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私を好きでいてくれる人(ヴィオラside)
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ウィルフレッドは昔から私を好きでいてくれたの。
私だけの王子様なのよ。
初めて訪れた貴族のお屋敷。
お父様の所に来た時から、彼は私に好意を抱いてくれた。かわいいかわいいって、ずっと笑顔で褒めてくれて。
きらきら光る王子様みたいな彼に溺愛されて、嬉しくない人がいると思う?
幼心に思ったわ。「ウィルフレッドは私のもの」なんだって。
当然でしょう? 彼は私を好きなんだから!
義理の兄妹と言う間柄なこともあってか、はっきりと告白をされたわけではないけれど──ウィルフレッドが誰を愛しているかなんて、誰の目から見ても明白だった。
だから、昔から仕えてくれている使用人もいつも言っていたわ。「ウィルフレッド様とヴィオラ様はお似合いです」「やはりお二人でないと」って。私たちの仲を応援してくれていたのよ!
だから、私たちはこのままでよかった。
このまま、二人っきりでいられたら──そんなことを、ずっと考えていたわ。
でも、ある日。
彼は、出会ってしまった。
出会ってしまったの──「運命の番」に。
運命の番。
私たち竜人族に元々備わっている、本能によるもの。
神様に定められた、自分にとって至上の相手。
番は一目見ればわかると言われていたから、ウィルフレッドも私も、お互いが番ではないことはよく分かっていた。
けど、そんなもの要らなかった。要らなかったのに──!
でも、運命って残酷ね。お父様と一緒の時に見つけたからって、すぐに彼女はうちのお屋敷へと連れてこられた。
(番なんて、来なきゃいいのに)
夜、ベッドの中でずーっとそう思ってたわ。無理だったけどね……。
そして、ウィルフレッドの運命の番、セルマさんが屋敷に来てから。
彼が見るからに、本能と理性の間で揺れ動いているのがよく分かった。
「本能に抗うほど私が好きなのね」と喜ぶ半面、複雑でもあった。彼がセルマさんに惹かれているのは分かっていたからだ。
いくら冷たい態度をとっていても、彼の目が、思考が、いつでもセルマさんを追っていることに気付いていたから。……彼だって自分で分かっているだろう。
でも、それでも彼は、「ヴィオラが一番だ」と言ってくれた。
辛いだろうに、竜人族の本能に自ら逆らうようなことをし続けてくれた。
だから、私も彼を信じようと思っていたのに──。
「……あれ?」
街へ下りた日。
私はセルマさんとウィルフレッドが二人でデートをすると聞いて、すぐさま邪魔をしに行った。
ウィルフレッドは私のもの。そんな彼と二人っきりだなんて、許さない。
使用人たちだって、私の味方だ。逆に、突然生えて出てきたセルマのような存在は認めないとしている人たちが多い気がする。それくらい、私とウィルフレッドの方がお似合いっていうことよね!
私が何か言う前に、ウィルフレッドの方から「街へ行くけど、ヴィオラも行かない?」と誘いをかけてくれた。やっぱり私の王子さまはわかってる!
そんなこんなで、まるで私とウィルフレッドのデートにおまけでついてきたみたいなセルマさんを連れて、私たちは馬車に乗った。馬車に乗っている間も、街へ下りてからも、会話しているのは私とウィルフレッドだけ。
ちょっと可哀そうかな? と思ったけど、まぁ仕方ないよね。だって、ウィルフレッドは私が好きなんだもの!
ジェラートを食べたり、店を散策したりしている内に、とある考えが頭をもたげた。
「このまま強引に、ウィルフレッドと二人っきりになることができるんじゃないか」って。
つまりは、私がウィルフレッドの腕をぐいぐい引っ張って色んな所に連れていき、その隙にセルマさんとはぐれる、という作戦である。
これなら邪魔者が居ないまま、ウィルフレッドとデートを楽しむことができる。
そうと決まれば、善は急げだ。
「ウィルフレッド、あっちへ行きましょう!」
「待ってくれよ、ヴィオラ」
彼の腕を掴んで引っ張る。ちょっとわざとらしいくらいかが丁度いい。
人ごみに紛れてどんどん見えなくなるセルマさんの姿を見ながら、うっそりと笑って呟いた。
「バイバーイ」
……だが、私の作戦はそうはうまく行かなかった。
「……あれ、セルマは……?」
ウィルフレッドが意外にも早く、セルマさんの不在に気が付いたのだ。
私は何も知らない風を装って「あら?」と呟いた。
「大変、はぐれちゃったのかしら……!」
「ああ、どうやらそうみたいだな……」
まぁ、セルマさんとはぐれた場所から少し離れたところだし。よしとしましょう。
「はぐれてしまったものは仕方がないわ。ねえウィルフレッド、このまま二人きりで……」
私はきゅるん、と、自分が最大限かわいく見える角度でおねだりするように言った。
これでウィルフレッドが私のお願いを聞いてくれなかったことはない。
だが。
「ダメだ、早くセルマを探さないと……!」
「きゃっ」
私を振り払うような形で、ウィルフレッドが踵を返す。
そうしてどんどん人ごみの中に入っていく彼を、私は驚きを隠せないまま、必死で追いかけた。
「ね……ねぇ! どうしたのよ、ウィルフレッド! そんなにセルマさんが心配なの?!」
「当たり前だ! 今頃一人で心細い思いをしているかもしれない……! ああ、セルマ……!」
何かおかしい。番の本能に抗って私を好きでいてくれたウィルフレッドと、何かが違う。
直感的に私はそう思った。
……そこで私は、竜人族の「番」に関する、とある特徴を思い出した。
『竜人族は番と離れることを極端に嫌がり、離れると不安の念が絶えなくなる』
……彼の取り乱しようはそれだろう。全く、嫌な所で発揮したものだわ!
こうなれば私に止める術はない。結局私とウィルフレッドは、この後の街歩きの時間の大半を、セルマさん捜索に当てたのだった。
*
「セルマッ!!」
聞いたこともないくらいの、必死な声。
そんな声を彼から聞いたものだから、私は何も言えなかった。
セルマさんは何故か我が家お抱えの医師であるエリックと共に居て、「なんだか恋人っぽいなぁ」なんて思っていた所に、ウィルフレッドが突っかかっていった。
よほどセルマさんと二人きりであったことが許せないらしい。こんなにも怒った彼を見たのは初めて……かもしれない。
だが、対するエリックは冷静で。
「ヴィオラ様と二人っきりになりたいがためにセルマ様をわざと置いていったのではないか」という考察を聞いた時、ちょっとどきりとしてしまった。エリックの視線が突き刺さる。
……全てバレているような気がしてならなかった。何も言い返す暇がないくらい、ウィルフレッドが何某かを喚いていたので、私が答える必要はなかったけれど。
そしてどうやら、セルマさんはエリックと共に街歩きを楽しんだらしい。何だ、置いて行かれてもちゃっかりしてるんじゃない。
そう思ったのは内緒よ?
とか言っているうちに、まさかまさかのウィルフレッドがエリックに殴りかかるなんていう暴挙を見てしまったの。
驚いたし、それほどまでにセルマさんと一緒だったことが許せないのかという怒りもあった。なんだかこの流れ、エリックとウィルフレッドがセルマさんを取り合ってるみたいで腹立つのよね……。
だから止めた。私のために争わないで! 的な感じで。
でも私の健気さに、一瞬でウィルフレッドの戦意は喪失したみたいで。やっぱり、私の力ってすごいわ。
そうよ、ウィルフレッドは私のことを好きでいてくれている人。
私のもの。
他の女にかかずらってる暇なんて、どこにもないのよ!
「雨だ!」
すると。
話が落ち着いたかと思えば、急にすっごい雨が降ってきたりしちゃった。このままだと濡れちゃう! と思い、私たちは慌てて馬車の中に入り込んだ。
ふう、すごい雨だったわね。
「びっくりした……急に降ってくるんですもの」
「ね。びっくりしたわよね」
……ハッ! いけないいけない、つい同意してしまったわ。
ウィルフレッドの番であるセルマさんは言うなれば、敵! 恋敵といっても過言ではないというのに!
……まぁ、日常会話くらいならいいでしょ。今は非常事態なのだし。
「それで……エリックとは、何も無かったんだな?」
先程とは一転、落ち着いた馬車の中。
おそるおそるといった雰囲気で尋ねるウィルフレッド。
こんなにも自信なさげな顔をしている彼は初めて見たわ。
どうやらセルマさんとエリックの間に恋愛的な何かが無かったのかを非常に気にしているらしい。普段あんなに冷たくしておいて……、と、思わなくもないが。
セルマさんは「そんなことあるわけがない」と慌てて答えていた。
ふん、その答えに安心しているの、分かっているのよ? ウィルフレッド。
「はぁ……」
肘をつきながらため息をつく。
なんだか、後半は散々だった気がする。
まるで外で降っている激しい雨が、私の心の中を現しているみたいだった。
私だけの王子様なのよ。
初めて訪れた貴族のお屋敷。
お父様の所に来た時から、彼は私に好意を抱いてくれた。かわいいかわいいって、ずっと笑顔で褒めてくれて。
きらきら光る王子様みたいな彼に溺愛されて、嬉しくない人がいると思う?
幼心に思ったわ。「ウィルフレッドは私のもの」なんだって。
当然でしょう? 彼は私を好きなんだから!
義理の兄妹と言う間柄なこともあってか、はっきりと告白をされたわけではないけれど──ウィルフレッドが誰を愛しているかなんて、誰の目から見ても明白だった。
だから、昔から仕えてくれている使用人もいつも言っていたわ。「ウィルフレッド様とヴィオラ様はお似合いです」「やはりお二人でないと」って。私たちの仲を応援してくれていたのよ!
だから、私たちはこのままでよかった。
このまま、二人っきりでいられたら──そんなことを、ずっと考えていたわ。
でも、ある日。
彼は、出会ってしまった。
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運命の番。
私たち竜人族に元々備わっている、本能によるもの。
神様に定められた、自分にとって至上の相手。
番は一目見ればわかると言われていたから、ウィルフレッドも私も、お互いが番ではないことはよく分かっていた。
けど、そんなもの要らなかった。要らなかったのに──!
でも、運命って残酷ね。お父様と一緒の時に見つけたからって、すぐに彼女はうちのお屋敷へと連れてこられた。
(番なんて、来なきゃいいのに)
夜、ベッドの中でずーっとそう思ってたわ。無理だったけどね……。
そして、ウィルフレッドの運命の番、セルマさんが屋敷に来てから。
彼が見るからに、本能と理性の間で揺れ動いているのがよく分かった。
「本能に抗うほど私が好きなのね」と喜ぶ半面、複雑でもあった。彼がセルマさんに惹かれているのは分かっていたからだ。
いくら冷たい態度をとっていても、彼の目が、思考が、いつでもセルマさんを追っていることに気付いていたから。……彼だって自分で分かっているだろう。
でも、それでも彼は、「ヴィオラが一番だ」と言ってくれた。
辛いだろうに、竜人族の本能に自ら逆らうようなことをし続けてくれた。
だから、私も彼を信じようと思っていたのに──。
「……あれ?」
街へ下りた日。
私はセルマさんとウィルフレッドが二人でデートをすると聞いて、すぐさま邪魔をしに行った。
ウィルフレッドは私のもの。そんな彼と二人っきりだなんて、許さない。
使用人たちだって、私の味方だ。逆に、突然生えて出てきたセルマのような存在は認めないとしている人たちが多い気がする。それくらい、私とウィルフレッドの方がお似合いっていうことよね!
私が何か言う前に、ウィルフレッドの方から「街へ行くけど、ヴィオラも行かない?」と誘いをかけてくれた。やっぱり私の王子さまはわかってる!
そんなこんなで、まるで私とウィルフレッドのデートにおまけでついてきたみたいなセルマさんを連れて、私たちは馬車に乗った。馬車に乗っている間も、街へ下りてからも、会話しているのは私とウィルフレッドだけ。
ちょっと可哀そうかな? と思ったけど、まぁ仕方ないよね。だって、ウィルフレッドは私が好きなんだもの!
ジェラートを食べたり、店を散策したりしている内に、とある考えが頭をもたげた。
「このまま強引に、ウィルフレッドと二人っきりになることができるんじゃないか」って。
つまりは、私がウィルフレッドの腕をぐいぐい引っ張って色んな所に連れていき、その隙にセルマさんとはぐれる、という作戦である。
これなら邪魔者が居ないまま、ウィルフレッドとデートを楽しむことができる。
そうと決まれば、善は急げだ。
「ウィルフレッド、あっちへ行きましょう!」
「待ってくれよ、ヴィオラ」
彼の腕を掴んで引っ張る。ちょっとわざとらしいくらいかが丁度いい。
人ごみに紛れてどんどん見えなくなるセルマさんの姿を見ながら、うっそりと笑って呟いた。
「バイバーイ」
……だが、私の作戦はそうはうまく行かなかった。
「……あれ、セルマは……?」
ウィルフレッドが意外にも早く、セルマさんの不在に気が付いたのだ。
私は何も知らない風を装って「あら?」と呟いた。
「大変、はぐれちゃったのかしら……!」
「ああ、どうやらそうみたいだな……」
まぁ、セルマさんとはぐれた場所から少し離れたところだし。よしとしましょう。
「はぐれてしまったものは仕方がないわ。ねえウィルフレッド、このまま二人きりで……」
私はきゅるん、と、自分が最大限かわいく見える角度でおねだりするように言った。
これでウィルフレッドが私のお願いを聞いてくれなかったことはない。
だが。
「ダメだ、早くセルマを探さないと……!」
「きゃっ」
私を振り払うような形で、ウィルフレッドが踵を返す。
そうしてどんどん人ごみの中に入っていく彼を、私は驚きを隠せないまま、必死で追いかけた。
「ね……ねぇ! どうしたのよ、ウィルフレッド! そんなにセルマさんが心配なの?!」
「当たり前だ! 今頃一人で心細い思いをしているかもしれない……! ああ、セルマ……!」
何かおかしい。番の本能に抗って私を好きでいてくれたウィルフレッドと、何かが違う。
直感的に私はそう思った。
……そこで私は、竜人族の「番」に関する、とある特徴を思い出した。
『竜人族は番と離れることを極端に嫌がり、離れると不安の念が絶えなくなる』
……彼の取り乱しようはそれだろう。全く、嫌な所で発揮したものだわ!
こうなれば私に止める術はない。結局私とウィルフレッドは、この後の街歩きの時間の大半を、セルマさん捜索に当てたのだった。
*
「セルマッ!!」
聞いたこともないくらいの、必死な声。
そんな声を彼から聞いたものだから、私は何も言えなかった。
セルマさんは何故か我が家お抱えの医師であるエリックと共に居て、「なんだか恋人っぽいなぁ」なんて思っていた所に、ウィルフレッドが突っかかっていった。
よほどセルマさんと二人きりであったことが許せないらしい。こんなにも怒った彼を見たのは初めて……かもしれない。
だが、対するエリックは冷静で。
「ヴィオラ様と二人っきりになりたいがためにセルマ様をわざと置いていったのではないか」という考察を聞いた時、ちょっとどきりとしてしまった。エリックの視線が突き刺さる。
……全てバレているような気がしてならなかった。何も言い返す暇がないくらい、ウィルフレッドが何某かを喚いていたので、私が答える必要はなかったけれど。
そしてどうやら、セルマさんはエリックと共に街歩きを楽しんだらしい。何だ、置いて行かれてもちゃっかりしてるんじゃない。
そう思ったのは内緒よ?
とか言っているうちに、まさかまさかのウィルフレッドがエリックに殴りかかるなんていう暴挙を見てしまったの。
驚いたし、それほどまでにセルマさんと一緒だったことが許せないのかという怒りもあった。なんだかこの流れ、エリックとウィルフレッドがセルマさんを取り合ってるみたいで腹立つのよね……。
だから止めた。私のために争わないで! 的な感じで。
でも私の健気さに、一瞬でウィルフレッドの戦意は喪失したみたいで。やっぱり、私の力ってすごいわ。
そうよ、ウィルフレッドは私のことを好きでいてくれている人。
私のもの。
他の女にかかずらってる暇なんて、どこにもないのよ!
「雨だ!」
すると。
話が落ち着いたかと思えば、急にすっごい雨が降ってきたりしちゃった。このままだと濡れちゃう! と思い、私たちは慌てて馬車の中に入り込んだ。
ふう、すごい雨だったわね。
「びっくりした……急に降ってくるんですもの」
「ね。びっくりしたわよね」
……ハッ! いけないいけない、つい同意してしまったわ。
ウィルフレッドの番であるセルマさんは言うなれば、敵! 恋敵といっても過言ではないというのに!
……まぁ、日常会話くらいならいいでしょ。今は非常事態なのだし。
「それで……エリックとは、何も無かったんだな?」
先程とは一転、落ち着いた馬車の中。
おそるおそるといった雰囲気で尋ねるウィルフレッド。
こんなにも自信なさげな顔をしている彼は初めて見たわ。
どうやらセルマさんとエリックの間に恋愛的な何かが無かったのかを非常に気にしているらしい。普段あんなに冷たくしておいて……、と、思わなくもないが。
セルマさんは「そんなことあるわけがない」と慌てて答えていた。
ふん、その答えに安心しているの、分かっているのよ? ウィルフレッド。
「はぁ……」
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なんだか、後半は散々だった気がする。
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