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第一章
第22話 サイドチェンジ3 夢の中 《姫川彩月》
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無理です。もう生きて行けません。
私は孤児院の保健室のベッドを借りて、横になっていました。院長先生が、今日は此処でゆっくり休みなさいと言ってくれました。
光斗君から2日ぶりに電話が有りました。嬉しくて電話でお話したのも束の間、光斗君が突然言いました。光斗君は結婚すると……。
私は電話が終わった時に、気を失ったそうです。気が着いたら此のベッドにいました。
体に力が入らない。心に力が入らない。気力が、活力が、何もかもが私には無くなってしまいました。
失恋……。私は失恋したんだ……。何も踏み出さず、何も言わず、何もしないで失恋したんだ。
言いたかった。私の心の支えの光斗君に、伝えたかったんだよ。
でも此の世界に来て、私は置いてきぼりです。光斗君は1人でドンドン行ってしまうよ。会うことも出来ず、お話も、メールも全然追い付かないよ……。やだよ……。やだ……。光斗君が私を見てくれない。振り向いてくれない。
「彩月ちゃん、大丈夫?」
茜音ちゃんが心配して、見に来てくれました。私はどんな顔をしているんだろう……。茜音ちゃんがベッドの傍らにある椅子に座りました。
「大丈夫?」
茜音ちゃんの言葉に私は涙で答えました。
「やだよ……。やだ、光斗君がいなくなっちゃう……。やだよ~。会いたいよ~。光斗君に会いたいよ~」
私は泣きじゃくり茜音ちゃんを困らせます。でも茜音ちゃんは私を優しく抱き締めてくれました。涙はまだまだ止まる事はないでしょう。
会いたい。会いたい。会いたい。会いたい。
私は光斗君に会いたい気持ちだけを考えて、茜音ちゃんにしがみつき泣きじゃくりました。
……いつの間にか寝てしまったようです。夢の中で目が覚めると、其処は知らない部屋でした。豪華なベッドに私と光斗君が寝ています。
夢の中で光斗君に逢えたよ……
夢の中でも嬉しいよ……
光斗君だ!光斗君だ!光斗君だ!
すやすや寝ている光斗君の顔をそっと撫でます。愛しい人……。大好きな人……。私の気持ちも知らないで、すやすや眠る光斗君に
ポカ
もう!心配したんだよ!
ポカ
1人でドンドン行かないでよ!
ポカポカ
私を見てよ!
ポカポカポカポカポカ
「いててて」
夢の中の光斗君が目を覚ましました。
「何?何?何?」
「何じゃ有りません!」
「…………」
「私の気持ちも知らないで!」
「姫川さん……?」
「私は光斗君の事が大好きなんだよ…」
夢の中の私は光斗君に素直に言えました。
「ずっとずっと光斗君が好きだったんだよ…」
「…………」
「何で結婚しちゃうの!」
「…………」
「私が、私が光斗君と結婚したかった……。結婚したかったよ…」
私は夢の中でも泣きました。光斗君にしがみつき、いっぱいいっぱい泣きました。
「大好き…、大好き…、大好き…、光斗君が大好き…」
「…………」
私は泣き顔を上げて光斗君と向き合います。
「光斗君……。夢の中でもいい。結婚しよ……。指輪が無いから指切りで結婚しよ……」
私は光斗君の小指に私の小指を絡めました。
「私、姫川彩月は桜井光斗を心から愛しています」
私は夢の中の光斗君に唇を重ねました。私のファーストキスは夢の中の光斗君……。
このまま夢の中で生きて行きたい。
この夢が覚めません様に、神様お願いします…………。
私は孤児院の保健室のベッドを借りて、横になっていました。院長先生が、今日は此処でゆっくり休みなさいと言ってくれました。
光斗君から2日ぶりに電話が有りました。嬉しくて電話でお話したのも束の間、光斗君が突然言いました。光斗君は結婚すると……。
私は電話が終わった時に、気を失ったそうです。気が着いたら此のベッドにいました。
体に力が入らない。心に力が入らない。気力が、活力が、何もかもが私には無くなってしまいました。
失恋……。私は失恋したんだ……。何も踏み出さず、何も言わず、何もしないで失恋したんだ。
言いたかった。私の心の支えの光斗君に、伝えたかったんだよ。
でも此の世界に来て、私は置いてきぼりです。光斗君は1人でドンドン行ってしまうよ。会うことも出来ず、お話も、メールも全然追い付かないよ……。やだよ……。やだ……。光斗君が私を見てくれない。振り向いてくれない。
「彩月ちゃん、大丈夫?」
茜音ちゃんが心配して、見に来てくれました。私はどんな顔をしているんだろう……。茜音ちゃんがベッドの傍らにある椅子に座りました。
「大丈夫?」
茜音ちゃんの言葉に私は涙で答えました。
「やだよ……。やだ、光斗君がいなくなっちゃう……。やだよ~。会いたいよ~。光斗君に会いたいよ~」
私は泣きじゃくり茜音ちゃんを困らせます。でも茜音ちゃんは私を優しく抱き締めてくれました。涙はまだまだ止まる事はないでしょう。
会いたい。会いたい。会いたい。会いたい。
私は光斗君に会いたい気持ちだけを考えて、茜音ちゃんにしがみつき泣きじゃくりました。
……いつの間にか寝てしまったようです。夢の中で目が覚めると、其処は知らない部屋でした。豪華なベッドに私と光斗君が寝ています。
夢の中で光斗君に逢えたよ……
夢の中でも嬉しいよ……
光斗君だ!光斗君だ!光斗君だ!
すやすや寝ている光斗君の顔をそっと撫でます。愛しい人……。大好きな人……。私の気持ちも知らないで、すやすや眠る光斗君に
ポカ
もう!心配したんだよ!
ポカ
1人でドンドン行かないでよ!
ポカポカ
私を見てよ!
ポカポカポカポカポカ
「いててて」
夢の中の光斗君が目を覚ましました。
「何?何?何?」
「何じゃ有りません!」
「…………」
「私の気持ちも知らないで!」
「姫川さん……?」
「私は光斗君の事が大好きなんだよ…」
夢の中の私は光斗君に素直に言えました。
「ずっとずっと光斗君が好きだったんだよ…」
「…………」
「何で結婚しちゃうの!」
「…………」
「私が、私が光斗君と結婚したかった……。結婚したかったよ…」
私は夢の中でも泣きました。光斗君にしがみつき、いっぱいいっぱい泣きました。
「大好き…、大好き…、大好き…、光斗君が大好き…」
「…………」
私は泣き顔を上げて光斗君と向き合います。
「光斗君……。夢の中でもいい。結婚しよ……。指輪が無いから指切りで結婚しよ……」
私は光斗君の小指に私の小指を絡めました。
「私、姫川彩月は桜井光斗を心から愛しています」
私は夢の中の光斗君に唇を重ねました。私のファーストキスは夢の中の光斗君……。
このまま夢の中で生きて行きたい。
この夢が覚めません様に、神様お願いします…………。
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