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第9章 理の使命2
83 神という存在の宿命
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私が、やっぱり理解不能だと思っていた。
でも、エリーさんの言っていることは、聞いてはいたらしく、後にその内容と意味が分かるようになった。早く、理解していれば…と思ったけれど、こうなることは必然だったのかもしれない。
***
自らの存在を高めるために神々は世界を創った。
しかし、その世界を壊せば、存在を高める存在が消え、自らも消滅の危機に直面する。消滅を免れるためには、自ら以外の存在に見てもらう、感じてもらう、想ってもらう、願ってもらう、祈ってもらう、頼ってもらうなどが必要となる。
また、本来の能力以上の能力を持っている場合は、その能力に発現しても、その能力量に比例して、神々でも高位、それなりの存在に認識してもらわないと、その能力行使ができない。
しかし、自ら以外の神々との接点は、あまりないことがほとんどで、自らの能力の行使ができる高位神の存在すら否定するものが後を絶たず、自らの能力の一時的な否定と自らの存在を肯定してくれる者たちによって、一段階上の存在。高位神に認められることとなる。ここまで、達する神々は、一部に限られているのが実情。今回の件は、消滅危機にある2つの神と能力を発現できず、消滅危機の2つの神と膨大な量の能力発現によって、自力で高位神に近づいた者による認識で存在している者に別れていた。もともと対の存在で1対が本来の形。それでは、創世が終わるまでに消滅もあり得たことから、遥かな昔まだ存在が薄かった時、自らの存在を繋ぎとめるために自らの複製体を互いに創り、それに自らを強く思わせ、存在を補強していた。
その名残が、妹という存在であり、あの人という存在でもある。
片割れは、複製した際の能力に未だ目覚めず。片割れは、複製元を超える能力の発現と自らが高位に匹敵する存在となることで、自ら消滅することがない状態まで移行した。
こうして、創世した世界が消えた時、4つの存在の未来は決まってしまったようなものだった。
複製元2つが消え、複製先2つが残る。図らずも、世代交代のような形に。
反転魔法陣と姿を変えていた複製された破壊の神。その複製元の破壊の神は、破壊特化の神だった。しかし、反転魔法陣に姿を変えていたものは、自らの形で自らの行使できる能力を反転させることができるようになっていた。多世界多自己存在も認識していたことから、その力が膨大になり得た。
複製された破壊の神は、いつの間にかに破壊は元より創世も可能な存在に格上げになっていた。
しかし、元の自らの存在(破壊の神)は肯定できなくなっていた。自らの能力の否定ができない+肯定する存在がいないため、条件を満たさないのだ。
それは、妹(創世の女神)にも言えることだった。自らの能力が発現しないため、能力の否定もできない状態。
遅かれ早かれ、2つの神は消えてしまい、残る妹という存在も消えてしまうところだった。消えた世界の場所に留まるならば。
実際、一度は死んでしまったのだ。自らの能力発現を待たずに、結界に入り込んだ盗賊団によって。
死ぬということは、自己否定になる。自らの存在を自らが動かしていた肉体に依存し、その肉体が機能停止になることで、精神が生きていることを否定。結果、自らが自らを壊していく。神々は、肉体を持たない場合が多い。何かの問題で肉体が死ぬと本体すらも自己否定を行い、存在が怪しくなるからだ。
今回、分散していた自らの器を全て壊されてしまい、結果2神分の能力は、本来の2神として2人に再付与され、似て非なる世界で復活した。
破壊の神すら、自らの対の存在を肯定するものを探し、見つけ出し、条件を与えて復活。世界を消滅させてでも、存在を補強しようと実行。結果は、正反対の事態となってしまった。
一縷の望みをかけて、自らが創った世界の場所から、自ら以外の神が創った世界に移動。そこで、新たな神としての存在を高めようとした。しかし、自分たち以外が創った世界には、元々の創世神たちがいることになり、自らの存在はその世界にとっての害悪。邪な神となる。
邪な神…邪神となってしまうが、その世界にとっての害悪をもたらす神は、存在肯定者がいない状態では、存在自体が薄い、つまり非常に弱い。排除するのは、簡単なのだ。
街は、その弱く消える寸前の神々の前に姿を現した。その街には、あり得ない程の能力発言者、高位神やそれを超える存在たちがいて、その存在がゆえに、他世界の神々は手を出せない。
弱くなった神でも、存在が消えれば、その神が持っていた大きな能力を自らが取得できたとしても…。
街は、取得した神を収容すると同時に、その世界から去った。
街はそういった神々や異世界間で横行する召喚などで移動する弱い存在を救済し続けてきた。弱い存在のまま、街の外に出ることはできず、それが街に入ると二度と外へ出ることはできないという話に繋がっていた。自らの能力を自覚し、鍛え、高め、高位神やそれらを超える者たちを納得することができれば、脆弱な存在が神に、弱い神が能力行使が可能な神にステップアップできる。
街は、救済のためと共に、自らの存在を高めるためとして、全ての世界への牽制と影響力を持って、あらゆる弱者を救い続けていた。
結界は、この街が維持・移動する上で必要不可欠。その街にある全ての存在が、その結界の維持のために能力を使う。しかし、意識して使うのでは、他の行動ができない。それのために、無意識下で知らぬ間に能力の流用が行われている。街は、救済者を受け入れると同時に、街自体の消滅回避に動いている。
そして、増え続ける弱者のために、街はその規模を大きくしてきたのだ。
***
能力を勝手に使われていたということに、憤慨をしていた私は、うっすらとした記憶などで相手を攻撃してしまった。その背景がなんであるかも理解しないまま。エリーさんには、はぐらかされるように、煙に巻かれてしまったが、その内容は実は聞いていたらしい。ううん、違う。いつの間にかに情報が与えられていたんだ。エリーさんが説明しても、私が納得しないと分かっていたからだろう。その情報は、私が落ち着き、能力を開花させる過程で、お姉ちゃんが消えてから理解したのだから。
でも、エリーさんの言っていることは、聞いてはいたらしく、後にその内容と意味が分かるようになった。早く、理解していれば…と思ったけれど、こうなることは必然だったのかもしれない。
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自らの存在を高めるために神々は世界を創った。
しかし、その世界を壊せば、存在を高める存在が消え、自らも消滅の危機に直面する。消滅を免れるためには、自ら以外の存在に見てもらう、感じてもらう、想ってもらう、願ってもらう、祈ってもらう、頼ってもらうなどが必要となる。
また、本来の能力以上の能力を持っている場合は、その能力に発現しても、その能力量に比例して、神々でも高位、それなりの存在に認識してもらわないと、その能力行使ができない。
しかし、自ら以外の神々との接点は、あまりないことがほとんどで、自らの能力の行使ができる高位神の存在すら否定するものが後を絶たず、自らの能力の一時的な否定と自らの存在を肯定してくれる者たちによって、一段階上の存在。高位神に認められることとなる。ここまで、達する神々は、一部に限られているのが実情。今回の件は、消滅危機にある2つの神と能力を発現できず、消滅危機の2つの神と膨大な量の能力発現によって、自力で高位神に近づいた者による認識で存在している者に別れていた。もともと対の存在で1対が本来の形。それでは、創世が終わるまでに消滅もあり得たことから、遥かな昔まだ存在が薄かった時、自らの存在を繋ぎとめるために自らの複製体を互いに創り、それに自らを強く思わせ、存在を補強していた。
その名残が、妹という存在であり、あの人という存在でもある。
片割れは、複製した際の能力に未だ目覚めず。片割れは、複製元を超える能力の発現と自らが高位に匹敵する存在となることで、自ら消滅することがない状態まで移行した。
こうして、創世した世界が消えた時、4つの存在の未来は決まってしまったようなものだった。
複製元2つが消え、複製先2つが残る。図らずも、世代交代のような形に。
反転魔法陣と姿を変えていた複製された破壊の神。その複製元の破壊の神は、破壊特化の神だった。しかし、反転魔法陣に姿を変えていたものは、自らの形で自らの行使できる能力を反転させることができるようになっていた。多世界多自己存在も認識していたことから、その力が膨大になり得た。
複製された破壊の神は、いつの間にかに破壊は元より創世も可能な存在に格上げになっていた。
しかし、元の自らの存在(破壊の神)は肯定できなくなっていた。自らの能力の否定ができない+肯定する存在がいないため、条件を満たさないのだ。
それは、妹(創世の女神)にも言えることだった。自らの能力が発現しないため、能力の否定もできない状態。
遅かれ早かれ、2つの神は消えてしまい、残る妹という存在も消えてしまうところだった。消えた世界の場所に留まるならば。
実際、一度は死んでしまったのだ。自らの能力発現を待たずに、結界に入り込んだ盗賊団によって。
死ぬということは、自己否定になる。自らの存在を自らが動かしていた肉体に依存し、その肉体が機能停止になることで、精神が生きていることを否定。結果、自らが自らを壊していく。神々は、肉体を持たない場合が多い。何かの問題で肉体が死ぬと本体すらも自己否定を行い、存在が怪しくなるからだ。
今回、分散していた自らの器を全て壊されてしまい、結果2神分の能力は、本来の2神として2人に再付与され、似て非なる世界で復活した。
破壊の神すら、自らの対の存在を肯定するものを探し、見つけ出し、条件を与えて復活。世界を消滅させてでも、存在を補強しようと実行。結果は、正反対の事態となってしまった。
一縷の望みをかけて、自らが創った世界の場所から、自ら以外の神が創った世界に移動。そこで、新たな神としての存在を高めようとした。しかし、自分たち以外が創った世界には、元々の創世神たちがいることになり、自らの存在はその世界にとっての害悪。邪な神となる。
邪な神…邪神となってしまうが、その世界にとっての害悪をもたらす神は、存在肯定者がいない状態では、存在自体が薄い、つまり非常に弱い。排除するのは、簡単なのだ。
街は、その弱く消える寸前の神々の前に姿を現した。その街には、あり得ない程の能力発言者、高位神やそれを超える存在たちがいて、その存在がゆえに、他世界の神々は手を出せない。
弱くなった神でも、存在が消えれば、その神が持っていた大きな能力を自らが取得できたとしても…。
街は、取得した神を収容すると同時に、その世界から去った。
街はそういった神々や異世界間で横行する召喚などで移動する弱い存在を救済し続けてきた。弱い存在のまま、街の外に出ることはできず、それが街に入ると二度と外へ出ることはできないという話に繋がっていた。自らの能力を自覚し、鍛え、高め、高位神やそれらを超える者たちを納得することができれば、脆弱な存在が神に、弱い神が能力行使が可能な神にステップアップできる。
街は、救済のためと共に、自らの存在を高めるためとして、全ての世界への牽制と影響力を持って、あらゆる弱者を救い続けていた。
結界は、この街が維持・移動する上で必要不可欠。その街にある全ての存在が、その結界の維持のために能力を使う。しかし、意識して使うのでは、他の行動ができない。それのために、無意識下で知らぬ間に能力の流用が行われている。街は、救済者を受け入れると同時に、街自体の消滅回避に動いている。
そして、増え続ける弱者のために、街はその規模を大きくしてきたのだ。
***
能力を勝手に使われていたということに、憤慨をしていた私は、うっすらとした記憶などで相手を攻撃してしまった。その背景がなんであるかも理解しないまま。エリーさんには、はぐらかされるように、煙に巻かれてしまったが、その内容は実は聞いていたらしい。ううん、違う。いつの間にかに情報が与えられていたんだ。エリーさんが説明しても、私が納得しないと分かっていたからだろう。その情報は、私が落ち着き、能力を開花させる過程で、お姉ちゃんが消えてから理解したのだから。
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