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ep.76 孤児たちとマスのつかみ取り ３回目

　おとうさぁーーん♪　おとぉさぁおーーーん♪

　わはは～♪　わはは～♪

　実感がないっ～～～～♪　実感がないっっ～～～～♪

　あい　どんと　ふぃーる　いっつっ～♪

　I don't feel it～！　I don't feel it～♪



　おっ、坊さんの立てカンバンがある。観てみよう。


絶望環境のときに、超越したパラレルの世界で神となる自分を想像して乗り越えよ。
いずれにせよ、死んだ後に、あなたは神となる。
そのときに、絶望を与えた相手に制裁をくわえ、ただ、屹立した自分が転生先で存在するという意志を持って、絶望を越えよ。

アーメン・インシュアラー・阿弥


　前にもあったけど、パラレルワールドで、人間って神になれたりするんだな～。

　あれ？　でも、神にならずに、人間って、

　神になると、地獄がひどくなるから、自分で人間を選んでるって話じゃなかったかな？


　うーーーーーん。

　でも、総合的に見ると、パラレルワールドの世界って、ひとつで画一された世界じゃないから、

　確かに神になっていない人間でも、

　神になってる瞬間があるっていう話だろうか？



　そうすると、神になった自分っていうのは、

　明かに自分を痛めつけた相手をメチャクチャにするのは気のせいじゃないと思ったりして。


　結構、人類って報復はきっちりやるのは確かだと思うしね。

　だから、報復をしたいと思ってる人は、けっこう、そういう意味じゃ安心していいって話だと思うんだよね？

　つまり、人間って、確実に神になるときがあるから、そのときに、確実に

　自分を痛めつけたヤツに報復できるって話みたいだ。


　でも、その報復は地獄に落とすだけじゃなくて、地獄に落とすだけだと、

　自分が得にならないから、自分の地獄を治させることで報復をしろという話だと思うだんだけど。






　おっとっとっと。それより、今は僕のことだ。



　貴族になってもまだ、僕に実感はない。

　じょじょに、色々貴族ならではのやることもできるだろうけど、僕は貴族といっても役職のない名誉貴族だしね。

　今は全然フリーなんだ。




　今は貴族といっても、全然他の人に知れ渡ってないし、まだまだ知名度も低いからね☆彡

　うーーん。貴族になったら、なにか特別なことが起きるかもと思ったけど、まだまだだよね？




　これから多分、徐々に僕にも、貴族としての実感が出て来て、色々なことが起こってくるはずだゾ☆彡

　まあ、いいや～。テキトーに行こーーーう！！！




　だから、今日は孤児たちと、マスのつかみ取りを久々にしようと思ったゾッッ☆彡




　男爵になったからって、僕と孤児たちの関係が変わることはない。

　僕は孤児たちが大好きだぞーーーーーーーーーーー！！！

　大体、身分なんて関係なく、やっぱり楽しみたいよね～。




　なんだかんだ言っても、男爵になったり、王太子さまに気に入られたりしてる僕だけど、

　やっぱり、基本的にはのんびーり生きたいのだっ☆彡




「はいはーーい♪　孤児のみんな、元気してるぅーーーー。今日はオフだ。みんなで、また、マスのつかみ取りをしようよーーーっ」




　孤児たちは言う。

「男爵の伊佐木お兄ちゃんだ～」

「すっごい！　貴族になった、伊佐木お兄ちゃんだ～」

「わーい。僕また、今日も伊佐木おにいちゃんに、５０００ギルで遊ばせてもらえるんだ～」




　そう。

　僕は孤児たちを５０００ギルで雇って、たまに遊ばせている～。




　それにしても、孤児たちが、僕のことを、貴族のおにいちゃんと言ってくれるたびに、ちょびっとだけ貴族の気持ちになってうれしいね～。

　ただ、単なる男爵だからね。それほど、偉いわけではないんだ～。まあ、これからだゾ。いえーい。




　季節は夏に入りはじめている。

　暖かな空気の中で、川遊びをすると、すごい気持ちいいんだっ☆彡

　とくに、夏はやっぱり、海遊びもいいけど、川遊びだって思うんだよね～♪




　異世界の川は、汚れていないし、水も澄み切ってて自然あふれてきれいな感じーーー。




　わお！

　孤児たちが、バシャバシャと水に足をつけて、遊んでるぅーーー。




「あははっ。気持ちいいっーー♪」

「川の水、すっごく気持ちいいよ。伊佐木お兄ちゃーん」

「ほんと。ほんと。気持ちいーー♪」




　バシャバシャ　バシャバシャ

　あはは。小さな子が水で遊んでるのを観ると、すごく気持ちがなごむーーー。




　そこから、みんなで、マス獲りだッッ☆彡