夫そうな広めな造りのカウンターで冒険者の対応をしている。そんな受付カウンターが目に入る。
一階部分は広く、依頼《クエスト》の受付と飲食を提供するレストランを兼ねており、朝だというのにもう酒を飲んでいる者もいる。
懐かしさで周囲を見回せば、食事を取って居る冒険も居れば既に依頼を終えた。いかにも無頼漢といった容貌《ようぼう》の冒険者達が、木製のジョッキを傾け酒を煽っている。
あるテーブルでは冒険の成功を祝いジョッキを打ち付け、飛沫をまき散らし互いに腕を回し杯を交わす。あるものは吟遊詩人のように、モンスターの恐ろしさを雄弁に語りるとそれを撃破した己の偉業を褒め湛《たた》え、ジョッキを片手に声高らかに己が武勇を喧伝する者も居る。
懐かしい。
私は過ぎ去りし日々を思い出して言葉を失った。
「グレテルさん?」
顔なじみのウエイトレスがトレイを胸の前で抱えこちらを覗き込んでいた。
人好きすっるひまわりみたいな笑みをたたえている。
「久しぶり……ギルド長に会えるかしら?」
「判りました……」
………
……
…
立派な革張りのソファーに腰を降ろす。
「お久しぶりですギルド長」
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「……いえその件では……」
ギルド長ともなればギルドのメンバーがどこの誰かぐらいの想像は用意に付くようで私も早々に自分の正体を見破られた。
「非常に残念だ。魔力なしと同年代で可哀想な子がいるんだが、彼は冒険者として才能にあふれている。もっとも最近は見かけないがな……」
ナオスさまを下げるような言い方をして私を……いえ公爵家を挑発しているのかでも何かを疑っているそんな気がする。
「若い頃から冒険者になるような命知らずは、スラムの子供か孤児ぐらいと相場が決まっているものです。案外今は命を賭けない良い暮らししているのかも知れませんね」
「だといいが……」
「本題ですが……昨日起きた事件について冒険者の反応はどうですか?」
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「殊勝な心掛けだな……」
「それで一般冒険者の反応はどうですか?」
「死傷者が多く出たと言う事実にビビっていると言うのが実情だ。なんせこの街の陸路が事実上封鎖されたに等しいのだからな、全く森に出ただけだと言うのに……」
「稼げなくて不満を溜め込むこと言うことでしょうか?」
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