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浅上秀

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番外編 マッサージ店への出資はご慎重に

4話

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渡辺さんは慣れた腰つきで的確に佐藤さんの気持ちいいところを攻めているようで、佐藤さんはひっきりなしに前から液体を飛ばしていた。

「どうですか、佐藤さん、すっごく、エロい、でしょ?」

渡辺さんは器用に視線だけ俺によこしてくる。

「あ、はい、ええ」

俺はもう自分は観葉植物だと言い聞かして極力、二人の邪魔をしないようにしていた。
生で見るゲイビデオさながらの状況から逃げたいと思うのはなぜなのだろうか。

「佐藤さん、良い子にしていられたので、お口の外してあげますね」

渡辺さんは佐藤さんの頭の後ろに手をまわす。
後ろの留め金を外して佐藤さんの口の中から取り出されたボールは銀の糸が垂れている。

「ひぎぃぃい、みないで、みないでください、あああ、イってるのに、イグううううう」

佐藤さんの声は想像していたよりも年上でいい感じに渋めだった。
それにボールの下でも散々、叫んでいただろうに枯れていなかった。

「まだイケそうですね。佐藤さん、頑張って身体柔らかくしましょうね」

渡辺さんは腰を振りながらも、佐藤さんの真っ赤になった乳首を摘まんだり、下腹部を撫でたり穴以外も刺激して佐藤さんを高めていく。

「やだ、もう、イキたくない、あああ、だめだあああ」

渡辺さんの腰の動きは激しいままだ。
それに対して全身から与えられる刺激に耐えられなくなってきたのか佐藤さんはだんだんと限界が近づいているようだ。

「あとちょっと頑張りましょうね~」

しかし渡辺さんはそんな佐藤さんの静止の声を全く聞き入れずに攻め続けている。

「ああああ、むうううう、りいぃぃ、ああああんんん・・・っっっ」

ドンと渡辺さんの重めの一発が佐藤さんの一番奥に入ったように見えた時、佐藤さんの前から今までにないくらい勢いよく液体が噴射された。
そしてそのまま佐藤さんはおとなしくなってしまった。

「あらら、気絶しちゃいましたか」

渡辺さんが肉棒を引き抜くと、あいたアナからは大量の濁った液体がドバドバ垂れてきた。
二人の行為の激しさを生々しく表現している。

「本日の特典はこちらで終了でございます。お着替えになられましたらご自由におかえりください」

俺はさっさと渡辺さんから部屋を追い出されてしまった。

「は、はい」

部屋を出る前に一瞬、振り向いた俺は渡辺さんが甲斐甲斐しく気を失ってしまった佐藤さんの身体を清めているのをみてしまった。
なんだか若干、見てしまったことを後悔した。
俺は着替えている間も、店を出るときも家に帰ってからもずっと悶々としている。

「あれはいったい何だったんだ…」

なんのために俺はあそこにいたんだろうか。
というと特典とは具体的になんだったのか。
結局、一度しか出させてもらってないし。

「というか俺にも佐藤さんに入れさせろ!!!」

この日からしばらく夢にあの二人が出てきてうなされてしまったのは言うまでもないだろう。



マッサージ店での混沌から数日、俺は昼食を買いに後輩と会社近くのコンビニにいた。
最近、昼時になると勝手に後輩がついてくるのだ。

「先輩、最近、首とかボキボキ言わせなくなりましたね」

「は?言わせてた覚えないわ」

「まじすか?無自覚っすか?」

「うるせ」

「でもその代わりに…目の下のクマ、やばいっすね」

後輩が俺の顔をのぞき込んでくる。

「ロクな夢見れねぇから眠れないんだよ」

手で近づいてきた後輩の顔を払う。

「ロクな夢ってどんな夢っすか?あ、エロい夢とか?」

後輩がニヤニヤしながら聞いてくる。

「黙れ」

俺は後輩を置き去りにしてさっさとコンビニのなかに入って総菜パンやら飲み物を選ぶ。
カゴに商品を入れてレジで会計をしていると後輩が半分泣きながら俺のもとに飛んできた。

「せ~んぱい、俺、財布忘れたんで奢ってください!」

すると後輩はレジにどさどさと自分の買いたいものを置きやがった。

「はぁ?おまえ、ふざけんな、奢んねぇよ」

コンビニの店員が謎に気を利かせてさっさと俺の会計に後輩の分まで入れてしまった。
俺は舌打ちをしながら代金を支払う。

「あざーす」

「会社戻ったら金もらうからな」

「えー、奢ってくれたんじゃないんすか」

「あたりまえだろ。お前に奢る義理はねぇよ」

後輩の頭をはたきながらレジで袋に入れられた商品を受け取ってコンビニから出る。
その際に入ってきた一人の男性とすれ違った。
男性と俺はお互いに一瞬目が合った。

「先輩、お知り合いですか?」

無意識に俺は足を止めてその男性を目で追いかけていたようだ。
後輩に声をかけられて初めて気づいた。

「…いいや、気のせいだった」

その後も、何度かマッサージを受けに渡辺さんのもとに通っている。
しかしあんなサービスを受けることができたのはあの時一度限りだった。
裏クラウドファンディングのサイトからもあの店の出資ページはいつの間にか削除されてしまっていた。
もしかしてあれは俺の、俺だけが見た白昼夢だったんだろうか。

「先輩、早くしないと休憩時間終わっちゃいますよ~」

「あぁ、今行く」

コンビニに背を向けて会社へと歩き出した。







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