異界審査官の巻き込まれ人生記

夜空のかけら

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17 『飛鳥印刷所』

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これが魔法の世界。
生前に暮らしていた世界よりも便利な世界じゃないのか、ここは。
でも、科学文明世界との混ぜ合わせにより影響を受けたと説明をともえさんから受けたのに、そんな影響はどこにもない。
ただ単にまだ見つかっていないだけなのかもしれないが、今のところ気になる点はない。
しかし、グリーンはどうだろう。
パンフレットを渡した時、MQコードを見た時、街ギルドカードをMQコード化、そしてコード統合。
その度に何かに衝撃を受けている感じだった。
魔法か…。

そして早速依頼を受けてみることにした。
街ギルドの依頼票は、この2階で見ることができるとのこと。
1階は、冒険者ギルドの依頼票が掲示板に貼ってあり、受けたい依頼票をそこから剥がし、受付窓口へ持っていって受け付け職員に渡すと諸作業ののち、依頼決定となるのだそうだ。
依頼内容、報酬、達成できなかった時のペナルティ、期日などが職員さんから話をされる。
依頼決定前ならキャンセルは自由とのこと。

栄えある?第1回目の依頼は、パンフレット配りだった。
今も私たちが持っているパンフレットを印刷している印刷所に行って、依頼にあったパンフレットを受け取って、何カ所かにあるお店に届けるものだ。
初めてのお使いって感じだな。
グリーンは、それを聞いて何か考え込んでいる。
報酬は、2人で銀貨35枚だ。3,500円くらいだな。
これが安いのか普通なのかは分からない。

ともあれ、依頼を受けたからには印刷所に行かなければいけないな。
印刷所も例のパンフに載っていたので、ナビを使ってその場所とお店を特定した。
ナビ通りに歩いて行くだけだから簡単。
もっと難しいのかと思ったがそんなことはなかった。

ほどなく印刷所に到着。
印刷所の名前をみて、グリーンを見てしまった。
『飛鳥印刷所』
なるほど、自分と関係しているのかと思ったからさっき固まっていたのか。
でも、ここは未知の世界。
そんなことはないと思う。

そう、ともえさんが普通の神だったら。

「いらっしゃい。何か入り用なものがあるのかい?」
「街ギルドの依頼を受けてきました」
「配達してくれる人かい」
「はい」
「悪いな、もう少し掛る。待っててくれないか」
「はい」
「あの~、中を見せてもらうことはできますか?」
「印刷しているだけだよ。面白いとは思えないけれど?」
「それでも見学したいです」
「そうか。いつもなら見学もいいのだが、締め切り間近なので今日は勘弁してくれ」
「わかりました。残念です」

グリーンは本当に残念だと思っているような顔だった。
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