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しおりを挟む「リツコちゃんが他に眼を見せたヒト、訊いてもいいかい?」
「シュンスケ、アンズさん、ノブおじさん。管理人さんを入れて四人ですね」
「ユイカには見せていないのか?」
「あたしが眼を見せるのは頼まれた場合だけですから。今でも自分から見せるつもりはないし、自分から打ち明けるつもりもないです」
「お前さんにとって不快な反応――具体的には『怖い』だとか『気持ち悪い』だとか、そういったことは三人とも言わなかったね?」
「はい。むしろ感激されたり綺麗だって言われたり……あたしの方が驚かされました」
「異彩を見せたのは一人一回ずつ?」
「そうですね。『また見せて』とか頼まれたことはないです」
ノブユキは「そうか」と呟き黙り込んでしまった。彼を放っておくとシュンスケやアンズにまで意見を聞きに行ってしまうかもしれない。「他の人にあたしの眼の話をしないでくださいよ?」と念押しすると、ノブユキは「分かってるよ」と肩を竦めた。
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