不思議体験・外伝。

ポンポコポーン

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「絶たれたライン」AMGに聞いてみる。

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花子との、


「お泊りデート」


そこから、世間は慌ただしくなっていった。



・・・・・・年末・・・・


そして、年が明ける。


しかし、


まだ、


自粛生活の下。



年末年始の移動。

世界的に控えられている。



それでも、


なんだかんだとやることがあって、


慌ただしく日々は過ぎて行った・・・・・・ゆく年、くる年が過ぎて行った。



あれから、
花子とは会っていない。



もちろん、


ラインのやりとりはしている。



しかし、


年末年始の慌ただしさの中。


声も聞けていなかった。



・・・・・で、


そのうちに、ラインの行き来も減っていったんだった。



気づけば、
お互いの、「あけおめ」ラインが最後となっていた。・・・・それも、んとに、短い「おめでとーーーー」のラインのみ。



まぁ、


気にはしていない。



クリスマス・・・・お正月・・・・


家族がメインの日々だからな。



しかし、


年が明けて、


世間が落ち着いてくる。


「成人の日」を過ぎても、花子からのラインがなかった。



・・・・・まぁ、


だったら、


ラインすればいいんだけど、



「元気か???」


ひとことラインをすればいいだけだ。



・・・しかし、


どうにもなぁ・・・



これが、ビミョーで・・・



前に、


友だちがラインを絶ったことがあった。



・・・・・あれれ・・??



あまりに、返信がないので、電話した。


それすらも、出てはくれなかった。



・・・・で、

しばらくして、折り返しが入った。・・・・1時間後とかだ。



「入院してる」と言う。



・・・・・はぁ???



ボクらも、立派な「オジサン」だ。



健康診断で、



「要注意」


「再検査」



そんな注意事項が言い渡される、


りっぱな「オジサン」だ。



病気のひとつやふたつ飼っていても不思議じゃない。



しかし、


連絡して、


いきなり、


「入院してる」



そう返されたのには、


やっぱり、ビックリした。驚いた。



・・・・・まぁ、


ボクでも、


入院したからとて、


わざわざ、友達に知らせたりはしない。



変に、気を遣わせるのも嫌だしな・・・・


命の危険のない入院なら、なおさら知らせない・・・・

いや、

逆か、

命の危険があれば、なおさら知らせない、か。



いずれにしろ、


「入院」とかになってるなら、


知られたくはないだろう。



・・・・・ましてや、


花子は、

「不治の病」


その、
「闘病の身」だ。



人知れず、



「入退院」を繰り返しているんだろうと思う。




花子から連絡がないのも、


何らかの、


通院・・・・・入院があるのかもしれない・・・・



そんなふうに、先まわって考えてしまい、


・・・・ってことは、



「大丈夫か??」



聞くのも躊躇してしまったんだった。




・・・・・と、言ってる間に、


1月も後半になってしまった。



さすがに、心配になってきた。

・・・・さすがに、

何とも、胸騒ぎもする。



・・・・行ってみるか・・・・



花子の家は、同じ東京都内だ。

行く気になればいつだって行ける。


ただ、

ボクの家からは遠い方面になる。


ボクの家が、

どちらかと言えば「東側」・・・・千葉県寄りになるところ、

花子の家は、

東京の西側になる。


なかなか、行く機会のない方面だったんだよな。・・・・「顧客の少ない方面」だった。



・・・で、

数日後。


そちら方面の客先に向かった帰り、

花子の家に向かった。



真冬。

夕方。

日が暮れるのが早い。


すでに、真っ暗となっていた。



ポンコツアクアで幹線道路から入っていけば、住宅地・・・・・それも「高級住宅地」だ。


人通りも少ない閑静な住宅地・・・・「お屋敷街」だ。



花子の家の前を通る。


シャッターが下ろされていた。


全く中は見えない。



ボクは、行き過ぎ、

アクアを止められるところに駐車した。



歩いて、花子の家に向かう・・・・・



・・・・・静かだった・・・・


門灯こそは点いているものの、

見える範囲では、家内に電気は点いていない・・・・・誰もいないように思えた。



門、シャッターの脇から、微かに駐車場が見えた。



「シューちゃん」がいた。



・・・・・花子は、本当に手放さなかったんだな・・・・



いつもどおりで、

お父さん、お母さんの車はとまっていない。



「シューちゃん」1台が、ポツンと停まっていた。




よう!・・・・元気かい・・・??



シューちゃんに心の中で話しかける。



冬空だ。

冷たい夜の空気。

微かな明かりに照らされて、


なんだか、寂しそうだ。



・・・・まぁ、

只の感傷でしかないだろうけど・・・・




花子お嬢様はどうした?



AMG・メルセデスに尋ねたんだった。




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