学校にいる人たちの卑猥な日常

浅上秀

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先生二人の秘密

前編

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FILE2  渡辺(数学教師)×佐藤(体育教師)

「先生、さよなら~」

「さよなら、はやく帰れよ~」

「は~い」

佐藤は部活動をしている生徒たちを見送ると生徒玄関に施錠した。
真っ暗で非常灯だけがついている廊下。

「相変わらず不気味だなぁ」

佐藤は職員室に向かって歩いていた。
そんな時だった。

一つの教室から明かりが漏れていた。

「誰だよ。こんな時間に…」

最終下校時刻はもう過ぎていた。

「ったく」

佐藤は教室に向かって方向転換した。



「こんなところでなにやってるんだ」

そういいながらガラリと教室のドアを開けた。

「おや、佐藤先生」

「え?渡辺先生?」

中には数学科の渡辺がいた。

「こ、こんなところで何を?」

「ははは、ちょっと所用で」

「そ、そうですか。早めに帰って下さいね」

「ええ。今帰るところだったので」

二人は教室の電気を消すと、廊下に出て職員室へと歩き出した。

「今日は金曜日ですね」

「ええ、明日から休日ですけど、佐藤先生何かご予定は?」

「久しぶりに部活動も休みなのでのんびりしようかと」

「それはいいですね」

「渡辺先生は?」

「私ですか?私ものんびりしようかと」

一応、二人とも独身である。

「よろしければこの後一杯いかがです?」

渡辺が佐藤を誘った。

「いいですね」

二人は職員室で荷物をまとめると学校を出た。



佐藤は電車で来ていたので、渡辺の車に乗せてもらった。

「すいません」

「いえいえ。お気になさらずに」

二人は居酒屋に入った。
しかし渡辺は車で来ていたので飲まなかった。

居酒屋では他愛もない話をした。
佐藤は彼女と別れたばかりだとかそういった類の話もした。

「渡辺先生が飲みにって誘ってくださったのに飲まないなんて…」

「家に帰ってから飲み直しますよ」

渡辺は閃いたように言った。

「佐藤先生、よろしければ家に来ますか?」

佐藤はかなり飲んでいたので判断力が鈍っていた。
そのせいもあってか渡辺の誘いに軽々と乗ってしまった。

「ではどうぞ」

居酒屋を出て渡辺の車に乗り込んだ。

そして二人で渡辺の家に行った。

佐藤は渡辺の部屋でビールを飲んだところまでは記憶があった。

しかし再び意識を取り戻すと、全裸で渡辺の肉棒を穴にくわえこんで喘いでいたのだ。

どうしてこうなったのか、全く記憶になかった。



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