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第二話

俺、失態を冒す

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「感じているのか? リベール」
「ッ……違──っぁ!?」
「ん~なにが、違うんだろうなぁ」

 口答えをしようとすると、ツィオーネの指がチンポへ複雑に絡みついてくる。
 5本の指を巧みに利用し、亀頭全体を包み込むと撫で回すように手を動かした。
 ダメだ……ツィオーネ、俺たちがそんな関係を持つと、人間と魔族の関係に不信感を抱かれてしまう。

「ピクピクと跳ねて、人間は可愛いな」
「やめ……やめろッ……ッ」

 民にでも知れたら、それこそ大ごとだ。
 俺が、魔王に色仕掛けをしているなんて噂が立てば、混乱は免れない。
 拒否しないと……クッ、あん時一発抜いとけばよかった。
 お預けくらったせいで、すげー敏感になってやがる。

「ふむ、お前の弱いところはここか」
「はぁ……はぁ……ッ~!!」

 人差し指が引っ掻くみたいにカリカリと、裏筋を擦ってくる。
 尿道の入り口付近は、親指で優しく撫でられた。
 上手い、上手すぎる! こんなにも早期段階で、弱点を見つけられたのは初めてだ。
 グッ──っあ!? くそぉ……この俺が、まるで玩具のように扱われてるだと!?

「く……そ、これ以上はッ、ダメだ! だ、ダメだって……!」
「いつかは妾とこーいう関係になりたかったのではないのか?」
「……っ……」
「沈黙もまた答えだ。クク、それに身体は正直みたいだぞ?」
「──ッ、ああああ!」

 両手でチンポを掴み上下に扱かれる。
 一生懸命、小さい全身を動かし「えぃ、えぃ!」と声を出しながら、俺のチンポを扱いてる。
 悶絶するしかなかった。彼女の責めに、ただただ声を出すことしかできない。

「どうだ? お前達にとっては、子供と変わらぬ容姿の妾に弄ばれる気持ちは」
「──ッ、こ、この……! くッ、ぅあ!?」
「存外とMなのだな」
「く、ち……くしょう……ぅッ!」

 悔しい! いや、したかったさ、ツィオーネとエッチな事は!
 だが、対等、もしくは俺が責めでやりたかった。
 彼女の事は尊敬しているし、それなりに付き合いを深めてきた関係だ。
 だからこそ、こんな一方的な関係にはなりたくなくて手を出さなかったのに。
 うぅ……でも、気持ちいい……凄い上手い。

「ほらみろ、カウパーが溢れてきているぞ? 我慢せずに出してしまえ」
「ぃゃ……こんな、屈辱ッ! 俺は、耐えきってみせるぞ……!」

 出してはダメだ。絶頂とは敗北の証。
 例え、手淫だとしても、俺のプライドが許さねぇ。
 いつから生意気魔王《メスガキ》になっちまったんだツィオーネ。そんな子に育てた覚えはな────んひぃ!?

「な、ぁ……っちょ!」
「んッ……ぬぁ、これならばどうだ? クク」

 彼女の唇が亀頭に当たったかと、思えば次の瞬間丸呑みしようと大きく口を開く。
 そして、ジュポっと音を鳴らして息子が食べられてしまったのだ。
 マンコとはまた違った肉の層が、俺の脳味噌を激しく掻き乱していく。
 喉仏でギューと締め付けられ、根本まで完全に包まれる。
 コイツ……わかってやがる。フェラチオというものを理解している。

「ぐォッ、ぁ゛、ッ──ぉあ!?」

 ジュル、ジュッポジュッポジュッポッ!!
 激しくストロークを開始するツィオーネ。
 辛うじて動く腰が、ビクンッと飛び跳ねた。
 舐めるのが上手いだけじゃない。
 小さい口が、凶悪なチンポを美味そうに丸呑みにし、唾液をダラダラと流しながら扱く。
 そんなドスケベな光景が、眼前で繰り広げられているのだ。

「ふぁ、ふほか、ひもちいいは?」
「ぁ、ちょッ……とま、ぅひッ!?」

 口の中では舌が蠢き、弱いところを弄っている。
 唇が少しでも動いただけで、下から突き上げられるような快感が頭の中にガンガン響く。
 グッと力を込め射精感を抑えようとしても、彼女の唾液がそれを溶かす。
 なされるがままだった。

「ツィオーネ……お前、ッ、こんな上手かったの──ぎッ!」
「ジュル……ジュポ、ぬりゃ……」
「あばばばばばッ!?」

 抵抗すればするほど、加熱する行為。
 感覚的にも、視覚的にも襲いかかる衝撃の波に争う事は叶わず、俺は──

「ッ、ツィオーネッ!!」
「──ッ!?」

 どぴゅどぴゅどぴゅ。
 子供口《ロリマウス》の中へと遠慮無しに、大量の精子を流し込んだ。
 自分でも分かる。焦らされた分、いつもよりも量が多い。
 こんな容量の少ない物の中へ入り切る筈もないだろう……そう思ってた時期が、俺にもありました。
 
「ふ、んッ……♡ ちゅ、ジュルジュジュルッ!!」
「ぐッ、がぁ!? へひッ」

 ストローでジュースでも飲むかの様に、強烈なバキュームで一気に精子を吸い上げられていく。チンポに残った物も、全て、全て。
 そして、口一杯に精子を含むと、俺に顔を近づけ見せつける様に飲み込んだ。

「ぷッ……はぁ♡ どうだ、嬉しいか?」
「はぁ……はぁ……ツィオーネ、お前……」
「んん? 流石は勇者の兄だ、一発では満足できぬか……愛おしいのぉ♡」
「……よせ、これ以上は本当に──ッ……」

 あ、れ? また頭がクラクラする。
 頭が宙に浮いたような……絶頂の瞬間が永遠に続いているような紫色の感覚。
 さっきだ……さっき、精子を吸われた時に、脳みそも一緒に吸い上げられちまったのか?
 思考がふわふわし、意識が混濁とする。

「つ・づ・き♡ しようじゃないか、なぁ~リベール」

 下半身に跨り、ピタッと閉じたスジマンの下に、勢い衰えぬ息子の先端に当てられる。
 ダメだ……争え、俺。こんな展開は望んでない筈だぞ。
 腕は、足はあと少しで動かせそうだ。
 だが、この意識……決断力を鈍らせる。

「……や、めろ……」
「妾のオマンコでパコパコビュービューすると、気持ちいいぞ?♡ ギチギチに詰まった魔王膣《ろりまんこ》、味わってみたいだろぉ?」
「俺は……俺は……するならば、もっとイチャイチャしたい……!」
「それは聞けぬ要求だなぁ。意味がないもの」
「……意味、だ……?」
「まぁよいさ。どの道お前は、私の身体に犯されるしかないのだからな……クク」
「よせ……やめ──」
「さぁ、味わえよ。リベール♡」

 じっくりと落ちてくる腰。チンポを食べようと、膣はゆっくりと亀頭に広げられていった。
 俺の願いは届かなかないのか。せめて、意識をハッキリとさせる何かがあれば……そう思った時。

 ドガァァァァァンッ!!

 部屋を揺らす程の爆発音が、城外で鳴り響く。
 カタリナが襲来した時の、二倍……いや、三倍の大きさはあった。

「ッ、ツィオーネ!? なんだ、今の音!?」
「……ちッ! 邪魔が入ったか」
「おい、こんなことしている場合じゃないぞ! 急いで状況を確認しないと」

 もしかしたら、次なる刺客が魔界へやってきたのかもしれない。
 俺は上半身を起こそうと、痺れた腕で強引に起き上がろうとした。
 だが──

「動くな、リベール」
「く……ツィオーネ……?」

 彼女に両肩を掴まれ、ベッドに押さえつけられる。え……。

「どうした!? 急がねーと大変なことになるぞ!?」
「大丈夫。もしもの時はクルアーンに連絡するように言ってある」
「……」
「あやつは強い。妾が出ずとも、処理できる問題だろう。それよりも、続きを楽しもうではないか」

 ──疑問が確信へ変わり、『弾劾』は発動した。

「離せッ、この野郎!!」
「ぐ──はッ!」

 弾劾により底上げされた腕力で、ツィオーネの腹部を全力で殴った。
 強烈な一撃は、ベッドの上から彼女を吹き飛ばし壁へと叩きつける。
 ……痺れも、意識も完全にスッキリしてやがる。流石は俺の力。

「ッ……お前、魔王にこんな事をしてタダで済むと思っているのか……!」

 震える足で立ち上がり、恨めしそうに此方を睨むツィオーネ。
 ふん、馬鹿馬鹿しい。いつまで続けるつもりだ。俺の弾劾は発動している。
 つまりは、そーいうことだ。

「猿芝居はいい加減やめろ。俺の友人を馬鹿にしやがって……お前こそ、タダで済むと思うなよ。サキュバス」
「ク、クク……そうか、バレてしまったか」

 そう言うと偽ツィオーネは、小さな背から巨大な翼を生やし自分を包み込んだ。そして、バサっと開き真の姿を露わにする。
 紫色の肌をし、妖淫な笑みをするピンク髪の美女……反発派の代表、サーキュラ・サラドナイトのお出ましだ。

「いやはや、惜しかったねぇ。あと数秒あれば、貴様を使役できたものを。一体、どうしてわかったんだい?」
「ツィオーネは、いくら信頼している相手でも、状況を肉眼で確認せずに仕事を任せることはない。アイツは、誰よりも責任感のある女だ」
「……ほぅ……」
「それに、民の事を第一に考えない魔王なんて、アイツが望んでいる魔王ではない。サキュバス、淫魔のように自己の利益だけを考えるやつらとは、根本的に違うんだよ!」
「なるほど……ちッ、人間の邪魔さえ入らなければ、上手くいったということか……邪魔な奴らだ」
「──人間……やっぱり!」
「あぁ、そうだ。リベール、私に構っている暇なんか、無いんじゃないのかい?」

 さっきの音は、勇者パーティの誰かが攻めて来た音か……ツィオーネに戦わせる訳にはいかねぇ、急がねーと……だがッ!

「あらあら、お仲間がピンチかも? それとも、今ここで私を八つ裂きにする?」
「……」
「さぁ、さっさと行きな。私、戦いは嫌いなの」
「だが、このままお前を置いていくわけにはいかねぇな……」

 素早く立ち上がり、俺はサキュバスと対峙した。奴を悪と認識し発動した弾劾の力。
 それを乗せた渾身の一撃だった筈……手応えはあった。
 しかし、カタリナのように一撃で……とはいかないか。
 前門のサキュバスに後門の勇者兵。どうする?
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