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王の眼
沈黙の神が
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母の城で生まれ、此の世は地獄と思い、過ごした。
母の城を離れれば。
今、母の城を離れ。其れでも矢張り、此の世は地獄。
でも。 _振り仰ぐ。
空は。空は。空だけは、
ただ青く其処にある。
ああ、青よ _私の神よ。
神よ 神よ
どうか、応えないで下さい
神よ 神よ
どうぞ、応えないで下さい
貴女の沈黙こそが私の救い
我が沈黙の神よ
貴女の沈黙に異議唱える 輩は、本当の煉獄を知らないのでしょう
どんな応えも此の身を傷つける。そんな哀しみを知らないのでしょう
人間なんて嫌いです。其れでも神よ 貴女が望み給うなら。
どうか 私を遣わして下さい
どうぞ 私を遣わして下さい
貴女の与える苦難は私の喜び
貴女の意志を、どうぞ私に。
神よ 神よ 私の神よ
いつか貴女よ 殺して下さい
いつか貴女が、殺して下さい
貴女が私を、終わらせて下さい
私の神よ
私を救い給うた至尊の君よ
神 笑い給う
神は、笑い給う?
いっそ、笑って下さい。
笑劇なれば、救われるのに
ああ、此の哀しみは、されども死ぬ 程でも 無い の
母の城を離れれば。
今、母の城を離れ。其れでも矢張り、此の世は地獄。
でも。 _振り仰ぐ。
空は。空は。空だけは、
ただ青く其処にある。
ああ、青よ _私の神よ。
神よ 神よ
どうか、応えないで下さい
神よ 神よ
どうぞ、応えないで下さい
貴女の沈黙こそが私の救い
我が沈黙の神よ
貴女の沈黙に異議唱える 輩は、本当の煉獄を知らないのでしょう
どんな応えも此の身を傷つける。そんな哀しみを知らないのでしょう
人間なんて嫌いです。其れでも神よ 貴女が望み給うなら。
どうか 私を遣わして下さい
どうぞ 私を遣わして下さい
貴女の与える苦難は私の喜び
貴女の意志を、どうぞ私に。
神よ 神よ 私の神よ
いつか貴女よ 殺して下さい
いつか貴女が、殺して下さい
貴女が私を、終わらせて下さい
私の神よ
私を救い給うた至尊の君よ
神 笑い給う
神は、笑い給う?
いっそ、笑って下さい。
笑劇なれば、救われるのに
ああ、此の哀しみは、されども死ぬ 程でも 無い の
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