異界審査官の巻き込まれ人生記

夜空のかけら

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10 とりあえず出発

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「今日は、飛鳥さんのサポートを受けつつ、融合異世界の巡視をしてもらうわ。行く先は、魔法文明側だからゲーム感覚で大丈夫よ」
「なんだか悪いな。飛鳥。よろしくな」
「こちらこそ」

まだ固いな。両者とも。
もうちょっと砕けた感じの話し方にしたいのだが、妙に緊張しているのが分かる。

少し話をして、カフェを出る。
出た場所から1つ階をあがってきたところの扉に「融合異世界への扉」。
いいのか?こんなの貼っていて。
即席ですって感じにテプラで小さく作ったのか。幅は12mmだな。

「なんだか説明調な部屋ですね」
「まぁ、急遽作ったからね。ここから監視と融合異世界に行けるスタート場所にしたの。この方がいろいろやりやすくてね」

扉を開けて中に入る。
リクライニングシートが3つ、机が1つ、入った正面には大型スクリーンが1つ。
画面はいくつかに分割され、あちこちが表示されているようだ。
それを見ながら、

「巡視って結局見て回るってことですよね?なのにゲーム感覚とは何ですか?」
「あ~、あまり深く考えないで。ゲームと思っていてもまだ大丈夫な状況なのよ」
「ゲームってあまり分からないのですが」

一応睡眠学習をしたのだが、まだイマイチ。

「ゲームも日常と変わらない。ただ単に能力を表す数が見えるだけよ」
「日常と変わらないなら、その部分に期待します」

期待感を示しつつ、能力を表す数って何だ?と思っていたが説明も大変そうだと思ったので先送り。

3人がリクライニングシートに座る。
ともえさんも来るのかな?

「ともえ様?」
「私はここに残って、モニター越しに状況を見ています。あなたたちは、現場へ行って状況を把握しなさい。今日は自分の事だけの確認になると思うけれどね」

やっぱり来ないのか。
あれ?責任者はともえさんじゃなかったのか?責任だけ取ると?

「自分の確認とは何でしょう?」
「いつもと同じように、そこに座っていれば分かるわよ。あの場所に行くにはまずしなきゃいけないことがいくつかあるの」
「そうですか」
「そうよ。さぁ、もう行ってらっしゃい。頑張ってね~」

その言葉と共に自分が吸い出されるような変な感覚が生まれ、気がつくとまるでパソコンの中にいるような周囲が格子状の部屋に2人で立っていた。
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