【好きと言えるまで】 -LIKEとLOVEの違い、分かる?-

星井 悠里

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第4章◇なんで?

「あっという間?」

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「どした?」
 クスクス笑う快斗はもうすっかり着替え終えてる。

「さっきおばさんから電話来て、ご飯食べにきなさいって」
「…あ、うん。母さんから?」
「最初愁にかけたけど、出ないからってオレに掛かってきた」

 なるべく快斗と目を合わせないようにしながら、服を着替える。

 ………裸の快斗に抱きしめられて、キスされる夢なんて。
 しかも完全にそれ、受け入れちゃってる夢なんて。

 快斗には、とても言えない……。


 あーなんかオレ…。

 …………この4か月。
 ほんとに今も好きなのかなあ、なんて迷いながら、全然答え出せないできたけど……昨日快斗に会って。まだ少ししか経ってないのに。

 ……あっという間に、答えが出そうな気がしてきたような。


「愁、どうかした?」
「――――……」

 布団の上でもそもそ着替えているオレに、少し不思議そうに言う。

 すぐ返事が出来ないでいると、隣の布団に膝を落として片付けながら、快斗はじっとオレを見てくる。

「どした?」

「…どうも、しない…」
「……ふうん?」

 ふ、と笑った快斗。
 何を思ったんだか、知らないけれど。
 手が伸びてきて、頭をくしゃくしゃ撫でられる。

 されるがままにさせておいて、笑いながら手が離れて行くのを見送る。
 それから、聞いてみた。


「快斗、今日はどうする? 何したい?」
「飯食って、散歩。んで少し勉強。したら、少し遊びにいこうぜ」

 楽しそうに笑う快斗に、こっちまで、嬉しくなってしまう。
 この感じ、やっぱり、楽しくてしょうがない。

「りょーかいっ」
 
 嬉しい。快斗が、そばに居てくれて、笑顔でいてくれるの。
 ……触ることが、できるのも。

 ぱぱっと着替えて、一緒に布団をたたんで、2人でオレの家に向かった。
 

「おはよーかーさんー」
「おはようございまーす」

 2人で家に入ると、食事が並んだテーブルに、快斗と並んで座る。
 母さんが、パンを焼いて、置いてくれた。

「よく眠れた? 夜更かししなかった?」

 そう聞かれて、何時に寝たか思い出そうとするけれど、ちゃんと時計は見ずに寝てしまったので、思い出せない。

「…そんなには遅くなかったよね?」
「ん」

 返事をして、クスクス笑う快斗。

「ならいいけど。快斗くん、栄子えいこさんから、勉強させてって連絡きてたよ」

 栄子さん、というのは、快斗のお母さんの名前。

「…あ、もう言われてます……」

 苦笑いの快斗。

「言われなくても、ちゃんとオレ達、勉強するつもりだったよ」

 言うと、母さんは、ほんとかなーと目を細めてくる。

「ほんとほんと。……ずっと勉強は、いやだけど。 ね、快斗?」
「ん」

 快斗が頷いて、笑ってる。


「まあ。快斗くん居る間は少しは仕方ないけど。 ちゃんと勉強も進めなさいよ」
「はーい」

 頷いて、バターを塗ったパンを口に運ぶ。

「――――……」


 流しで何かを洗ってる母さんの後ろ姿を見ながら、ふと思う。


 ――――……オレが、快斗に、そういう意味で好きだなんて言われてるって、母さんが知ったら……何て言うんだろう。

 オレもかなり、快斗のこと、好きで……。
 昨日キスしちゃったなんて言ったら……母さん、なんて言うのかなあ…。
 

 そんなことを考えながら、ぼーーーと、パンを食べる。





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