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【容疑者1:マネージャー】
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しおりを挟むいよいよ事情聴取スタート。マネージャー・パスカルの証言をお聞きください――
ノア
「マリアの遺体は彼女の自宅マンション、リビングで発見された。マネージャーさんは第一発見者……。事件当日、どうしてマリアのマンションに行ったの?」
パスカル
「事件が起こる1週間ほど前、マリアから『誰かに後をつけられている』と相談を受けまして。どうやらストーカー行為を働く男がいたようなんです。事件当日は『誰かに見られてる、怖いから今すぐ来て』というメールがありました」
ノア
「そのメール、見せてもらえる?」
パスカル
「えぇどうぞ」
エリック
「思いっきり【スタジオ貸出品】って書いてあるぞ……」
パスカル
「あ、マスキングテープを剝がし忘れてました(´▽`*)テヘ」
ノア
「お前! しっかりしろよっ!ヽ(`Д´)ノ」
パスカル
「すみません( *´艸`)フフフ」
エリック
(絶対ノアをおちょくってる……。原作の記憶がなくても、やはり根本的には性悪パスカルのままなんだな……)
パスカル
「まぁとにかく、マリアから送られてきたメールはこの内容で間違いないですよ」
エリック
「めちゃくちゃワガママっぽい文面だな」
パスカル
「〝ワガママっぽい〟なんて生易しいものじゃありません。あれはワガママの鬼ですね」
エリック
「何だそりゃ」
パスカル
「設定資料にそう書いてあったんです」
ノア
「設定呼ばわり禁止! 聴取の緊張感がなくなるじゃんか!」
パスカル
「はいはい(´ω`) 事件当日は午後10時過ぎ頃、マリアのマンションへ向かいました。インターフォンを鳴らしたものの応答がなかったので、合鍵を使って室内に入ったんです。そして……マリアが倒れているのを発見しました」
ノア
「合鍵というのは?」
パスカル
「マネージャーになってすぐ――約1年前から持っているものです。マリアは寝坊癖があって、仕事に遅刻することが度々ありました。そういうときは俺が家まで迎えに行っていたんですよ。どんなに電話を鳴らしても起きてくれませんでしたから」
ノア
「なるほど……。マンションに向かうとき、なにか変わったことはなかった?」
パスカル
「いえ何も」
ノア
「それじゃあ最近のマリアの様子は? さっきのストーカー問題以外で、彼女にトラブルがあったとか。些細な変化でもあれば教えてほしいんだけど」
パスカル
「5日ほどこのスタジオで写真集の撮影を行っていまして、マリアは張り切っていました。と言っても彼女の個人写真集でなく、同期のモデルと合同の企画ですけどね。マリア・同期モデル・カメラマン・ヘアメイク・俺――5人で毎日一緒の現場にいましたが、大きなトラブルはなかったです」
エリック
(事件の容疑者は4人だったよな。パスカルが1人目、残りは今の話に出てきたメンツか。俺も一応、誰が犯人なのか真剣に考えてみるか……)
ノア
「マリアは楽屋に置いてあった缶コーヒーを持ち帰り、それを飲んで亡くなった。その缶コーヒーにマネージャーさんの指紋が付いてたんだけど?」
パスカル
「あれは俺が購入して楽屋に置いたものですから。指紋が付いていて当然ですよ」
ノア
「缶コーヒーを買った理由は?」
パスカル
「差し入れのためですよ。スタジオ内に自販機が1台あるのですが、前日から故障していて使えなかったんです。小さなスタジオを貸し切って最少人数での撮影ですからケータリングもなくて」
ノア
「なるほど。事件当日は自分で飲み物を持ち込まない限り、スタジオ内で飲み物をゲットすることはできなかったんだな?」
パスカル
「そのとおりです」
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