放課後勇者は忙しい~クラス転移の繰り返しで全員チート ただし本日ご機嫌斜めの為、巻きが入ります

山田みかん

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たまには?出張

フラグはたたない?

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「昨日‥‥‥‥」

「昨日だそうです、先生」

 時間は進み、放課後である。
  運動部の子達はとっくに教室を出ていっており、今いるのは文系と帰宅部あたりだ。

  先生はゲン○〇ポーズをとりながら、眉間にしわを寄せていた。

「え!とうとう出たの?神推しイケメン!」
「どうだった?どうだった?」

  朝の事を知らない子達が会話に加わるが、出たってなんだ?幽霊かなにかかな?

「出たように見える?昨日はいつも通りよ。新しい出会いなんて‥‥‥‥あれっ?そういえば新しい用務員さん紹介されたわよね‥‥‥‥」

「その人は結構な年齢の人ですよね?さすがに違うと思います」

「なんだ、つまんない」

 つまんないってなんだよ。ごまかしたけど新しい用務員の人は、俺らのおじいちゃん世代だぞ。やさしい笑顔の人だったけど。さすがに先生への紹介相手ではないだろう。 

「まあ、だめだ。本日解散」

「「「「 へ~い 」」」」

「早く帰らないと、少人数でアッチに呼び出されるわよ~」

「先生、フラグ立てないでください!」

「二階堂君に聞いたわよ。楽しかったそうじゃない!」

「いやぁぁっ!スイマセン、ゼンゼンタノシクナカッタデス‥‥‥‥」

「そ、そうなの‥‥なんかゴメン。これあげるから」

「‥‥アリガトウゴザイマス」

 カクカク答える俺に、何か申し訳なさそうに『微〇コーヒー』をイベントリから出して渡してくれた。
 二階堂委員長と俺と少人数で飛ばされて、ひどい目にあったのはまた別の話‥‥‥‥。あ、目から涙が‥‥‥‥温かいなぁ、これ。



   病院の特別室に収容された俺は、真っ白な天井をぼんやりと眺めていた。

  「────それで?どんな人だったのです?貴方をそこまで消耗させた奴らを、あっという間に蹴散らしたという人は」

 俺の付き添いの星崎が、かけた眼鏡を神経質そうに上げながら胡散臭そうに訊ねてくる。
 こちらの話を、まるっきり信じてないみたいだ。
 まあ、日本で有数の能力者と言われる俺が、なんと一般人に助けられました~、なんて話信じろっというのが無理か。でも、それがどういう人物かといえば─────

「わかんね」

 言い切る俺に、盛大にため息が返ってきた。

「知らない人を探すとか?あなた馬鹿ですか?阿保ですか?」
  
  病院のベットでに寝ころびながら、とりあえずの情報を出す。点滴の管があるからちょっと気を遣う。

「顔は見えなかったけど、たぶん若い女の子だよ。ほら、ヒールの足音がしたから」

「靴音‥‥‥‥。それだけですか?」

「うん、それだけ」

  はあぁぁ~とまた特大のため息をつかれた。なんだよ、俺だって結構ヤバかったんですけど。

「女の子は止しましょう。靴音と時間帯からして、女のひとですね」

 何だよ、細かいな。と思えば、眼鏡を押さえながらこちらをジロりと見てくる。
 手元にあるタブレットを覗きながら、こちらの予定を調べる。とはいっても

「この辺りに有能な女性能力者はいないのですが、まあいいでしょう。今のままではどうにもならなので、その女性能力者探ってみましょう」

「で、オレいつここ出れるの?」
「明日かと」

  星崎の予告通り翌日には退院できた。
 まあケガといっても、かすり傷ばかりだったからね。

「で?俺が転がってたのってどこら辺なの?」

 病院から退院したその足で、そのまま俺が回収された現場まで戻ってきた。
 閑静な住宅街で、あんまりうろうろすると不審者扱いで通報されそうだ。
 つきあたりの角を左に曲がったところで、星崎がこの辺ですと指差す。普通の道路だ、そして電柱。

 ああそうだな、ここだここ。懐から式紙用の紙を出す。

「あそこからよくここまで来れましたね?あんな状態で」

 星崎はまだ何やら言い足りないよだ。

「だから何回も言ったじゃん。俺、これでも結構頑張ったんだよ?まあ、最後まで勝ちきれなかったけど」

 呪文を唱えれば鳥型の式神が顕現する。
 探し人の気配がまだ残っていたので、それを探知して辿るのだ。今く気配がする方向に追跡させれば、現在の居場所探し出せる改良版だ。

 くるくると上空で二回旋回したのち、一定方向に飛びだした。

「よっしゃっとらえた!」

 式神を追って俺たちは走り出した。
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