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第二章
バレちゃった!3
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「え?あず…」
ガラガラ…ドドーン!!
「キャアアッ!!」
本気で怖がっている…。
僕にしがみつき、怖さのあまり体の震えが止まらないようだ。
また、空がカッと明るくなり稲妻が走る。
「…っ、も…、ヤダ…っ」
梓はガタガタと震えだして、体に力が入らないようだった。
いつもあんなにキリリとしている梓の余りにもかわいらしい一面に、僕の庇護欲がぐんと高まった。梓の背中に腕を回し、引き寄せてぎゅっと抱きしめる。
同時に梓も震える体で、僕に抱き付いてきた。
「大丈夫、大丈夫だからね」
「…っ、由…由紀は怖くないのか…?」
「うん。まあ、平気かな」
「し…信じられな…っ」
ゴロゴロゴロ…
雷の気配に、梓がまたビクッとする。
ドドーン!
「…っ…!」
雷の音を聞きたくないとばかりに、梓は耳を覆って蹲るような姿勢になる。僕は立膝をした形で梓を胸に抱きこんだ。
震える梓が愛おしくて、僕はしっかり梓を抱きしめながら、雷が遠のくまでと心の中で言い訳しながら一人甘い時間を楽しんでいた。
だんだんと雨が弱くなり、雷も今は遠くに聞こえている。梓もだいぶ落ち着いたようだ。
「あ、ありがとね由紀…。ごめ…?」
梓は立ち上がろうと、僕の胸から頭を離そうとして、「え?」という顔をした。
そして僕の胸を凝視する。
ブラの中に適当な物を詰めてごまかしていたそれは、形がよれて凸凹な胸になっていた…。
ヤバッ!
つい胸の事を忘れて、梓を体にしっかりと密着させてしまっていた。
(というかぎゅうぎゅうと抱きしめていた…!)
さっきまでは梓も雷を怖がっていて普通の状態じゃなかったから気が付かなかったみたいだけど、こ、これはもしかしたら…いや、もしかしなくても気づかれた…よな。
「由紀…だよね」
ちょっと訝しげな目で見られている。こ、心苦しいんですけど…。
「はい」
冷や汗が額を流れる。…ピンチです。
ガラガラ…ドドーン!!
「キャアアッ!!」
本気で怖がっている…。
僕にしがみつき、怖さのあまり体の震えが止まらないようだ。
また、空がカッと明るくなり稲妻が走る。
「…っ、も…、ヤダ…っ」
梓はガタガタと震えだして、体に力が入らないようだった。
いつもあんなにキリリとしている梓の余りにもかわいらしい一面に、僕の庇護欲がぐんと高まった。梓の背中に腕を回し、引き寄せてぎゅっと抱きしめる。
同時に梓も震える体で、僕に抱き付いてきた。
「大丈夫、大丈夫だからね」
「…っ、由…由紀は怖くないのか…?」
「うん。まあ、平気かな」
「し…信じられな…っ」
ゴロゴロゴロ…
雷の気配に、梓がまたビクッとする。
ドドーン!
「…っ…!」
雷の音を聞きたくないとばかりに、梓は耳を覆って蹲るような姿勢になる。僕は立膝をした形で梓を胸に抱きこんだ。
震える梓が愛おしくて、僕はしっかり梓を抱きしめながら、雷が遠のくまでと心の中で言い訳しながら一人甘い時間を楽しんでいた。
だんだんと雨が弱くなり、雷も今は遠くに聞こえている。梓もだいぶ落ち着いたようだ。
「あ、ありがとね由紀…。ごめ…?」
梓は立ち上がろうと、僕の胸から頭を離そうとして、「え?」という顔をした。
そして僕の胸を凝視する。
ブラの中に適当な物を詰めてごまかしていたそれは、形がよれて凸凹な胸になっていた…。
ヤバッ!
つい胸の事を忘れて、梓を体にしっかりと密着させてしまっていた。
(というかぎゅうぎゅうと抱きしめていた…!)
さっきまでは梓も雷を怖がっていて普通の状態じゃなかったから気が付かなかったみたいだけど、こ、これはもしかしたら…いや、もしかしなくても気づかれた…よな。
「由紀…だよね」
ちょっと訝しげな目で見られている。こ、心苦しいんですけど…。
「はい」
冷や汗が額を流れる。…ピンチです。
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