680 / 3,179
DIY、祭りに現れる
ギルドの情報網
しおりを挟む都市の中にはあっさり入れた。
やはり、生産ギルドの特級会員という地位はそれなりに使えるみたいだ。
物語の定番で言えば、Sランク冒険者と同じくらいのレベルで扱われるらしい。
ヘコヘコと頭を下げられ、その理由を尋ねたら教えてくれた。
《旦那様……》
「分かっているさ。連絡されたんだろう?」
その気になれば妨害できただろうが、そうしてしまうとより疑いが深まってしまう。
ギルド長による情報隠蔽はほぼ完璧だし、『超越者』経由の情報網以外で俺のことがバレているということはない。
──そっちがバレても、蘇生薬に関する情報は洩れていないだろうし。
「レーダーに反応は?」
《ございません》
「なら、とりあえず気にしないでおこう。定期的に確認しておいてくれ」
《畏まりました》
常時展開となると、魔力の消費が多いからそれは控えておく。
数時間に一回ぐらいの確認をしておけば、とりあえず逃げる余裕は確保できるだろう。
──まあ、ゲリラ的に『超越者』に遭遇したことなんて滅多にないけどさ。
◆ □ ◆ □ ◆
街の中をふらりと歩いていく。
視線に殺されることもなく、今のところは侵入時以外でまだ死なずにいる。
「どうやら誰も追って来てないようだな」
認識偽装や光学迷彩による隠形が効いているのか、連絡されてから何か絡まれるというイベントは起きていない。
「まあ、連絡の内容までは傍受できなかったわけだし……あくまでお偉い様が現れたと密告されただけかもしれない。いずれにせよ、警戒はしておくけど」
世の中に絶対は存在しないわけで……。
突如蘇生薬の情報が洩れ、それを巡って戦争が勃発する可能性もゼロじゃないのだ。
故に気だけは常に引き締めておき、過失がないようにしなければならない。
《今後はどうなされますか?》
「せっかくの都市だし、迷宮の情報が少し知りたいな。こういうのはやっぱり、生産ギルドより冒険ギルドの方がいいのか?」
《たしかに、最新の迷宮に関する情報は冒険ギルドにもっとも早く届きます。しかしそれ以外ならば、どのギルドにもある程度同じ速度で伝達されるかと》
まあ、ある程度情報の共有をしないといけないだろうし……専門分野だけは少しだけ遅く伝えるぐらい、人として当然だろう。
「となると、生産ギルドで訊くのがいいか。いや、でもここからでも暗躍都市に行くことはできるのか? なら、情報ギルドに……面倒臭くなりそうだな」
あらゆる情報が手に入る場所だが、いろいろと荒らしてしまったからな。
……うん、そのうち詫びの品でも持って挨拶しに行こうか。
──そして、結局生産ギルドへ向かった。
11
あなたにおすすめの小説
王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
私ではありませんから
三木谷夜宵
ファンタジー
とある王立学園の卒業パーティーで、カスティージョ公爵令嬢が第一王子から婚約破棄を言い渡される。理由は、王子が懇意にしている男爵令嬢への嫌がらせだった。カスティージョ公爵令嬢は冷静な態度で言った。「お話は判りました。婚約破棄の件、父と妹に報告させていただきます」「待て。父親は判るが、なぜ妹にも報告する必要があるのだ?」「だって、陛下の婚約者は私ではありませんから」
はじめて書いた婚約破棄もの。
カクヨムでも公開しています。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
【完結】離縁ですか…では、私が出掛けている間に出ていって下さいね♪
山葵
恋愛
突然、カイルから離縁して欲しいと言われ、戸惑いながらも理由を聞いた。
「俺は真実の愛に目覚めたのだ。マリアこそ俺の運命の相手!」
そうですか…。
私は離婚届にサインをする。
私は、直ぐに役所に届ける様に使用人に渡した。
使用人が出掛けるのを確認してから
「私とアスベスが旅行に行っている間に荷物を纏めて出ていって下さいね♪」
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
「最高の縁談なのでしょう?なら、かわってあげたら喜んでくれますよね!」
みっちぇる。
恋愛
侯爵令嬢のリコリスは20歳。立派な嫁きおくれである。
というのも、義母がなかなかデビューさせてくれないのだ。
なにか意図を感じつつも、周りは義母の味方ばかり。
そん中、急にデビュタントの許可と婚約を告げられる。
何か裏がある――
相手の家がどういうものかを知り、何とかしようとするリコリス。
でも、非力なリコリスには何も手段がない。
しかし、そんな彼女にも救いの手が……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる