天使なんかと上手くやれるわけがない

らいち

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放っておけない

お前は本当に悪魔なのか?

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「ただいまー」
 
俺は、ちょっと鼻歌交じりだ。里奈ちゃんの役に立てて、しかも仲良くなれるかもしれないと思うと浮き足立ってしまう。
そんな俺を、芙蓉が訝しげに見ていた。

「なんだ、やけに楽しそうだな」
「あ、分かる?すっげ―可愛い子にあったんだー」
「へえ?」
「でもその子、ストーカーに狙われてて困ってるみたいだった」
「ストーカー?」

芙蓉もその言葉に眉をしかめた。

「うん。俺、芙蓉だったら、そのストーカーの事も上手く退治してくれるんじゃないかって思って、里奈ちゃんにも言ったんだけどさ」
「おい」

勝手な事を言うなとばかりに、軽く芙蓉が睨んでくる。

「でも、断られた」
「…ふーん?」
「何?」
「別に、まあ良かったじゃないか。向こうから断ってきたのなら、またお前が出しゃばる事も無いだろう」
「出しゃばるってなんだよ。まあ、時々相談に乗ってくれって言われたから、俺にも出来ることはあるんだけどさ」
「…お前、本当に悪魔なのか?」
「悪魔だよ! 向こうでは、ほとんど相手にされてなかったけどな!」

それで魔界に居た時はかなり悩んだものだ。
魔力も弱くほとんど無いに等しかったし、おまけに皆の冷酷さに俺はほとんどついて行くことも出来なかったのだから。
何で悪魔なんかに生まれて来たんだろうと、俺は事ある度に考えていた。

「…不思議だよな」

芙蓉がびっくりするくらいに真顔で俺を見ていた。その顔の方が不思議だぞ。

「ああ、悪い意味じゃない」

俺があまりにもじっと見ていたので、芙蓉の言葉に不満を持っていると思ったのだろう。珍しく真面目に俺に答えていた。

「なあ、もし里奈ちゃんが危なくなってきたらさ、芙蓉も助けてくれるだろ?」

そんな俺の言葉に、芙蓉は少しだけ呆れた顔をして見せた。

「…本当に危なくなったらな」

イヤイヤに聞こえるその言葉だが、俺の心は一気に舞い上がる。

「ありがとう! やっぱり芙蓉は優しいな!」

勢い込んでそう言って、芙蓉の眉をますます顰めさせてしまった。
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