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8 コア・ブレイン
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「おかえりなさいませ」
部屋に入ると聞える声。どこにスピーカーがあるとかじゃなくて、脳裏に響くような感じ。
でも聞えてもいる。不思議な感覚。
「大草原でいくつかの依頼を受けました。大草原に繋がる世界のこと、地上界と天界のこと。他にも明日から行われる巡視のこと。また、巡視先の情報も知りたいとのことでした。睡眠中にインプットしますので、負担はありません。寝不足になることもありませんので、安心してください」
睡眠学習でインプット。ここにはそういう装置があるらしい。
「明日の巡視は、同行者がいます。町での幼馴染みのグリーンさんです。本名は、飛鳥みどりさん。巡視は起きてからともえ様に転移元へ案内してもらいます」
突然、球体の部屋に入ってしまったような錯覚が自分を襲う。
地面に足が着いていない。浮かんでいる感覚。
「では、おやすみなさい」
その言葉と共に意識が落ちた。蛍光灯をパッと消した感じで眠りに入ったのだった。
***
地上界とは、輪廻転生によって生活する場であり、魂の修練所である。
この修練は、一生を掛けて行われるもので、修練内容によっては死亡後に審査なしで地上界での輪廻を繰り返すことになる。
地上界での輪廻転生を審査なしで繰り返す者はかなり多い。
審査することになる人物は、特筆すべき点があった者や天界への転生の可能性がある者に限られる。
天界とは、地上界の者たちよりも魂の位階が高い者が上がることができる世界である。
世界構造自体は、地上界と変わらないが、天界では保有する魂源力が大きいため位階が高くないと存在が困難になる。
なお、天界よりも魂源力がさらに高い神界が存在する。
ユグドラシルシステム(世界樹)
地上界と天界を結ぶものである。
地上界での修練が終わり魂の格が上がると昇格システムが動き、世界樹に呼び出される。
審査を行い、その結果地上界や天界の輪廻に組み込まれたりする。
また、神や審査員、一部の転生者などの居住場所ともなっている。
大草原は、多くの世界への接続場所になっている。
地上界を管理している地界の階層構造では基準階層550階が大草原の場所である。
ここから、天界や神界。魔界や魔神界、邪界や邪神界など異なる世界へも接続されている重要な場所でもある。
巡視先「融合異世界」
ともえ様が趣味で育成を計っていた科学文明社会と魔法文明社会をうっかり混ぜてしまったことから、2つの世界の大変革が起きてしまった。今はまだ大きな影響はないが、魔法文明側に説明が難しい事案が集中して起きている。科学文明側は超常現象が頻発している。また、宇宙構造自体に異常が生じており、膨張から収縮に転じていると推測される。
巡視は、まず魔法文明側に行くことから、ゲームと似た形が好ましいと考えられ、自己の分身。キャラクターを作り、それで巡視を行うこととなった。
部屋に入ると聞える声。どこにスピーカーがあるとかじゃなくて、脳裏に響くような感じ。
でも聞えてもいる。不思議な感覚。
「大草原でいくつかの依頼を受けました。大草原に繋がる世界のこと、地上界と天界のこと。他にも明日から行われる巡視のこと。また、巡視先の情報も知りたいとのことでした。睡眠中にインプットしますので、負担はありません。寝不足になることもありませんので、安心してください」
睡眠学習でインプット。ここにはそういう装置があるらしい。
「明日の巡視は、同行者がいます。町での幼馴染みのグリーンさんです。本名は、飛鳥みどりさん。巡視は起きてからともえ様に転移元へ案内してもらいます」
突然、球体の部屋に入ってしまったような錯覚が自分を襲う。
地面に足が着いていない。浮かんでいる感覚。
「では、おやすみなさい」
その言葉と共に意識が落ちた。蛍光灯をパッと消した感じで眠りに入ったのだった。
***
地上界とは、輪廻転生によって生活する場であり、魂の修練所である。
この修練は、一生を掛けて行われるもので、修練内容によっては死亡後に審査なしで地上界での輪廻を繰り返すことになる。
地上界での輪廻転生を審査なしで繰り返す者はかなり多い。
審査することになる人物は、特筆すべき点があった者や天界への転生の可能性がある者に限られる。
天界とは、地上界の者たちよりも魂の位階が高い者が上がることができる世界である。
世界構造自体は、地上界と変わらないが、天界では保有する魂源力が大きいため位階が高くないと存在が困難になる。
なお、天界よりも魂源力がさらに高い神界が存在する。
ユグドラシルシステム(世界樹)
地上界と天界を結ぶものである。
地上界での修練が終わり魂の格が上がると昇格システムが動き、世界樹に呼び出される。
審査を行い、その結果地上界や天界の輪廻に組み込まれたりする。
また、神や審査員、一部の転生者などの居住場所ともなっている。
大草原は、多くの世界への接続場所になっている。
地上界を管理している地界の階層構造では基準階層550階が大草原の場所である。
ここから、天界や神界。魔界や魔神界、邪界や邪神界など異なる世界へも接続されている重要な場所でもある。
巡視先「融合異世界」
ともえ様が趣味で育成を計っていた科学文明社会と魔法文明社会をうっかり混ぜてしまったことから、2つの世界の大変革が起きてしまった。今はまだ大きな影響はないが、魔法文明側に説明が難しい事案が集中して起きている。科学文明側は超常現象が頻発している。また、宇宙構造自体に異常が生じており、膨張から収縮に転じていると推測される。
巡視は、まず魔法文明側に行くことから、ゲームと似た形が好ましいと考えられ、自己の分身。キャラクターを作り、それで巡視を行うこととなった。
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