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どうやらケンカを売られている、らしい
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「ああ~ん、私の癒しが~」
「お前、終わせる気なかっただろう!」
「‥‥‥‥そ、そんな事ナイヨ」
フン、と鼻息で返事された。
モフの充電は大事なのだ。何人たりとも異論はゆるさん。
只今我々は、『深淵の森』を南下中である。
途中で息子ちゃん改め、『白陽』君の背中に乗せてもらった。やったっ!嬉し!
騎乗にも慣れないと駄目だろうって事で、振り落とすつもりかよってスピードで駆けております。
慣れない騎乗に四苦八苦しておりますが、念願の騎乗の機会、無駄になんかしない。
「ちょ、ちょっと早くない?」
「これぐらいで根をあげるのか?まだ、三割ぐらいの速さだぞ?」
あ、そーですか。いや別に不満とかはないのだが、まあまあの確率で、目の前に枝がくるんだよね。避けますけどね。これはひょっとしてワザとか?ワザとなのか?
さっき白陽くんの事を、じゃあ普段は『シロちゃん』ね。って言ったこと根に持ってるんだろうと推測する。
めっちゃ不満そうな目でこちらを見ていたし。
だって仕方がないじゃないか。お母さんフェンリルから、普段は名を隠せって言われたし。名を知られると、幻術にかけられたり支配されたりするから、気を付けるようにってしつこく注意されたのだから。
お母さんフェンリルも名があったのだ。いつかの夜に教えてくれた。遠い昔に付けられたと言っていた。
「我は『異世界人』に名を与えられた。─────シラユキと」
それ、ぜったい日本人じゃん『白雪』でしょ!って言ったら、目がまん丸になって、すごく嬉しそうに笑った。
だから息子ちゃんにも白の字を使ってあるのだ。本人(?)には秘密だけどねっ!
「─────あっ!松茸みっけっ!確保するわよっ!!」
「うえっ!何だよっキノコなんかいいじゃないか」
「す・る・の」
莉緒の背後に立ち上がる圧。かくして二度目の松茸狩りが始まったのである。
『サーチ』を駆使して、白陽が駆け、上からサクサクと掬いとる簡単なお仕事である。
「もっと採るわよ───!」
「まだ採るのかよっ!」
─────松茸狩りは終わらなかった。
「なんだよ、もっと移動できたのに」
焚火を囲んで夕食時。
自分としてはかなり移動したつもりなのだが、同伴者のフェンリル君事、白陽はおおいに不満そうだった。─────もっと進めたのにと。案外せっかち君なのかな?
「いいじゃん、急ぐわけじゃなし。ホラお肉がいい感じになったよ~」
アイテムボックスに松茸が大量に入った自分は、ほくほくのご機嫌だ。
対してシロ君は不満そうに、しかし肉にはハグハグと喰いつく。もっと味わいなよ。
「─────うっ」
「急いで食べるからだよ。水いる?」
「────違う!何か変な感じだ。頭がクラクラする」
そう言いながら、倒れ込んでしまった。
「シロ君 !! 」
『至急。結界を推奨します』
突然現れた『ナビ』の赤い画面に、迷うことなく自分達の周辺に結界を張った。
結界を張ると、ほどなく白陽が目を開け起き上がる。プルプル体をふるって、違和感を振り落としているようだ。
「もう、大丈夫そう?」
「問題なさそうだ。何だったんだ今のは?」
「私には分からなかったわ。『ナビ』何だったのかわかる?」
呼びかけに答えるように、赤い画面から通常の半透明の画面変わる。
『魔獣生物をコントロールさせる「邪香」が人為的に使用されています。扱いが難しいですが、それなりの能力者であれば使用可能。ほとんどの魔獣は洗脳されます』
─────洗脳って、シロ君は !?
『シロ君は貴方が名を授けたので、そこらの辺の魔獣とは一線を画します、なので軽傷で済みました』
後は、シロ君に桃ちゃんをあげましょう。『おまじない』を忘れないでください。
─────よし、がっつりかけよう。
「お前、終わせる気なかっただろう!」
「‥‥‥‥そ、そんな事ナイヨ」
フン、と鼻息で返事された。
モフの充電は大事なのだ。何人たりとも異論はゆるさん。
只今我々は、『深淵の森』を南下中である。
途中で息子ちゃん改め、『白陽』君の背中に乗せてもらった。やったっ!嬉し!
騎乗にも慣れないと駄目だろうって事で、振り落とすつもりかよってスピードで駆けております。
慣れない騎乗に四苦八苦しておりますが、念願の騎乗の機会、無駄になんかしない。
「ちょ、ちょっと早くない?」
「これぐらいで根をあげるのか?まだ、三割ぐらいの速さだぞ?」
あ、そーですか。いや別に不満とかはないのだが、まあまあの確率で、目の前に枝がくるんだよね。避けますけどね。これはひょっとしてワザとか?ワザとなのか?
さっき白陽くんの事を、じゃあ普段は『シロちゃん』ね。って言ったこと根に持ってるんだろうと推測する。
めっちゃ不満そうな目でこちらを見ていたし。
だって仕方がないじゃないか。お母さんフェンリルから、普段は名を隠せって言われたし。名を知られると、幻術にかけられたり支配されたりするから、気を付けるようにってしつこく注意されたのだから。
お母さんフェンリルも名があったのだ。いつかの夜に教えてくれた。遠い昔に付けられたと言っていた。
「我は『異世界人』に名を与えられた。─────シラユキと」
それ、ぜったい日本人じゃん『白雪』でしょ!って言ったら、目がまん丸になって、すごく嬉しそうに笑った。
だから息子ちゃんにも白の字を使ってあるのだ。本人(?)には秘密だけどねっ!
「─────あっ!松茸みっけっ!確保するわよっ!!」
「うえっ!何だよっキノコなんかいいじゃないか」
「す・る・の」
莉緒の背後に立ち上がる圧。かくして二度目の松茸狩りが始まったのである。
『サーチ』を駆使して、白陽が駆け、上からサクサクと掬いとる簡単なお仕事である。
「もっと採るわよ───!」
「まだ採るのかよっ!」
─────松茸狩りは終わらなかった。
「なんだよ、もっと移動できたのに」
焚火を囲んで夕食時。
自分としてはかなり移動したつもりなのだが、同伴者のフェンリル君事、白陽はおおいに不満そうだった。─────もっと進めたのにと。案外せっかち君なのかな?
「いいじゃん、急ぐわけじゃなし。ホラお肉がいい感じになったよ~」
アイテムボックスに松茸が大量に入った自分は、ほくほくのご機嫌だ。
対してシロ君は不満そうに、しかし肉にはハグハグと喰いつく。もっと味わいなよ。
「─────うっ」
「急いで食べるからだよ。水いる?」
「────違う!何か変な感じだ。頭がクラクラする」
そう言いながら、倒れ込んでしまった。
「シロ君 !! 」
『至急。結界を推奨します』
突然現れた『ナビ』の赤い画面に、迷うことなく自分達の周辺に結界を張った。
結界を張ると、ほどなく白陽が目を開け起き上がる。プルプル体をふるって、違和感を振り落としているようだ。
「もう、大丈夫そう?」
「問題なさそうだ。何だったんだ今のは?」
「私には分からなかったわ。『ナビ』何だったのかわかる?」
呼びかけに答えるように、赤い画面から通常の半透明の画面変わる。
『魔獣生物をコントロールさせる「邪香」が人為的に使用されています。扱いが難しいですが、それなりの能力者であれば使用可能。ほとんどの魔獣は洗脳されます』
─────洗脳って、シロ君は !?
『シロ君は貴方が名を授けたので、そこらの辺の魔獣とは一線を画します、なので軽傷で済みました』
後は、シロ君に桃ちゃんをあげましょう。『おまじない』を忘れないでください。
─────よし、がっつりかけよう。
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