放課後勇者は忙しい~クラス転移の繰り返しで全員チート ただし本日ご機嫌斜めの為、巻きが入ります

山田みかん

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たまには?出張

出会い?

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 ─────しくじった。
 いつもはそんな下手はしないのに、今日は何故かソレに意識を合わせてしまった。
 今日に限って、いつも付き添いの星崎もいない。
 意識が飛びそうになりながら、かろうじて近くにあった電信柱に寄りかかった。
 内ポケットからスマホを取り出して、連絡を入れようとするが、どうにも意識が朦朧として手がおぼつかない。

「‥‥‥‥マズイ」

 意識が軽く飛んで、とうとう地面にへたりこんでしまった。
 こんな事態になるのは何時ぐらいぶりか、自重じみた笑いを浮かべ、とうとう地面に転がってしまう。

「マジでヤベーかも‥‥‥‥」


 一日の仕事を終え、佐藤綾香はイライラとしながら帰宅の途についていた。
 薄暗い路地の中、ヒールの音だけがイライラ度合いを表しているように、カッカッとやたら周りに響く。

 それは街頭の明かりにかろうじて照らされた─────『何か』

 うねうねと得体の知れない黒いそれは、地を這い触手をいくつも伸ばしながら、その先をこちらに伸ばし───

 ─────パアァン!

 鞄の一振りで蹴散らかされた。
   一旦散らかった触手は、またいくつかに固まりこちらに伸びてくる。

「鬱陶しい、邪魔。 『爆 光 炎』!」

 ウォンと一気に眩しい魔法陣が地上に走り、その眩しすぎる光に黒い『何か』は一気に弾き飛ばされる。

「ちょっとぉ~。二階堂君の技、眩しいじゃない」

 けっ、と軽く足蹴にされ、わずかに残った残骸も霧散する。
  そして何事もなかったかのようにヒールの踵を鳴らしながら、彼女は夜道を歩き去った。

   「‥‥‥‥は?なに?いまの」

 いろんな『物』から解放された「彼」は、本格的に意識を手放した。


「ちょっと、田中君いる?」

 一時限目前に、教室のドアをから佐藤先生が顔を出した。

「せんせーおはよー。箒ならちゃんと返しましたよ」

 俺は廊下側の席なので、座ったまま佐藤先生に向かって手をヒラヒラさせた。

「それじゃないわよ、一押し推薦の話はどうなってるのよ」

「え?それを俺に言われても」

 先だってのご褒美に、神様一推しのイケメンを先生に紹介してくれるって話だったのだ。が、しかし。

「あれから二週間ぐらいたつんですけど」

「いやそれ、俺に言われても‥‥‥‥」

 チッ。同じセリフ繰り返しやがってオーラが先生から立ち上る。───え?理不尽。
 俺何も知りませんし、してません。

「だって先生宛のご褒美なんすから、俺が知るわけないですよね?────ていうか俺らの前に、突然男の人が現れたら、普通に引きますよ。急にどうしたんすか」

 それもそうよねと言いつつ、先生は昨日の出来事を話した。

「大学の同級生の結婚式の追加連絡があってね」

「はいはい、例の件ですね」

「どうせ男もいないんだから、三次会まで付き合いなさいよね。とかっ!上からマウントとられたんですけど─────っっ!」

 昨日の会話を思い出したのか ムキィっ─────!となる先生に「予鈴鳴ってます」と二階堂委員長が冷静に突っこむ。「なによ~聞いてくれてもいいでしょ~」といい大人がごねるごねる。しかも女子達は先生寄りだ。

「ちょっと『神メール』で聞くだけ聞いてあげなよ」
「どれぐらいで現れるとか」
「そうそう。もしかして、もう出会ってるとか」
「あった途端にパシーンっと雷が落ちるとか」

「え?神様に聞くの?ていうか雷落ちたら死んじゃうからね」

「出会ってないと思うんだけどな~」

 ぶちぶち言ってる先生をよそに俺は『神フォン』で問い合わせをしてみた。うん、こんな事神様に聞いていいのか、ものすんっっっごく気が引ける。が女性陣の圧がこわいです。頼みます神様。

 ほどなく『ピロン♪』と電子音が鳴った。

「───は?」

「なになに?返事来た?」

 ついっと、画面を女性陣に見せた。 

『昨日出会ったはずだけど、駄目だった?結構いい線いってると思うんだけど~ by 大国主』

 「─────ん?昨日?」
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