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第28話
しおりを挟むドキドキドキドキ。
心臓を落ち着けようと、頑張っていると。
「蒼紫、涼、こっち来て」
智さんに呼ばれて、カメラマンさんの所に行って、写真の確認。
うわー、蒼紫、超カッコいい。
この雑誌買っちゃおうかなー。なんて思っていると。
「どれがいいとかある?」
言われてつい、蒼紫がめっちゃカッコイイ写真を指差してしまう。
二人で写ってるから、何も思われないだろうし。オレのうつりとかは、別にどーでもいいし。
正直、アイドルとかで売った訳でもないのに、アイドルみたいな扱いをされることも多くて、蒼紫は若干嫌がってる。歌を聞いてもらいたいっていう気持ちのが強いみたい。
オレはそこまでこだわりなくて、別にアイドルみたいに、ルックスから好いてくれるならそれでも良いし、そこから歌に入って聞いてくれたらいいなという気持ちのが強い。
蒼紫が作る歌が大好きだから、オレは、アイドル的な視点から入った人達の耳に歌が入って、歌も好きになってもらえるならそれでいいし。とにかく、蒼紫の歌、聞いてもらえるなら、なんでもいいかも。
蒼紫がカッコイイ方が雑誌も、売れるだろうし。
「涼はこっちのが写りいいんじゃない?」
智さんが言うけど、オレ、蒼紫視点だから。……とは言わないけど。
そうかな?と誤魔化しつつ。希望だけ伝えてあとはカメラマンさんにお任せで、撮影終了。
「じゃあ、次、別の取材だから、とりあえず学ラン脱いで、着替え終わったら、電話してくれる?」
「はーい」
二人で撮影の部屋を出て、隣の部屋に戻って、ドアを閉めた瞬間。
蒼紫が、かち、と鍵を掛けた。
「蒼紫?」
ぐい、と腕を引かれて、背中をドアに押し付けられた。頬に触れられて、なんだかやたら、蒼紫が近い。
「――学ランが一番好きだろ」
「え?」
「オレの今日の衣装。学ランが一番好き、だよな?」
「――っ」
かあ、と赤くなる。
「――さっきもこうされたかった?」
抱き締められて。ちゅ、と優しくキスされた。
顔にどんどん熱が上がっていく。
「……っうん」
こんな至近距離で見つめられて、嘘なんかつけない。
頷くしかなくて、そしたら、蒼紫がふ、と笑って。
キスした唇から、舌が触れた。
「ん……」
なんだかもう――気持ちから。溶けていきそう。
「待っ……」
だめだ、オレ、また顔、落ち着かなくなっちゃうから。
「あと少しだけ」
「――っ」
ファンの女の子達が、セクシーだとかカッコよすぎるだとか言って、めちゃ褒めてる、蒼紫の瞳。
超至近距離で、熱っぽく、緩む。
……テレビの、蒼紫の、比じゃない……。
「――っ」
ぞく、と背に震えが走って。
涙目になってると、ようやく放してもらえた。
「――お前の学ランも、すげえそそるし。なんかやらしいな、学ランって」
「……やらしい?」
真正面から言われた言葉に、かあっと赤くなりながら、蒼紫を見つめると。
「カチッと着られてると、脱がせたくなるし……なんかいいな?」
むぎゅ、と抱き締められる。
かああああっと、顔にすべての血が集まっていく気がする。
息、まともに、できない……。
「あー。仕方ない。着替えるか――脱がせてやろうか」
「え? え……ちょ」
学ランのボタン、ぷちぷち外され。中のシャツのボタンも外される。
蒼紫の手が、する、と胸に這って。心臓が、どきん!と震えた。
「や、やめ……っ」
「――可愛すぎなんだけど、お前……」
たぶん真っ赤になって、ぷるぷる震えてると。
蒼紫はくす、と笑って、頬にキスして、オレを離した。
「だめだこれ以上触ってたら、オレがまずい。――着替えるか」
よしよし、とオレの頭を撫でながら、ハンガーがかかってる方に歩き出す。
ドキドキが収まらなくて、呆然と、歩いてく蒼紫を見てたけど。
あ!と大事なことに気付いた。
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