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第二章

真相を探るよ!

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「やっぱりどう考えても胡散臭いんだよね」
「ん? 何が?」 

 思わずポツリと零した言葉に、雅乃が反応した。

「ヒロくんの三股疑惑」
「はあ?」 
「正木京子さんって人がその一人だったんだって」
「まったく……。何かコソコソ調べてると思ったら、その京子さんって人の事を調べていたわけ?」

「そ。なんだけどね、彼女が誰かと付き合ってたなんて話、出てこないのよ。てか、その辺の恋愛系の情報が全くなくて」

「んー、そっか」
「こないだは柑奈達に邪魔されてちゃんと聞けなかったから、本人呼び出して聞いちゃおうかなー」 
「ああ! うん、その方が絶対いいよ。あの子達何か企んでるみたいだし邪魔だもん」
「よし。じゃあ行って来る」

 彼女が4組ということはいろいろと探っているうちにわかったので足早に4組へと向かった。

「正木さん、正木京子さんいる?」
「うん、いるよ京子ー、お客さん」 

 大声で名前を呼ばれた京子さんが、こちらを振り返った。そして呼んだ相手が私だと知り表情が固まる。だけど呼んでくれた子にコイコイと呼ぶジェスチャーをされて、唇をきゅっと噛みこちらに歩いてきた。

「何?」 
「話があるんだけど、ちょっといい?」

 私としてはそのままここで喋っても良かったんだけど、一応は配慮を見せることにした。私の意図を感じ取ったんだろう。京子さんも素直に頷いてついてきた。

「もう一度聞くよ。こないだのヒロくんに三股かけられたって話、本当なの?」
「ほ、本当よ」

 そう言いながらも、やっぱり京子さんの態度はおかしい。相変わらずうろうろと視線を彷徨わせて、落ち着きがない。

「本当はあの子達に頼まれて、嘘言ってるんでしょう」
「そ、そんなことないわよ」
「じゃあ、教えて他の二人の子の名前」
「だからそれは……」
「ちょっと未花ー! あんた、なに京子のこと責めてるのよ」

 私と京子さんを見咎めて、廊下の向こうから美代たち三人組がバタバタと走ってきた。

 あ~、もう。また邪魔する気だよ。それにしても何、この目聡さ。私のこと見張ってるわけじゃないよね?
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