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10話
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~昼3時 アパート 成世の部屋~
陸斗「え!?傷跡を瀬原真梨耶に見られたのか!?」
成世「すいません…。癖で…。急に「人助けしてたでしょ。」的な事をおっしゃったから、ビビってつい…。」
俺は最初に頭を下げた後、状況を陸斗に説明した。陸斗はがっくりと肩を落とした。
成世「後は、ちょっとマスコミの方もいらっしゃったな…。2~3人くらい…。ビジネスカー近くに置いて。真梨耶さんも気付いとったけど、気にせんと話してもた…。すいません…。」
陸斗「かーっ…。はぁ…。拠点の中空にして閉鎖しておいて良かった~。」
サイコロ型の機械で遊びながら陸斗が言うた。
陸斗「まぁ今日の事は多めに見るよ…。テレビに出演したって言っても、素人を重点的に取り上げるなんて、余程の事じゃない限り…。いや取り上げるか~。昨日の事もあるからな…。まぁ消去する方法はいくらでもある。…様子見だな。」
これは重大な事やで…。でも…、聞きたいわ…。聞こ。
成世「お前ら、どこで働いとん?」
当然陸斗は呆れ顔や。
陸斗「今聞く?…俺は、飲食店の料理人として働いてる。 アリンナは社長秘書、レツラは保育士として働いてる。」
皆手に職をつけとんやな…。俺ろくでなしやな…。
成世「そうなんや…。って職場の名前教えてくれや!」
陸斗「…まだ慣れてないから無理!そのうちな?ったく…。」
陸斗は怒鳴りながらも、最後は少し笑っとった。
陸斗「じゃあ、俺帰るわ!」
陸斗「えー!まだおったらええやん!」
今日買えんの早いなぁ!
陸斗「はははっ!子供か!いつでも会えるじゃないか!」
陸斗が笑いながら答えた。
陸斗「じゃあまたってもおお!」
陸斗は俺のジャージのズボンのポケットを指さした。
着信音「ギイヤアアアア!!」
成世「ん?ああこれ?」
俺はポケットからスマホを取り出した。着信音が気になったようやな。…そりゃそうやろな…。ゴキブリのおもちゃの金切り声を着信音にしとうから…。
陸斗「お前どんだけ気に入ってんだよ…。早く出てやれよ…。」
陸斗が呆れながら言うた。
成世「はい。…あかん!」
よう見たらマナテレビからの電話やった。急いで出た。
成世「はい!遅くなって申し訳ございません!」
関係者「あ…、いえいえ!春崎成世さんでいらっしゃいますか?」
まさか、こ、これは…!陸斗の方を見た…。陸斗は呆れながら頷いた。
成世「はい!春崎です!」
関係者「ありがとうございます!では早速なんですけども、昨日出演してくださった「あら!びっくり突破術」に、再度出演していただけないでしょうか?」
よっしゃー!俺はまた陸斗の顔を見た。陸斗は呆れた顔のまま右手を顔に近づけ、グーパー運動をしよった。早く喋れってことやな…。
成世「はい!私の方からもどうかお願い致します!」
こんなん承諾一択やんけ!
関係者「ありがとうございます!日程は、来週の日曜日を予定しております!今日は21日なので、27日ですね!時間は昨日と同じ午前10時30分からです!よろしくお願いします!」
成世「はい!よろしくお願い致します!」
通話を切った。陸斗の方を見た。
陸斗は微笑んどった。そして言うた。
陸斗「やっぱ面白いよ。お前は。」
【つづく】
陸斗「え!?傷跡を瀬原真梨耶に見られたのか!?」
成世「すいません…。癖で…。急に「人助けしてたでしょ。」的な事をおっしゃったから、ビビってつい…。」
俺は最初に頭を下げた後、状況を陸斗に説明した。陸斗はがっくりと肩を落とした。
成世「後は、ちょっとマスコミの方もいらっしゃったな…。2~3人くらい…。ビジネスカー近くに置いて。真梨耶さんも気付いとったけど、気にせんと話してもた…。すいません…。」
陸斗「かーっ…。はぁ…。拠点の中空にして閉鎖しておいて良かった~。」
サイコロ型の機械で遊びながら陸斗が言うた。
陸斗「まぁ今日の事は多めに見るよ…。テレビに出演したって言っても、素人を重点的に取り上げるなんて、余程の事じゃない限り…。いや取り上げるか~。昨日の事もあるからな…。まぁ消去する方法はいくらでもある。…様子見だな。」
これは重大な事やで…。でも…、聞きたいわ…。聞こ。
成世「お前ら、どこで働いとん?」
当然陸斗は呆れ顔や。
陸斗「今聞く?…俺は、飲食店の料理人として働いてる。 アリンナは社長秘書、レツラは保育士として働いてる。」
皆手に職をつけとんやな…。俺ろくでなしやな…。
成世「そうなんや…。って職場の名前教えてくれや!」
陸斗「…まだ慣れてないから無理!そのうちな?ったく…。」
陸斗は怒鳴りながらも、最後は少し笑っとった。
陸斗「じゃあ、俺帰るわ!」
陸斗「えー!まだおったらええやん!」
今日買えんの早いなぁ!
陸斗「はははっ!子供か!いつでも会えるじゃないか!」
陸斗が笑いながら答えた。
陸斗「じゃあまたってもおお!」
陸斗は俺のジャージのズボンのポケットを指さした。
着信音「ギイヤアアアア!!」
成世「ん?ああこれ?」
俺はポケットからスマホを取り出した。着信音が気になったようやな。…そりゃそうやろな…。ゴキブリのおもちゃの金切り声を着信音にしとうから…。
陸斗「お前どんだけ気に入ってんだよ…。早く出てやれよ…。」
陸斗が呆れながら言うた。
成世「はい。…あかん!」
よう見たらマナテレビからの電話やった。急いで出た。
成世「はい!遅くなって申し訳ございません!」
関係者「あ…、いえいえ!春崎成世さんでいらっしゃいますか?」
まさか、こ、これは…!陸斗の方を見た…。陸斗は呆れながら頷いた。
成世「はい!春崎です!」
関係者「ありがとうございます!では早速なんですけども、昨日出演してくださった「あら!びっくり突破術」に、再度出演していただけないでしょうか?」
よっしゃー!俺はまた陸斗の顔を見た。陸斗は呆れた顔のまま右手を顔に近づけ、グーパー運動をしよった。早く喋れってことやな…。
成世「はい!私の方からもどうかお願い致します!」
こんなん承諾一択やんけ!
関係者「ありがとうございます!日程は、来週の日曜日を予定しております!今日は21日なので、27日ですね!時間は昨日と同じ午前10時30分からです!よろしくお願いします!」
成世「はい!よろしくお願い致します!」
通話を切った。陸斗の方を見た。
陸斗は微笑んどった。そして言うた。
陸斗「やっぱ面白いよ。お前は。」
【つづく】
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