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「発作」・・・ラーメンだけだった。
しおりを挟む年が明けてすぐやった。
小学校。放課後。
小さな部屋。・・・・長テーブルがあって、6人くらいが座れる。
窓の外では北風が吹いている・・・風が強い。
担任と向き合っていた。
母よりも歳上だろう。
綺麗なショートの黒髪。ワンピース。・・・・太陽のような先生やった。・・・笑顔を絶やさず、明るくて・・・表裏のない感じやった。
・・・それでも何か違う感じがしてた。・・・何かうまく噛み合わない感じがしていた。
なんというか「先生」としか言いようのない感じ・・・・何か、うまく伝わらない感じ。もどかしいような・・・・
「朝はどうしてるの?」担任が聞く。
もう、朝が起きられなくなってた。引っ越ししてから起きられなくなってた・・・・それで、毎日が遅刻気味やった。
母が起こしてくれることもない。
「・・・・もう、5年生なんだからひとりで起きなさい」
母から言われていた。朝、何度起こしても起きない。だから、最後はしびれをきらせたように言われた。
ギリギリのギリギリ・・・・毎日ダラダラと起きた。
自分で起きろと言われれば「なんで起こしてくれないんや」文句も言えない。
とうぜん、朝ご飯は食べない。・・・・起きてインスタントコーヒーを飲んで家を出た。
さすがに学校には行った。
・・・・でも、行っただけだや。・・・他に行くとこもない。
勉強は、すっかりわからなくなってた。
特に、算数が、どうしようもなかった。
国語や社会はなんとかなる。でも、知識を積み上げていく理科、それに算数が、どうしようもなかった。
分数の掛け算割り算で決定的に落ちこぼれた。・・・・なんど教科書を読みなおしてもわからなかった。
・・・・悔しくて泣いた。
今まで、勉強がわからないという経験がない。
通信簿は全部「よくできる」で・・・・成績は「もう少し」「できる」「よくできる」の3段階やった。
ほとんど全てで「よくできる」をもらっていた。
だから・・・・勉強ができない・・・そんな自分が悔しかった。
・・・何度やっても、何度やっても算数ドリルは正解にならなかった・・・・真っ暗な部屋・・・机の電気だけが点いた部屋で、わからない宿題を前に泣いた・・・・・・・・聞ける相手もいない。
・・・・給食の時間は、逃げた。・・・保健室に逃げた。・・・・転校生だったこともあって、それが通用した。
そのまま、給食の時間は、保健室でと決まってしまった。
もう、教室の机に給食が配られることもない。
「お父さんは、どうしてるの・・・・?」
担任が聞いた。
父は、ほとんど家にいなかった。
2、3日いるかと思えば、またどこかに行った・・・・何をしてるのかわからない・・・話をすることもなかった・・・・何を話せばいいのかもわからない。
・・・何度かキャッチボールをした。
家の前・・・だだっ広い・・・トラックが置いてあった場所でキャッチボールをした。
・・・・グローブがなくなっていた。
小学校1年の誕生日。青いグローブを買ってもらった。
そのときに、父も同じ青いグローブを買った。大人用のだ。
それで、ふたりでキャッチボールをしていた。
・・・・その子供用の青いグローブがなくなっていた。
だから、キャッチボールをするっていっても、父がグローブをしてキャッチャーをやり、そこにボクが投げ込むってことやった。
話すことがなかった。ただ黙ってキャッチボールをして・・・面白くもなんともない・・・むしろ気をつかう・・・そのうちにしなくなった。
・・・・プラモデルも・・・プラモデルも・・・あの縁側に投げ捨ててから、もうすっかりやる気にならなかった。やめてしまった。
もう、父と話す何もない。
弟がいなくなれば、宿題をする時間も、プラモデルを作る時間も、友だちと遊ぶ時間もできると思っていた・・・・いや、そんなことは思ってなかったけど・・・・
毎日何もしないで終わった。
何もしないままに布団に入り・・・・また起きられない朝が始まる・・・勉強はわからない・・・給食は食べられない・・・・毎日何もなかった・・・・
担任が心配してくれてるのは感じた。
勉強も心配だし、給食時間に保健室に行っていることも心配だ。
明るい笑顔と、心配している・・・優しそうな眼差し・・・・
なんとかしたいという気持ちは伝わってきた。
・・・ボクは、言葉少なく応えるだけやった。
担任は、少しでも話そうとしたんやろう・・・
父のことは知っていると言った。
担任は、ウチの騒動のだいたいの話は知っているようやった・・・・いや、この地に住む人間ならみんなが知っていることや。
担任は、ここ、地元の出身やった。・・・小学校の校区が違うとはいえ、この土地も、もともとはウチが治めていた地だ。担任の実家も農家やった。・・・・担任が幼かった時にウチから農地を分け与えられた・・・・父とは2年違いで・・・担任の方が歳上・・・とうぜん同じ学校に通っていたと言った。
・・・・そして、父と叔父さんも同じ歳や・・・・そう、ゴンの親父さんだ。
ゴンの親父さんは、成績優秀で生徒会長だったと言った。・・・おまけに剣道部の主将・・・・なるほど叔父さんの・・・なんというか・・・迫力というか・・・重みのようなものは剣道からきてるのか・・・叔父さんから昔の話は聞いたことがない。
・・・・いや、誰からも昔のことを聞いたことがない。
担任が子供の頃にはボクの家には舞台があったそうや。・・・・あの、追い出された屋敷やない。・・・・その前の屋敷。
ボクが生まれる前は、違う場所に、さらに大きな・・・・「御屋敷」と呼ぶに相応しい家があったそうや。
ウチは、この地を治める豪農、庄屋だ。
昔・・・江戸時代とか・・・そういった時代には「公民館」とか公の施設がない。だから、そういう舞台を提供するのも、そこを治める実力者の役割やった・・・・権力の誇示でもあったんやろう。
そのため、ウチの屋敷には・・・御屋敷には「舞台」が設置されていたらしい。・・・・そこで、旅の一座・・・能・・・そんな催し物が行われたらしい。
・・・・なるほど、前の屋敷に、床の間にしては広すぎる・・・・能を舞ったといわれる場所は、その「御屋敷」時代の名残というわけやったんか・・・・
「御屋敷」で、旅の一座の公演が行われる。それを、村民たちは観に来た。・・・・担任が子供の頃には、まだ、そういったことがあったらしい。
・・・・そして、その御屋敷は・・・今の、祖父さんが勤めている工場・・・ゴンの家の工場となっている場所やった。
・・・・なるほど・・・その「御屋敷」も、ゴンの家に取られたということか・・・・
・・・そうか・・・今、祖父さんが寮として入ってる、あの建物・・・・工場の事務所として使われてる、あの建物・・・どうりで、工場の建物らしくないと思ってた・・・
そうか・・・そういうわけやったんか・・・・
ゴンの家・・・分家の勢いは・・・ここ数年だけのことやなかったんや・・・
叔父さんの鋭い眼差しを思いだす・・・・・
そうか・・・剣道部主将で、生徒会長やったんか・・・・
「父は、どんな生徒やったんですか・・・・・?」
「・・・・お父さんは・・・お父さんはね・・・・野球部で頑張ってはったわ・・・・」
相変わらず担任は笑顔だ・・・でも、次の句がなかった。
・・・・それだけか・・・
それで、父の学生時代もわかった・・・野球部にいた。・・・それだけ・・・・勉強ができたわけでも・・・主将でもない・・・勉強も・・・・まぁ・・・・何かに秀でたって人間やなかったんやろう・・・
・・・・窓の外は暗くなっていた。
冬の風が吹いている。
2時間近く話し込んでいた。
ボクの家庭環境・・・・そして勉強の遅れぐあい・・・全てを話し合った。
担任は、冬休みの間、ボクのことを考えていてくれたんやろう・・・そして解決策も・・・
小学校の授業は、ほとんどを担任がおこなう。
「困ったことがあったら、なんでも先生に言いなさい」
教師らしい、真っすぐな正義感、清廉潔白な笑顔で言った。
誰もいない学校。
担任は、玄関まで送ってくれた。
「まぁ、頑張ってやっていきましょう!」
はい、と、返事をして学校を後にした。
・・・・頑張って・・・か・・・・
・・・・でもな・・・頑張って、朝、起きようと思うんやけど、起きられへんのよな・・・・
・・・・でもな・・・頑張って、ドリルやるけど、できへんのよな・・・・
風が強い・・・・砂が舞い上がる。
真っ暗な道。ショルダーバッグを肩にかけて家に帰った。
晩御飯は、焼き魚やった。
海のある県や。魚が多い。・・・・でも、魚は好きやない・・・・それでも、これが、今日、初めてのご飯やった。・・・食べられた。家なら食べられる。
母は、ボクが給食の時間を保健室で過ごしていることは知らない。
次の日から、明らかに担任の対応は変わった。
授業中に、よく当てられるようになった。・・・手を挙げてもいないのに。
・・・・誰も手を挙げない局面なら、なおさらに当てられた。
当てられるたびに、教室には笑いが起こった。・・・・勉強はわからない・・・正解はわからないし、やっとで答えたことも見当違いだったりするからや。
「荒療治」だというのはわかっていた。・・・・担任との2時間の話し合いで理解はしていた。
最初は、笑われるのが嫌やったけど、何回、毎日繰り返されれば慣れてもくる。・・・元来が「お調子者」やったりもする。
そのうちに「ボケ」をカマして、笑いをとるようになっていった。
・・・それに、「当てられる」ということがわかっているため、授業には集中しなきゃなんない。・・・そのうちに授業もわかるようになってきた。
朝。
・・・起きられない。
2段ベッドの上の段でボクは寝ていた。
咳が止まらなかった。・・・絶えず咳が出て・・・何かの拍子で咳込むと止まらなくなった。・・・呼吸ができなくなるほどに苦しい・・・・
「小児喘息」やった。
生まれた時から「小児喘息」やった。幼いころから入退院を繰り返していた。
風邪をひくと発作が起こった。・・・微熱が続き、咳込んだ。
小学校に入ってからは、ほとんど発作が起こることはなかった。
それが、ここ数日治まらなかった。
医者には行った。薬を飲んでいた。・・・・それでも良くなってる感じがしない。
「今日も休みます・・・・」
母が学校に電話していた。
母が勤めに出て行った・・・・
・・・・不思議なことに、昼近くになれば熱も下がった。・・・咳も治まっていく。
昼は、ひとりでラーメンを作って食べた。
・・・・少年ジャンプを読んで眠った。
・・・・夕方に起きだして「ド根性ガエル」を見ながらラーメンを食べた。
・・・・ちょうどいいと思っていた。
担任が始めた「荒療治」は効果があった。
答えがわかれば「正解」を回答し、わからなかったら「ボケ」をかまして笑いに変えた。
ボクの生活の歯車もうまく動き出したようやった。
・・・・しかし、裏目に出た。見事に裏目に出た。
一部の生徒からボクが担任から「贔屓」されてるって声が上がった。
・・・・そこから、ボクの「出自」が明らかになっていった。
ボクが、この地をかって治めていた家の人間だというのは・・・・校区も違ったので学校の1/3くらいしか知らないことやった。
それが明るみに出されていった・・・・そして没落の物語・・・・大騒ぎになっていった。
・・・・そこから「虐め」が始まった。
同じやった。前の小学校と同じことが起こった。
ある者はあからさまに無視を決め込み、ある者は憐みの目を向けた・・・・大多数は関わらないようにした。
担任の清廉潔白の正義感は、全くの裏目に出た。
担任が何かを言えば・・・何かをすればするほど裏目に出た。
時に正義感は反感を買う。・・・・そして、反発になり、悲劇を生む。
・・・それでも担任は「頑張ろう!」とボクに声をかけ続けていた。
・・・そんな学校に行きたいはずもない。
喘息の発作が出ることが、むしろ救いやった。・・・学校に行かなくて済む。
・・・母が帰ってきた。
夕方から、また熱が上がってきた。・・・高熱が出ることはない。微熱が続く。咳込んだ。
晩御飯の用意がされた。
・・・・今日も焼き魚や。
「ちょっとは食べなアカンよ・・・・」
「いらへん・・・」
薬を飲んで、2段ベッドに上がった。
布団を被って背を向けた・・・
・・・・違う・・・・食べないのは喘息のせいやない。
もう、ボクはご飯が食べられないようになっていた。
魚の匂いを嗅ぐと吐き気が起こった。
・・・・今までは、家ではご飯が食べられた。・・・・それが、家でも食べられないようになっていた。
学校に行きたくなかった。
ご飯は食べられなかった。
「ド根性ガエル」を見て、ラーメンを食べることしかできなかった。
喘息の発作は苦しい。本当に苦しい。
咳が止まらなくなる。呼吸ができなくなる。ゼェゼェと肺が鳴り続ける。呼吸をするのに体力を奪われていく。微熱で汗をかく・・・
咳込んだ。・・・・咳が止まらない。夜から明け方までが苦しい。・・・・息ができない・・・咳が止まらない・・・・
真夜中。
小丸球だけが点いた部屋。
ボクの咳込む声・・・ゼェゼェと鳴る肺・・・・ヒューヒューと呼吸音だけが響いた・・・・
枕元に仮面ライダーがいた。・・・そう、あの遊園地で買ってもらった、仮面ライダーのキーホルダーや。
そして、仮面ライダー「RX」のハンカチがあった。
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