5 / 25
第一章
もふもふ須和君
しおりを挟む
今までとあまりに違いすぎる須和君に驚きながらも、家まで連れて行った。
お母さんはパートで出掛けているので、須和君を自分の部屋に案内した後、とりあえず2人分のジュースを入れて部屋に持っていく。
「どうぞ」
「サンキュ」
さっきまでと違い須和君は完全にリラックスモードで、目も開いている。うっすらと金色がかった瞳が綺麗だ。
「悪かったな、押しかけて」
「あっ、ううん」
きゃ~ん。
金色の瞳が私を見てる~。ドキドキするっ。
須和君はジュースを一口飲んで、フーッと息を吐いた。
「本当は、誰かを巻き込むつもりは無かったんだけど、きみにああも騒がれちゃね」
そう言ってチラッと私を見るから、へへっと笑って胡麻化した。
「――それに、目を隠したやり方じゃ動きもなかなか取れなかったし。どうしようかと思ってたんだ」
「?」
目を隠してるって事は分かるけど……。
「あのね、須和君。話がよく見えないんだけど……」
そう言うと、須和君は私をじっと見て、意を決した顔つきになった。
「俺は人間じゃないんだ。昔……戦乱の世の中だったころ、金の守り人と呼ばれた妖だ。その時代に俺の一族……金の妖は武将たちと契約を交わして人間たちの傍に居たんだ。今は棲み分けをした方が互いに幸せだから、正体を隠してひっそりと暮らしているんだけどな」
「…………」
え~っとぉ。やっぱ、意味わかんない。
友達のいない可哀そうな奴だとは思ってたけど……、こんな妄想好きとは思わなかった。
可哀そうに、こんなにかっこいいのに。
「信じてないようだね」
どきっ。
「え、あ……。えっと」
須和君は困ったように笑い、腕を組んで背後のベッドに凭れかかった。
「これなら信じてくれるかな?」
そう言ったかと思ったら、ぷるんっと体を震わせて力を込めるように軽くかがんだ。それと同時に、ピョコッピョコッとモフモフの犬のような耳が飛び出て、ふさふさの尻尾が飛び出した。
そして目は黒目が消えて完全な眩い金色になっていた。
お母さんはパートで出掛けているので、須和君を自分の部屋に案内した後、とりあえず2人分のジュースを入れて部屋に持っていく。
「どうぞ」
「サンキュ」
さっきまでと違い須和君は完全にリラックスモードで、目も開いている。うっすらと金色がかった瞳が綺麗だ。
「悪かったな、押しかけて」
「あっ、ううん」
きゃ~ん。
金色の瞳が私を見てる~。ドキドキするっ。
須和君はジュースを一口飲んで、フーッと息を吐いた。
「本当は、誰かを巻き込むつもりは無かったんだけど、きみにああも騒がれちゃね」
そう言ってチラッと私を見るから、へへっと笑って胡麻化した。
「――それに、目を隠したやり方じゃ動きもなかなか取れなかったし。どうしようかと思ってたんだ」
「?」
目を隠してるって事は分かるけど……。
「あのね、須和君。話がよく見えないんだけど……」
そう言うと、須和君は私をじっと見て、意を決した顔つきになった。
「俺は人間じゃないんだ。昔……戦乱の世の中だったころ、金の守り人と呼ばれた妖だ。その時代に俺の一族……金の妖は武将たちと契約を交わして人間たちの傍に居たんだ。今は棲み分けをした方が互いに幸せだから、正体を隠してひっそりと暮らしているんだけどな」
「…………」
え~っとぉ。やっぱ、意味わかんない。
友達のいない可哀そうな奴だとは思ってたけど……、こんな妄想好きとは思わなかった。
可哀そうに、こんなにかっこいいのに。
「信じてないようだね」
どきっ。
「え、あ……。えっと」
須和君は困ったように笑い、腕を組んで背後のベッドに凭れかかった。
「これなら信じてくれるかな?」
そう言ったかと思ったら、ぷるんっと体を震わせて力を込めるように軽くかがんだ。それと同時に、ピョコッピョコッとモフモフの犬のような耳が飛び出て、ふさふさの尻尾が飛び出した。
そして目は黒目が消えて完全な眩い金色になっていた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
二十年以上無視してきた夫が、今さら文通を申し込んできました
小豆缶
恋愛
「お願いです。文通から始めてもらえませんか?」
二十年以上会話もなかった夫――この国の王が、ある日突然そう言ってきた。
第一王妃マリアは、公爵家出身の正妃。だが夫はかつて、寵愛する第三王妃の話のみを信じ、彼女を殴ったことがある。その事件が原因で、マリアは男性恐怖症が悪化して、夫と二人きりでは会話すらできなくなっていた。
それから二十年。
第三王妃はとある事故で亡くなり、夫は反省したらしい。だからといって――今さら夫婦関係をやり直したいと言われても遅すぎる。
なのに王は諦めない。毎日の手紙。花を一輪。夜食の差し入れ。
不器用すぎる求愛に振り回されるうち、マリアの中で止まっていた感情が少しずつ動き始める。
これは、冷えきった政略夫婦が「文通」からやり直す恋の話。
※本作は「存在されていないことにされていた管理ギフトの少女王宮で真の家族に出会う」のスピンオフですが、単体で読めます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
【完結】私が愛されるのを見ていなさい
芹澤紗凪
恋愛
虐げられた少女の、最も残酷で最も華麗な復讐劇。(全6話の予定)
公爵家で、天使の仮面を被った義理の妹、ララフィーナに全てを奪われたディディアラ。
絶望の淵で、彼女は一族に伝わる「血縁者の姿と入れ替わる」という特殊能力に目覚める。
ディディアラは、憎き義妹と入れ替わることを決意。
完璧な令嬢として振る舞いながら、自分を陥れた者たちを内側から崩壊させていく。
立場と顔が入れ替わった二人の少女が織りなす、壮絶なダークファンタジー。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる