クリスマスの日、夫とお別れしました。

文字の大きさ
7 / 10

ローズの気持ち

しおりを挟む

「ローズ、そのネックレス素敵ね。誰かの贈り物?」

「フフッ、今の恋人よ」

「へぇ、誰よ?ローズのハートを射止めた幸運な男性は?」

「内緒っ」

 有名ブランドの新作ネックレス。
 こういう物って、いい女にこそ似合うのよね。

 あんまりおおっぴらには言わないけれど、私は自分の容姿には自信がある。
 結婚するなら、その辺にいる普通の男じゃ無くて、上等な男じゃないと釣り合わない。 
 友人たちからも、私は絶対に良い男を掴まえそうって言われているし、妥協するつもりはない。

 メゾン・ラウルスのオーナーであるテオは結婚しているけどイイ男。イケメンで背は高いし、顔立ちだって整っている。

 彼の奥さんは野暮ったい田舎者だって聞いたから、早く離婚して欲しいな。



*⋆꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱⋆*



「ねぇ、テオ、まだ奥さんは離婚してくれないの?」

「ああ。もうすぐ息子も寄宿学校に入るし、そろそろ離婚出来るだろう」

「うふっ。やっとテオと一緒になれるのね」

「そうだな」

 最近、テオは私とあまりデートしてくれなくなった。
 それでも、定期的に会ってやる事はやっているし、クリスマスは必ず私と過ごしてくれるから、彼の本命は私だと思う。

 他に女の影も無いし、野暮ったい奥さんに今更夢中になるなんて思えない。ただ、恋の最初の頃の熱情が冷めて、今は安定期ってとこかな。

 私も若さが無くなって以前のようにはモテなくなったし、そろそろ結婚したい。
 けど、あの奥さんなかなかしぶとくて困る。
 テオのバッグに私のピアスを入れたり、服に香水を付けたり……。絶対女の存在に気付いているはずなのに、離婚しようとしないなんて……。
 やっぱり、テオほどの男は手放したくないのかしら?
 愛されてもいないのに、みっともない。
 
「今年のクリスマスは家族で過ごす」

「ええっ!何でよっ?」

「家を建て直して新築祝いを兼ねているんだ。来年には息子が寄宿学校に入るし、今年だけだ」

「嫌よっ。クリスマスだけは私と過ごすって約束じゃない!」

「ローズ、理解してくれ。そんなわがまま言われても困るんだ」

 そしてクリスマス。
 テオは家族と過ごすと言って帰ってしまった。

 もう、おとなしくしているのは止めた。
 いつまでも日陰の身でいるつもりは無い。

 奥さんに私達の関係をバラしてやる。そうしたら、きっと彼は離婚される。
 テオは少し怒るかもしれないけど、いずれ別れるつもりなんだし。遅かれ早かれ、よね?

 これで彼は私のもの。
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

貴方に私は相応しくない【完結】

迷い人
恋愛
私との将来を求める公爵令息エドウィン・フォスター。 彼は初恋の人で学園入学をきっかけに再会を果たした。 天使のような無邪気な笑みで愛を語り。 彼は私の心を踏みにじる。 私は貴方の都合の良い子にはなれません。 私は貴方に相応しい女にはなれません。

短編 政略結婚して十年、夫と妹に裏切られたので離縁します

朝陽千早
恋愛
政略結婚して十年。夫との愛はなく、妹の訪問が増えるたびに胸がざわついていた。ある日、夫と妹の不倫を示す手紙を見つけたセレナは、静かに離縁を決意する。すべてを手放してでも、自分の人生を取り戻すために――これは、裏切りから始まる“再生”の物語。

悪女の私を愛さないと言ったのはあなたでしょう?今さら口説かれても困るので、さっさと離縁して頂けますか?

輝く魔法
恋愛
システィーナ・エヴァンスは王太子のキース・ジルベルトの婚約者として日々王妃教育に勤しみ努力していた。だがある日、妹のリリーナに嵌められ身に覚えの無い罪で婚約破棄を申し込まれる。だが、あまりにも無能な王太子のおかげで(?)冤罪は晴れ、正式に婚約も破棄される。そんな時隣国の皇太子、ユージン・ステライトから縁談が申し込まれる。もしかしたら彼に愛されるかもしれないー。そんな淡い期待を抱いて嫁いだが、ユージンもシスティーナの悪い噂を信じているようでー? 「今さら口説かれても困るんですけど…。」 後半はがっつり口説いてくる皇太子ですが結ばれません⭐︎でも一応恋愛要素はあります!ざまぁメインのラブコメって感じかなぁ。そういうのはちょっと…とか嫌だなって人はブラウザバックをお願いします(o^^o)更新も遅めかもなので続きが気になるって方は気長に待っててください。なお、これが初作品ですエヘヘ(о´∀`о) 優しい感想待ってます♪

私の婚約者様には恋人がいるようです?

鳴哉
恋愛
自称潔い性格の子爵令嬢 と 勧められて彼女と婚約した伯爵    の話 短いのでサクッと読んでいただけると思います。 読みやすいように、5話に分けました。 毎日一話、予約投稿します。

【完結】他の人が好きな人を好きになる姉に愛する夫を奪われてしまいました。

山葵
恋愛
私の愛する旦那様。私は貴方と結婚して幸せでした。 姉は「協力するよ!」と言いながら友達や私の好きな人に近づき「彼、私の事を好きだって!私も話しているうちに好きになっちゃったかも♡」と言うのです。 そんな姉が離縁され実家に戻ってきました。

私と結婚したいなら、側室を迎えて下さい!

Kouei
恋愛
ルキシロン王国 アルディアス・エルサトーレ・ルキシロン王太子とメリンダ・シュプリーティス公爵令嬢との成婚式まで一か月足らずとなった。 そんな時、メリンダが原因不明の高熱で昏睡状態に陥る。 病状が落ち着き目を覚ましたメリンダは、婚約者であるアルディアスを全身で拒んだ。 そして結婚に関して、ある条件を出した。 『第一に私たちは白い結婚である事、第二に側室を迎える事』 愛し合っていたはずなのに、なぜそんな条件を言い出したのか分からないアルディアスは ただただ戸惑うばかり。 二人は無事、成婚式を迎える事ができるのだろうか…? ※性描写はありませんが、それを思わせる表現があります。  苦手な方はご注意下さい。 ※この作品は、他投稿サイトにも公開しています。

婚約者の恋は全力で応援します!

透明
恋愛
伯爵令嬢ジュディスと伯爵令息アランは婚約者同士。 ジュディスはアランが大好きだがアランには他に好きな人がいてジュディスのことはほったらかし。 ジュディスはアランの恋を応援することにしたが、なぜかアランはジュディスに執着してきて・・・ チグハグな2人の思いはどうなるか。

【完結】伯爵令嬢は婚約を終わりにしたい〜次期公爵の幸せのために婚約破棄されることを目指して悪女になったら、なぜか溺愛されてしまったようです〜

よどら文鳥
恋愛
 伯爵令嬢のミリアナは、次期公爵レインハルトと婚約関係である。  二人は特に問題もなく、順調に親睦を深めていった。  だがある日。  王女のシャーリャはミリアナに対して、「二人の婚約を解消してほしい、レインハルトは本当は私を愛しているの」と促した。  ミリアナは最初こそ信じなかったが王女が帰った後、レインハルトとの会話で王女のことを愛していることが判明した。  レインハルトの幸せをなによりも優先して考えているミリアナは、自分自身が嫌われて婚約破棄を宣告してもらえばいいという決断をする。  ミリアナはレインハルトの前では悪女になりきることを決意。  もともとミリアナは破天荒で活発な性格である。  そのため、悪女になりきるとはいっても、むしろあまり変わっていないことにもミリアナは気がついていない。  だが、悪女になって様々な作戦でレインハルトから嫌われるような行動をするが、なぜか全て感謝されてしまう。  それどころか、レインハルトからの愛情がどんどんと深くなっていき……? ※前回の作品同様、投稿前日に思いついて書いてみた作品なので、先のプロットや展開は未定です。今作も、完結までは書くつもりです。 ※第一話のキャラがざまぁされそうな感じはありますが、今回はざまぁがメインの作品ではありません。もしかしたら、このキャラも更生していい子になっちゃったりする可能性もあります。(このあたり、現時点ではどうするか展開考えていないです)

処理中です...