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マリアンヌ視点②(R18)
しおりを挟む※無理やりを連想させる描写があります。
※R18です。
※胸糞注意。苦手そうならバックでお願いします。
「今日が初舞台だな。」
「はいっ!」
私は今日、女優として舞台デビューを果たす!
「未来の大女優のデビューだ。劇団も大々的に君を推してる。今日はマリアンヌが主役だ。頑張って!」
「はいっ!家族に見て貰えないのはちょっと残念だけど、私精一杯頑張ります!」
本当は初舞台をお父さんにも見て欲しいけど、劇団に入ったことは家族にも内緒なんだって。特権階級の人だけが来る劇場だから、庶民には言っちゃいけないらしい。
「君の両親は平民だからね。この劇場の事は特権階級の人間か、一部の選ばれた人間しか知らないんだ。君はここの女優だ。選ばれた側の人間なんだよ。」
そんな風に言われると嬉しくて、何だか自分も特別な存在になった気分。私はセオドリクに言われた通り、嘘の職場を両親に教えていた。
だから両親は今日の舞台を見に来れない。
「可愛いマリアンヌ、緊張してるのかい?」
「いいえ、大丈夫です。」
「ああ、マリアンヌは今日も綺麗だ。頑張っておいで。」
私は今、沢山のキラキラした宝石を身につけている。この劇団のジュエリーは本当に豪華な物ばかりだった。宝石が目立つように衣装の布地は少なめ。女性の素肌の上の方が、宝石は輝くらしい。
さあ!いよいよ開演!
「マリアンヌ、これを飲んで。」
「これは?」
「緊張をほぐす薬だよ。先輩女優もこの薬を飲んでのびのびと舞台に立ったんだ。」
手のひらに乗せられた小さな薬を飲んだ後、私はライトで照らされた明るい舞台に出ていった。
☆
この半年、私は歌やダンスを練習した。とっても大変だったけど、劇団の代表であるセオドリクがとっても親切に教えてくれた。
「ああ、マリアンヌ。君は美人だからダンスが失敗したって可愛いよ。観客だって許してくれるさ。歌だって歌詞が間違ってても、誰も気付かないよ。それよりも観客はマリアンヌの可愛い姿を見に来るんだ。」
「うんっ!」
私はセオドリクの恋人になっていた。彼はイケメン過ぎて街に出ると大騒ぎになるから街でデートとかは出来ないんだって。だから少し寂しいけど、その代わりベッドでたくさん愛してくれる。
セオドリクはエッチもとても上手い。流石イケメン。全てが完璧!!
だっていつでも気持ち良くしてくれるし、私が『床上手』になるために色んな事を教えてくれた。
「ああ、マリアンヌ。君の性技は完璧だよ。どんな男性も君の可愛さと淫らさのギャップでメロメロさ。」
彼が教えてくれた性技には、苦しくて辛いものもあったけど、私の苦しそうな表情も堪んないんだって!
☆
舞台が終わると興奮した様子でセオドリクが楽屋に入ってきた。
「マリアンヌ!大成功だ!君の大ファンになったっていう男性が来てるよ。とても高い地位の方だ。失礼がないようにね。」
「え……。」
「君のファン第1号だ。おもてなしするんだよ。」
「おもてなし?」
「大丈夫。テクニックは必要ない。何も出来ない君を先方は望んでる。さあ!この薬をもう1錠飲んで。」
舞台の前に飲んだ薬をもう1錠飲まされた。
さっき飲んだ時も妙に身体が熱くて興奮していつもより大胆に踊れた。この薬は何の薬だろう……。何だかふわふわするし、気持ちいいみたい。
☆
セオドリクに連れて来られたのは劇場の地下。こんな場所があるなんて知らなかった。
部屋の中央には大きなベッドがあって……。
ベッドのわきに屈強な男性二人と身なりの良いお爺さんが立っていた。
「な、何?ここは?」
「なんじゃ、セオドリク。このお嬢さんは何にも知らないのか?」
「はい。普通の女優を目指して我が劇団に入ってきました。身体は俺が仕込んであります。どこでもお使いいただけますよ。」
「売られてきたんじゃないのか?」
「いえ、コンラードの紹介で。自ら進んで入って来ました。」
「うぉほっほっ、コンラードの小僧か。お嬢さん、あいつの掌中の珠に手を出したのか?」
「コンラード様は私の事が好きなのよ?だけど、私、女優になりたくて、商会を辞めたの。」
「ふぉっふぉっ、そうか、そうか、あいつに騙されたな。お嬢さん、あいつは奥さん以外に触られると消毒するようなヤツじゃぞい?」
「そんな事ないわ。コンラード様はいつも優しかったもの。」
「お嬢さんがここにいるのがその証拠。この劇場は高位貴族のための売春クラブ。舞台を見て気に入った俳優や女優を選んで好きに犯せる、そんな場所じゃ。」
「そんな……。」
「あいつは異常なまでに妻を溺愛しておるからのぅ。ワシもちょっと手を出してえらい目に合たわ。お嬢さんもケンリック会頭の害になると判断したんだろうよ。さて、この話は終いじゃ。そろそろワシも楽しませて貰うかの。」
「……?」
「この年になると、自分ではどうにもならんからの。ホレ、お前たち、綺麗な嬢ちゃんがいるぞい。前から後ろから突っ込んでやれ。」
「え?何、何?」
「セオドリク、薬は飲ませたか?」
「はい。」
「そうか、そうか、嬢ちゃん、安心するといい。ものすごく気持ちいいぞ。こいつらのものは立派だからの。そこらの男じゃもの足りんようになるぞい。」
身体が熱い、立っていられない。
屈強な男たちに組み敷かれ、私は悲鳴を上げ続けた。
「うぉっほっほっ。若い娘の悲鳴はいいのぅ。ホレホレ、精一杯抵抗するといい。」
やがて、悲鳴は矯声になり、気持ち良くて頭が快楽に蕩ける。脳にこびりつくような強い快楽は、全ての自我を溶かして、私は彼らのオモチャのようになっていた。
翌日
迎えに来たセオドリクに私はベトベトの身体のままで文句を言った。
「もう、嫌!私はこんな事になるなんて思わなかったのっ!劇場は辞めるわ!売春クラブだったなんて……。」
今思えば衣装の布地が極端に少なかった。まるで下着みたいだったのに……。
「辞めるなんて困るよ。」
泣き喚く私を宥めながら、セオドリクはその美しい顔を悲しそうに歪めた。
「俺の運命の女性はマリアンヌだけだよ。もう少しで借金を返せて二人で自由を掴める。俺の為にもう少し協力して欲しいんだ。」
「借金があったの?」
「そう、もう少しで完済できるんだ。そうしたら本物の劇団を立ち上げて、もっと沢山の観客を入れて二人で舞台で輝こう。だから、もう少しだけ……。マリアンヌ。俺の恋人は君だけだよ。君ほど可愛い人を俺は知らない……。」
確かに……。セオドリクほどのイケメンの恋人なら私ほど相応しい女性なんていないだろう……。
嫌……だけど、少し我慢すれば時間は過ぎるから……。
それに……醜い男たちに抱かれるのは嫌だけど、行為そのものは気持ちが良かった。
「分かったわ。セオドリク。あと数回だけよ。」
「ああ、愛しい君を他の男に抱かせるなんて事はあと数回だ。」
セオドリクは私を優しく抱きしめた。彼がこっそり微笑んだことに私は気付かなかった。
「昨日は酷い目にあったんだろう?俺が慰めてあげる……。目眩く快感を君に。」
そうしてセオドリクは私に薬を一錠飲ませた。
「これは何の薬。」
「君を天にも昇る気持ちにしてくれる薬。」
「ふふふっ。セオドリクっていつも私に尽くしてくれるのね。」
「ああ、勿論。」
セオドリクはお姫様のように優しく私を抱き上げる。
私はそれ以降、劇場から出ることは無かった。
ーー(完)ーー
※お読みいただいてありがとうございます。
応援ありがとうございます!
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みんなの感想(62件)
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完結、おめでとうございます。
いろいろな意味で。大人な世界、でしたね。
そして、ヤンデレ要素、などなど。様々なものが、含まれ、調和している物語。
投稿してくださり、ありがとうございました。
柚木ゆず様~💖
感想ありがとうございます🎵
だ、大丈夫でしたか❓️
結構酷いお話でスミマセン💦
今回のコンラードのキャラは執着具合がお気に入り(>.<)です🌸
今度は明るいお話に仕上げたい‼️
マリアンヌはどこまでもおめでたい( ̄~ ̄;)お父さんが知ったらゴシップネタにするかもね( ̄ー ̄)完結おめでとうございます😆💕✨ざまぁまでのストレスなく拝読出来ました♥️
太真様~🌸
最後までお付き合いいただきありがとうございます🎵
あはは(;・∀・)
最後ブラックになっちゃった💦
お父さんは娘が教えた嘘の職場を調べ回ると思います😅
ストレス無かったのなら嬉しいー😆
久しぶりにざまぁ書いたら加減が難しかったです‼️
完結おめでとうございます。
サクッと読める深い話(笑)。面白かったです。
リコ様~💖
感想ありがとうございます🎵
そうそう、短いですよねぇ⁉️
自分でも文字数の少なさにびっくり😦😦😦
あれ?
結構書いたつもりだけどなぁ❓️