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16話
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~収録後 洋貴の楽屋~
洋貴「いやー、今日も良かったで成世はん!受け答えもバッチリやったし!」
洋貴さんが笑顔で俺の肩を叩きながらおっしゃった。
成世「ありがとうございます!」
俺は頭を下げながら言うた。
洋貴「ええねんええねん!やけど、もうちょっと訛りを入れてもええかもしれんなぁ。ほんまはワシとおんなじ喋り方やろ?」
成世「そうですね!入れた方がええかもしれませんね!」
俺は笑顔で返した。
洋貴「フッハハ!そうやそうや!ノリええなあ君!」
洋貴さんはさっきよりも強めに俺の肩を叩きながらおっしゃった。
すると、洋貴さんが手を俺の肩から離した。
洋貴「…ごめん…。めっちゃ叩いてもたけど、大丈夫?」
洋貴さんが申し訳無さそうに俺に少し頭を下げておっしゃった。
成世「いやいやそんな!大丈夫ですよ!むしろ幸せですわ!ほんまに!」
俺は自分の胸元まで両手を近づけた後、両手掌を洋貴さんに見せながら言うた。
洋貴「そうなん?嬉しわ!」
洋貴さんはガッツポーズをとりながらおっしゃった。
洋貴「どうしよかな~…。ずっと素人として君を呼ぶ訳にもいかんからな~…。」
洋貴さんは顎に手を当てながら首を傾けて考え込んだ。そして、衝撃的な事をおっしゃった。
洋貴「ここで決めんのも無理やし、またワシから連絡するわ!」
成世「あ、ありがとうございます!じゃあ、僕の連絡先を…。」
俺は頭下げた後、急いでスマホを取り出した。そんな俺の行動に呆気にとられたのか、洋貴さんは数秒棒立ち&無言やった。そして困惑と感激を交えた顔でおっしゃった。
洋貴「…君ほんまただもんちゃうなぁ…。すごいわ…。…ほな、交換しよか…。」
洋貴さんがスマホを出してくださった。
成世「ありがとうございます!」
俺は、洋貴さんと連絡先を交換した。これは奇跡や!
洋貴「質問や!君はどうなりたいんや!?成世はん!」
唐突におっしゃったから一瞬戸惑ってみたけど、すぐお答えした。
成世「…ビッグになりたいです!」
それを聞いた洋貴さんは満面の笑みで、サムズアップをしてくださった。
洋貴「よっしゃ!任せとき!」
成世「ありがとうございます!
俺は深く頭を下げた。
すると、洋貴さんはまた棒立ち&無言になっておっしゃった。
洋貴「じゃあ、もう出てってや。」
俺は思わず体勢を戻してツッコミを入れてしまった。
成世「いや…、唐突ですわ!緩急緩急!情けをください!」
それを聞いた洋貴さんは、また満面の笑みで、やけど今度は両手でサムズアップをしてくださった。
洋貴「フッハハ!OKOK!また会おな!」
成世「…はい!本日はありがとうございました!」
俺は深く頭を下げた後、面接時の退出時の様に洋貴さんの楽屋を出た。洋貴さんは体勢そのままで見送ってくださった。俺はゆっくりドアを締めた。どうしよかな…。エレベーターか、階段…。階段や!運動や運動!
行くで!
~マナテレビ 1階~
4階から…、ここまで…。長い!キツくはないけど、長い!やけどここは1階や!入り口直行!俺は受付の人に挨拶して入り口へ向かった。
~マナテレビ 入り口~
あれ?真梨耶さんや!俺は真梨耶さんに声をかけた。
成世「真梨耶さん!」
真梨耶さんは俺の方を向いて笑顔になってくださった。
真梨耶「成世くん!お疲れ様!」
成世「お疲れ様です!今日は何も無くて良かったですよ~。」
真梨耶「本当~?また知らない間に人助けしてたんでしょ~。」
真梨耶さんは上目遣いで俺をからかう様におっしゃった。この方は…。何か能力持っとんか?
成世「いやしてへん!…あ…。してません!」
素が出てもた。こりゃあかん!
真梨耶「ふふっ。図星だった?あと方言出ちゃってるよ?」
成世「すいません…。」
俺は少し頭を下げた
真梨耶「もう。謝らなくて良いのに~。あっ!ちょっと顔赤くなってる!」
真梨耶さんは両手で俺の頬に優しく触れた。そして俺をじっと見つめた。俺は多分真顔や。やけど、恥ずかしくて目をそらしてもた。
そんな俺に真梨耶さんは優しくおっしゃった。
真梨耶「…可愛い…♡」
俺はさらに恥ずかしくなってもた。やけど、真梨耶さんを見てもた。真梨耶さんは優しく微笑んどった。
成世「はよ…、早く出ましょ…。」
真梨耶「アハハッ!うん♡」
真梨耶さんは俺の頬からそっと手を離し、前を向いた後、背中で腕を組んで入口の自動ドアへ近付いた。
俺も真梨耶さんに続いた。入り口を出て少し歩くと、陸斗、アリンナ、レツラがおるのが分かった。
3人共ニヤニヤしながら俺を見とった。
真梨耶さんが3人に気付くと、俺の方を向いておっしゃった。
真梨耶「友達?」
成世「いや、仲間です。」
友達なんてもんちゃう!今まで苦楽を共にしてきたんや!
真梨耶「ふ~ん。優しい人達なんだろうなぁ。」
真梨耶さんは満足した様な顔でおっしゃった。
成世「じゃあこれで。今日はありがとうございました!」
俺は真梨耶さんに頭を下げた。
真梨耶「うん!こちらこそ!」
俺は3人の所へ向かった。振り返ると、真梨耶さんが笑顔で小さく手を振ってくださってた。俺は笑顔で軽く会釈をした後、その場を後にした。
【続く】
洋貴「いやー、今日も良かったで成世はん!受け答えもバッチリやったし!」
洋貴さんが笑顔で俺の肩を叩きながらおっしゃった。
成世「ありがとうございます!」
俺は頭を下げながら言うた。
洋貴「ええねんええねん!やけど、もうちょっと訛りを入れてもええかもしれんなぁ。ほんまはワシとおんなじ喋り方やろ?」
成世「そうですね!入れた方がええかもしれませんね!」
俺は笑顔で返した。
洋貴「フッハハ!そうやそうや!ノリええなあ君!」
洋貴さんはさっきよりも強めに俺の肩を叩きながらおっしゃった。
すると、洋貴さんが手を俺の肩から離した。
洋貴「…ごめん…。めっちゃ叩いてもたけど、大丈夫?」
洋貴さんが申し訳無さそうに俺に少し頭を下げておっしゃった。
成世「いやいやそんな!大丈夫ですよ!むしろ幸せですわ!ほんまに!」
俺は自分の胸元まで両手を近づけた後、両手掌を洋貴さんに見せながら言うた。
洋貴「そうなん?嬉しわ!」
洋貴さんはガッツポーズをとりながらおっしゃった。
洋貴「どうしよかな~…。ずっと素人として君を呼ぶ訳にもいかんからな~…。」
洋貴さんは顎に手を当てながら首を傾けて考え込んだ。そして、衝撃的な事をおっしゃった。
洋貴「ここで決めんのも無理やし、またワシから連絡するわ!」
成世「あ、ありがとうございます!じゃあ、僕の連絡先を…。」
俺は頭下げた後、急いでスマホを取り出した。そんな俺の行動に呆気にとられたのか、洋貴さんは数秒棒立ち&無言やった。そして困惑と感激を交えた顔でおっしゃった。
洋貴「…君ほんまただもんちゃうなぁ…。すごいわ…。…ほな、交換しよか…。」
洋貴さんがスマホを出してくださった。
成世「ありがとうございます!」
俺は、洋貴さんと連絡先を交換した。これは奇跡や!
洋貴「質問や!君はどうなりたいんや!?成世はん!」
唐突におっしゃったから一瞬戸惑ってみたけど、すぐお答えした。
成世「…ビッグになりたいです!」
それを聞いた洋貴さんは満面の笑みで、サムズアップをしてくださった。
洋貴「よっしゃ!任せとき!」
成世「ありがとうございます!
俺は深く頭を下げた。
すると、洋貴さんはまた棒立ち&無言になっておっしゃった。
洋貴「じゃあ、もう出てってや。」
俺は思わず体勢を戻してツッコミを入れてしまった。
成世「いや…、唐突ですわ!緩急緩急!情けをください!」
それを聞いた洋貴さんは、また満面の笑みで、やけど今度は両手でサムズアップをしてくださった。
洋貴「フッハハ!OKOK!また会おな!」
成世「…はい!本日はありがとうございました!」
俺は深く頭を下げた後、面接時の退出時の様に洋貴さんの楽屋を出た。洋貴さんは体勢そのままで見送ってくださった。俺はゆっくりドアを締めた。どうしよかな…。エレベーターか、階段…。階段や!運動や運動!
行くで!
~マナテレビ 1階~
4階から…、ここまで…。長い!キツくはないけど、長い!やけどここは1階や!入り口直行!俺は受付の人に挨拶して入り口へ向かった。
~マナテレビ 入り口~
あれ?真梨耶さんや!俺は真梨耶さんに声をかけた。
成世「真梨耶さん!」
真梨耶さんは俺の方を向いて笑顔になってくださった。
真梨耶「成世くん!お疲れ様!」
成世「お疲れ様です!今日は何も無くて良かったですよ~。」
真梨耶「本当~?また知らない間に人助けしてたんでしょ~。」
真梨耶さんは上目遣いで俺をからかう様におっしゃった。この方は…。何か能力持っとんか?
成世「いやしてへん!…あ…。してません!」
素が出てもた。こりゃあかん!
真梨耶「ふふっ。図星だった?あと方言出ちゃってるよ?」
成世「すいません…。」
俺は少し頭を下げた
真梨耶「もう。謝らなくて良いのに~。あっ!ちょっと顔赤くなってる!」
真梨耶さんは両手で俺の頬に優しく触れた。そして俺をじっと見つめた。俺は多分真顔や。やけど、恥ずかしくて目をそらしてもた。
そんな俺に真梨耶さんは優しくおっしゃった。
真梨耶「…可愛い…♡」
俺はさらに恥ずかしくなってもた。やけど、真梨耶さんを見てもた。真梨耶さんは優しく微笑んどった。
成世「はよ…、早く出ましょ…。」
真梨耶「アハハッ!うん♡」
真梨耶さんは俺の頬からそっと手を離し、前を向いた後、背中で腕を組んで入口の自動ドアへ近付いた。
俺も真梨耶さんに続いた。入り口を出て少し歩くと、陸斗、アリンナ、レツラがおるのが分かった。
3人共ニヤニヤしながら俺を見とった。
真梨耶さんが3人に気付くと、俺の方を向いておっしゃった。
真梨耶「友達?」
成世「いや、仲間です。」
友達なんてもんちゃう!今まで苦楽を共にしてきたんや!
真梨耶「ふ~ん。優しい人達なんだろうなぁ。」
真梨耶さんは満足した様な顔でおっしゃった。
成世「じゃあこれで。今日はありがとうございました!」
俺は真梨耶さんに頭を下げた。
真梨耶「うん!こちらこそ!」
俺は3人の所へ向かった。振り返ると、真梨耶さんが笑顔で小さく手を振ってくださってた。俺は笑顔で軽く会釈をした後、その場を後にした。
【続く】
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