異世界で『索敵』スキルが最強なの? お前らの悪事は丸っと全てお見通しだ!

花咲一樹

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第一章

第8話 人生初めてデートは楽しかった?

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 爆睡から目覚めた朝、食堂で朝食を頼むとセシリちゃんが配膳してくれた。

「おはようライトお兄ちゃん」
「おはようセシリちゃん」
「ライトお兄ちゃんは今日は何処どこかかお出掛け?」

 ライトお兄ちゃん…くぅ~心に響くぜ!

「衣服や日用品の買い出しに行きたいんだけど、いい店有るかな?」
「色々お店は有るけど、お店の名前教えても看板の字とか読めないんだよね?」
「…はい、読めません」
「一緒に行く?」
「是非ともお願いします~(涙目)」

 俺は突き出した両手を合わせ深々と頭を下げてお願いした。

 俺は相変わらずのバッグを持ち、宿の玄関前でセシリちゃんを待つ。腕時計を見るともう少しで10時だ。
 あの後セシリちゃんが少し支度するから玄関前で待っててと別れ、俺は玄関前で『少し』×5ぐらいの時間を待っていた。
 でもまったく苦ではない。どちらかと言えばテンション上げ上げだ。女の子と二人で街を歩きショッピングって、人生初体験を前にソワソワしている
 いいんです~。相手が6、7歳年下の女の子でもいいんですぅ~!

「ライトお兄ちゃんお待たせ~」

 玄関からセシリちゃんが現れた。ヒラヒラの付いた水色のシャツに薄紫のスカート、ツインテールの髪に赤いリボンの付いたカチューシャをしている。マジ可愛い~。じろじろ見ている俺に

「へ、変かな?」

と上目遣いで俺を見てくる。

 ドキドキドキドキ。

「可愛いよ。うん、超可愛い!」
「ありがとう(ニコ)」

 天使のスマイル~激可愛い!

「さ、さぁ、行こうか」

 アセアセしながら俺は街道を左に歩き出す。

「ライトお兄ちゃん、そっちじゃないよ」

 とテンプレした。



 女の子と歩く街が、こんなに楽しいとは思わなかった。隣を歩くセシリちゃんも楽しそうだ。ピンクのオーラが見えるてるよ?
 ところがだ、俺の索敵範囲に不審人物が入って来る。

「マスター、右後方10mに不審な男がいます。」

 サツキサンが危険を知らせる。サツキサンには緊急以外のお喋りはしないように指示をしてある。

「女の人の声が聞こえなかった?」
「そう?近くの人の声じゃないか?」

 とぼけながら右後方を見ると…、昨日のストーカー野郎がなんと俺達の跡をつけて来ている。紫のオーラが昨日より濃いのがヤバい感じだ。

 ふと前方に見知った顔が見えた。こちらに歩いて来るのは警備隊長のガルバーニさんだ。彼の方に向かって歩いて行く。

「おぅ、ライト!」

 ガルバーニさんが俺に気が付き手を上げる。

「こんにちは、今日はお休みですか?」
「いや今日は夜勤だ。ライトはデートか、早速に彼女を作るとは手が早いな。」

 ガルバーニさんはセシリちゃんを見下ろし

「………お手付き的にも手が早いな~(ニヤり)」

 セシリちゃんが俺の腕に両手で抱きしめ顔を埋めてくる。腕に触れる頬が暖かい。なんかピンクのオーラが濃く見えますけど。

「茶化さないで下さいよ(汗)」

 その場を誤魔化し話題を変える。

「昨日はありがとうございました」
「無事にギルドには着けたか?」
「はい。受付けの鬼目のお姉ぇ………!」

 背筋が凍り付き鬼の様な殺気が体を貫く!や、ヤバい、今のはNGだ!場面を巻き戻そう‼

「無事にギルドには着けたか?」
「はい、受付けの優しくて綺麗なお姉さんが、親切に対応してくれて助かりました~(汗)」
「そいつは良かった。そうそう、あれからしばらくして髪の長い女の子が訪ねて来たぞ」

 カレンさんだ。心配して来てくれたのか。

「冒険者ギルドに行くだろう事は話しておいたぞ」
「ありがとうございます」
「ところでライト………」

 ガルバーニさんは俺の後ろに視線を動かす。

「なんか昨日から犯罪者に縁があって~」

 後ろを振り向く。そこにはストーカー野郎が立っていた。

「おい、貴様~!」

 ストーカーのデブ男が俺に怒鳴りかけてきた。

「僕のセシリちゃんに馴れ馴れしくするな~っ!」

 あっ、ヤバい、こいつはイッチャッテる奴だ。セシリちゃんは怯え、俺の腕にギュッとしがみつく。

「デブ男!お前の方こそ彼女を付け回すな!お前がストーカー野郎なのは丸っと全部お見通しなんだよ!」

 デブ男はぷるぷるしている。しかし……

 ガシッ

 デブ男は首根っこをガルバーニさんに捕まれた。ナイスタイミングでガルバーニさんに会えたのは超ラッキーだった。

「お前の言いたい事は警備隊詰所で聞いてやるよ」

 こうしてストーカー野郎はお縄になった。現行犯逮捕だ。言い訳も何も無いだろうね。



 その後、俺達は俺の衣服や日用品を買い物しショッピングを楽しんだ。めっちゃ楽しんだ。セシリちゃんはガルバーニさんと別れた後も、俺の腕を抱きしめニコニコしていた。

何処どこかかでお昼ご飯食べようか?」
「あ、あの~、私行ってみたいお店が有るんだけど~」

 セシリちゃんお勧めのお店は、白とピンクの建物で、中に入ると綺麗な花々が咲き乱れる中庭が有り、真ん中の噴水の周りに幾つかのテーブルがセットされていた。

 空いている席に座りメニューを見て……、読めないのでセシリちゃんに渡した。セシリちゃんおまかせで食事を頼む。

「綺麗なレストランだね」

 周りの花々と近くに座るカップル達を見る。

「噂には聞いていたけど凄く素敵……」

 セシリちゃんはトロンな目をしている。

「1人じゃ入りにくいお店だから、ライトお兄ちゃんと入れて嬉しいよ(微笑み)」

 出ました!天使のスマイル!ゴチ!確かに1人じゃ入れないお店だ。男1人で入ったら痛過ぎるお店だ。

 俺達は美味しい食事と楽しい会話に時間を忘れて夢中になっていた。

「ヤバい。今何時だろう(汗)」

 急に焦り出したセシリちゃん。俺は腕時計で時間を確認した。

「1時30分過ぎた辺りだね」

 セシリちゃんは腕時計を直視し何コレの顔になっていた。

「何コレ?」
「腕時計だよ」
「何コレ?」
「………腕時計だよ?」

 セシリちゃんはガバッと席を立ち、両手をテーブルについて腕時計をガン見する。

「何コレ凄い!ライトお兄ちゃん時計持ってるの!ライトお兄ちゃんって貴族なの!大商人なの!普通、時計なんて持ってないよ!しかも腕に付ける時計なんて初めて見た!」

 セシリちゃんの何コレモードはパないッス。

「それより何か用とか有るんじゃないの?」
「ヤバい~。1時ぐらいには帰るって約束してのに、楽し過ぎて忘れてた~(涙目)」

 ガビーンな顔のセシリちゃんも可愛いです~。とりまお代を払いお店を出る。

「ゴメンね、ライトお兄ちゃん」
「いやいや、買い物に付き合ってくれて助かったよ。めっちゃ楽しかったしね。後はちょっとギルドに寄るだけだから大丈夫だよ。」
「うん。私も人生で一番楽しかったよ(天使笑顔)」

 ズきゅんな笑顔反則です。

「それじゃまた宿で」
「うん、また後で」

 セシリちゃんがあわてて走る姿を見送り、バッグと買い物袋を持ち歩き出す。



「索敵、ギルド!」

 俺は意識を集中しギルドの場所を索敵する。

「サツキサン、ギルド迄のナビお願い」
「イエス、マスター。」

 俺は迷子になっていたよ(涙)。此処ここどこ?(涙)
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