妾の子だった転生勇者~魔力ゼロだと冷遇され悪役貴族の兄弟から虐められたので前世の知識を活かして努力していたら、回復魔術がぶっ壊れ性能になった
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
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第二章
第46話 元パーティーメンバーは破産寸前
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Side:グレテル
「そうだ。冒険者は宵越しの銭を持たない貯金もしない。だから武器や防具が壊れるだけで酷い場合は奴隷落ちする」
「私のパーティーもそれで揉めましたから……」
「冒険者が森を怖がり稼げない連中が増えれば犯罪や売春が横行することになる……一刻も早く安心感を与えて欲しい」
「安全でなく安心感ですか?」
「そうだ人は道理ではなく感情で動く生き物だ。権威や立場のある人間が安全だと言えば民の不安は多少和らぐものだ。それをナオスと言う少年は良く理解しているようだ。公爵家の文官にでもするといい」
「今日はありがとうございました」
私は頭を下げるとソファーから立ち上がった。
「待ちたまえ」
「何でしょう」
「君のパーティーメンバーだが昨日のサラマンダー討伐に参加したらしい。場所はテラー神殿だ」
「ありがとうございます」
私はテラー神殿に向かった。
◇
神殿の中は地獄絵図と言っていい。
包帯から血が滲んでいたり、痛み止めが切れたのかうわ言のように痛い痛いと呟いている者も要る。
そんな私に声を掛けて来たのは神殿の巫女見習いの少女だった。
「誰かお探しでしょうか?」
「冒険者の知り合いを……」
私の一言で何かを察したのか巫女見習いの少女は「どうぞ」と言って案内をしてくれる。
「お知り合いのお名前かパーティー名をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「オイダス、ツイーホ、アクージョ、ケイコークです」
「ああ『エグザイル』の皆さんですね。こちらです……」
通されたのは個室ではなく大部屋だった。
『エグザイル』はこの街では上から上位のAランクパーティーだったと言うのに……
開いたドアに患者の視線が集まるのを感じた。
そしてその視線はやがて私に向かう。
「グレテル……」
私の名前を呟いたのはリーダーのオイダスだった。
私は気まずい雰囲気を感じながら言葉を無理やり紡いだ。
「久しぶり……」
「久しぶりだな」
「元気にしてたか?」
そんな言葉を投げかけて来る元パーティーメンバー達は、私にした仕打ちなんてまるで忘れているようだ。
「え、ええ……サラマンダーにやられたって訊いたわよ?」
私は曖昧な笑みを浮かべ何とかやり場のない感情を覆い隠して本題を切り出した。
「お金がなくてな……」
オイダスの言葉に私は絶句した。
「お金がないって……冒険者ランクから言えば十二分に稼げてるでしょ」
私が追放された時点で冒険者ランクはAランク。
上から二番目の等級だった。
そんな私達の主な仕事は地元の冒険者では、対処できない高難易度のモンスターを倒すことで、ベネチアンの街に停泊する船舶を用いてこの海を渡るのが主なルートだった。
私が追放されたのは遠方での仕事が終わり一息ついた時だった。
あれから幾らか時間がたったとは言え常識的な使い方をしていればまだ金はある筈だ。
武器や防具を新調すれば話は変わるが、この街に帰ってきたころは武器や防具が安かった。
この街を拠点している後輩曰く、「武具屋の質が一気に高まった」たらしい。なんでも「不思議な餓鬼が売り払っていく」との噂とのことで確かに良く良く見れば、分不相応な武具を纏った冒険者が多かった。
今回怪我人が多かったのはそう言った武具の性能だよりな冒険者が増えたことも原因なのかもしれない。
「そうなんだけどさ一応Aランクの冒険者として後輩に奢ったり、武具を買ったりしてみんな素寒貧で……」
「そうそうここの入院費も借金している状態なんだ……」
「質屋や金貸しに担保として武器や防具を取られちまってよ……」
「私なんか身体を売れって……」
「私も宝飾品を取られてしまって……」
なんだ全員自業自得じゃないか……。
「そうだ。冒険者は宵越しの銭を持たない貯金もしない。だから武器や防具が壊れるだけで酷い場合は奴隷落ちする」
「私のパーティーもそれで揉めましたから……」
「冒険者が森を怖がり稼げない連中が増えれば犯罪や売春が横行することになる……一刻も早く安心感を与えて欲しい」
「安全でなく安心感ですか?」
「そうだ人は道理ではなく感情で動く生き物だ。権威や立場のある人間が安全だと言えば民の不安は多少和らぐものだ。それをナオスと言う少年は良く理解しているようだ。公爵家の文官にでもするといい」
「今日はありがとうございました」
私は頭を下げるとソファーから立ち上がった。
「待ちたまえ」
「何でしょう」
「君のパーティーメンバーだが昨日のサラマンダー討伐に参加したらしい。場所はテラー神殿だ」
「ありがとうございます」
私はテラー神殿に向かった。
◇
神殿の中は地獄絵図と言っていい。
包帯から血が滲んでいたり、痛み止めが切れたのかうわ言のように痛い痛いと呟いている者も要る。
そんな私に声を掛けて来たのは神殿の巫女見習いの少女だった。
「誰かお探しでしょうか?」
「冒険者の知り合いを……」
私の一言で何かを察したのか巫女見習いの少女は「どうぞ」と言って案内をしてくれる。
「お知り合いのお名前かパーティー名をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「オイダス、ツイーホ、アクージョ、ケイコークです」
「ああ『エグザイル』の皆さんですね。こちらです……」
通されたのは個室ではなく大部屋だった。
『エグザイル』はこの街では上から上位のAランクパーティーだったと言うのに……
開いたドアに患者の視線が集まるのを感じた。
そしてその視線はやがて私に向かう。
「グレテル……」
私の名前を呟いたのはリーダーのオイダスだった。
私は気まずい雰囲気を感じながら言葉を無理やり紡いだ。
「久しぶり……」
「久しぶりだな」
「元気にしてたか?」
そんな言葉を投げかけて来る元パーティーメンバー達は、私にした仕打ちなんてまるで忘れているようだ。
「え、ええ……サラマンダーにやられたって訊いたわよ?」
私は曖昧な笑みを浮かべ何とかやり場のない感情を覆い隠して本題を切り出した。
「お金がなくてな……」
オイダスの言葉に私は絶句した。
「お金がないって……冒険者ランクから言えば十二分に稼げてるでしょ」
私が追放された時点で冒険者ランクはAランク。
上から二番目の等級だった。
そんな私達の主な仕事は地元の冒険者では、対処できない高難易度のモンスターを倒すことで、ベネチアンの街に停泊する船舶を用いてこの海を渡るのが主なルートだった。
私が追放されたのは遠方での仕事が終わり一息ついた時だった。
あれから幾らか時間がたったとは言え常識的な使い方をしていればまだ金はある筈だ。
武器や防具を新調すれば話は変わるが、この街に帰ってきたころは武器や防具が安かった。
この街を拠点している後輩曰く、「武具屋の質が一気に高まった」たらしい。なんでも「不思議な餓鬼が売り払っていく」との噂とのことで確かに良く良く見れば、分不相応な武具を纏った冒険者が多かった。
今回怪我人が多かったのはそう言った武具の性能だよりな冒険者が増えたことも原因なのかもしれない。
「そうなんだけどさ一応Aランクの冒険者として後輩に奢ったり、武具を買ったりしてみんな素寒貧で……」
「そうそうここの入院費も借金している状態なんだ……」
「質屋や金貸しに担保として武器や防具を取られちまってよ……」
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