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《第一部》一途なΩは幼馴染のαに恋をする
東の離宮の生活(1)
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東の離宮は代々オーデンス家がエルデ高原にあるオーデンス城から王都にくる際に宿泊施設として使っている。その為東の離宮はオーデンス城の雰囲気が似ていると言われていた。
トーマスが、カール元帥のクロイツ伯爵家に迎えに来た。リュウールは、驚くほどの厳重な警護隊の護衛の中王宮に護送された。あまりの警戒ぶりにリュウールが、カール元帥に指摘すると
「大袈裟じゃないですか?」
「『オーデンスのΩ』に簡単に手を出すなと言うアスラン王国の意思表示なのだ、だからお前は気にせずに偉そうにしていれば良い」
と答えた。
仕方ないと諦めて東の離宮に入った。
侍女長が、アリスを連れてきた時に自分がとても緊張していた事に気づいた。そして、アリスと一緒に東の離宮について説明を受けて、今まで使っていた所は、離宮の応接間で、その他にも沢山の部屋が有り、リュウールの自室とされた一画には5部屋もあるのに驚いた。説明の後にカール元帥と夕食を取った。
そして、彼も帰ってしまった今は一人広い離宮に残されてしまった。国王陛下が来る予定だったので、応接間にいた。今日一日があまりも長くて疲れ果てソファに寝転がってた。前触れが有り国王陛下が来られた。
「リュウール、大変だったな」
チャールズが、労いの言葉をかける。
「国王陛下、お世話をお掛けして申し訳ありません」
リュウールは疲れた身体を立ちあげて国王陛下を迎えた。チャールズは、ソファにかけるように促して座って話しをされた。
「やっとここに君を迎えることができた、ここはオーデンス伯爵家の物であるから寛げば良い」
「ありがとうございます」
「今年の祭りの女神はリュウールだったね、君の母君のルナも女神をした時にあまりの美しさに騒然となると言われてそれから山車の女神の前に薄い布のカーテンを急遽付けたんだよ。その当時は僕が警備隊長だったんだ。今でも思い出すよ」
「母も女神をしたのですか」
「そだよ、学園の全員一致だった。本人は男なのにって嫌がっていたが、アルフレッドが見てみたいと言っていたと聞いて即決だった。それから祭りの女神に男子Ωがなったのは君で二人目だ。親子で選ばれたと言うのも素晴らしい。だけど、今日はいろいろ一日あって疲れただろう、ゆっくり寝たら良い、アンは明日来ると言っていたよ」
「あの、一つ質問して良いですか?クラーブは大丈夫ですか?」
「クラーブは我が国の長剣の使い手としては一番手なんだよ。だから心配しなくて良い、やっぱりクラーブが好きか?」
「好きです。たまらなく」
「リュウール、一つ聞いてくれるか、ルナがアルフレッドに一目惚れした時も今の君の様な瞳で僕にアルフレッドが好きだと言った。その当時、僕は、まだ13歳で、世の中の事も考え方も浅い小僧だったからあまり深くは気にしていなかったんだが、今なら君の母君に助言する。
『今、アルフレッドを好きだと言う気持ちを大切にする事とその気持ちを胸の奥にしまっておくことが大切だと思う、考えて行動しないとその気持ちを悪用する者が出てくるから』とね。リュウールこの事を良く考えてくれないか?大人たちは君達の邪魔をしたい訳じゃない、本当は祝ってあげたい気持ちもあるんだよ。だけど、それを逆手に取る人物がいる事を知れば知るほど慎重にと考えるんだ」
「わかりました」
「多分、今はわからない理不尽だと思うだろ事も多いだろう、悪者が君の気持ちを人質にして迫って追い詰めてくる事がある事実をしっかりと考えるようにして欲しい。それが原因ですれ違ってしまう愛もある」
「よく考えてみます」
「長くなってしまった、ゆっくりとおやすみ」
国王はリュウールの頭を撫でて、国王陛下は出て行かれた。
リュウールは疲れた身体を湯船に浸しながら、クラーブが好きと思う事をどうやって隠すことができるのかを考えていた。
「リュウール様、お風呂で寝てはいないですか?」
アリスが声をかけてくれた。
「大丈夫、もう上がる」
寝着に着替え出てくるとアリスは水を用意して寝具も整えて
「アリス、君が侍女できてくれて助かったよ、ありがとう」
「もったいないお言葉です。それではごゆっくり寝てください、明日はアン王妃様からご昼食を一緒にとの事なのでベルが鳴るまで部屋には入りません。おやすみなさいませ」
「おやすみなさい、又明日」
リュウールはベッドに入ってクラーブの事を思い出す事も無く直ぐに寝息を立てた。
トーマスが、カール元帥のクロイツ伯爵家に迎えに来た。リュウールは、驚くほどの厳重な警護隊の護衛の中王宮に護送された。あまりの警戒ぶりにリュウールが、カール元帥に指摘すると
「大袈裟じゃないですか?」
「『オーデンスのΩ』に簡単に手を出すなと言うアスラン王国の意思表示なのだ、だからお前は気にせずに偉そうにしていれば良い」
と答えた。
仕方ないと諦めて東の離宮に入った。
侍女長が、アリスを連れてきた時に自分がとても緊張していた事に気づいた。そして、アリスと一緒に東の離宮について説明を受けて、今まで使っていた所は、離宮の応接間で、その他にも沢山の部屋が有り、リュウールの自室とされた一画には5部屋もあるのに驚いた。説明の後にカール元帥と夕食を取った。
そして、彼も帰ってしまった今は一人広い離宮に残されてしまった。国王陛下が来る予定だったので、応接間にいた。今日一日があまりも長くて疲れ果てソファに寝転がってた。前触れが有り国王陛下が来られた。
「リュウール、大変だったな」
チャールズが、労いの言葉をかける。
「国王陛下、お世話をお掛けして申し訳ありません」
リュウールは疲れた身体を立ちあげて国王陛下を迎えた。チャールズは、ソファにかけるように促して座って話しをされた。
「やっとここに君を迎えることができた、ここはオーデンス伯爵家の物であるから寛げば良い」
「ありがとうございます」
「今年の祭りの女神はリュウールだったね、君の母君のルナも女神をした時にあまりの美しさに騒然となると言われてそれから山車の女神の前に薄い布のカーテンを急遽付けたんだよ。その当時は僕が警備隊長だったんだ。今でも思い出すよ」
「母も女神をしたのですか」
「そだよ、学園の全員一致だった。本人は男なのにって嫌がっていたが、アルフレッドが見てみたいと言っていたと聞いて即決だった。それから祭りの女神に男子Ωがなったのは君で二人目だ。親子で選ばれたと言うのも素晴らしい。だけど、今日はいろいろ一日あって疲れただろう、ゆっくり寝たら良い、アンは明日来ると言っていたよ」
「あの、一つ質問して良いですか?クラーブは大丈夫ですか?」
「クラーブは我が国の長剣の使い手としては一番手なんだよ。だから心配しなくて良い、やっぱりクラーブが好きか?」
「好きです。たまらなく」
「リュウール、一つ聞いてくれるか、ルナがアルフレッドに一目惚れした時も今の君の様な瞳で僕にアルフレッドが好きだと言った。その当時、僕は、まだ13歳で、世の中の事も考え方も浅い小僧だったからあまり深くは気にしていなかったんだが、今なら君の母君に助言する。
『今、アルフレッドを好きだと言う気持ちを大切にする事とその気持ちを胸の奥にしまっておくことが大切だと思う、考えて行動しないとその気持ちを悪用する者が出てくるから』とね。リュウールこの事を良く考えてくれないか?大人たちは君達の邪魔をしたい訳じゃない、本当は祝ってあげたい気持ちもあるんだよ。だけど、それを逆手に取る人物がいる事を知れば知るほど慎重にと考えるんだ」
「わかりました」
「多分、今はわからない理不尽だと思うだろ事も多いだろう、悪者が君の気持ちを人質にして迫って追い詰めてくる事がある事実をしっかりと考えるようにして欲しい。それが原因ですれ違ってしまう愛もある」
「よく考えてみます」
「長くなってしまった、ゆっくりとおやすみ」
国王はリュウールの頭を撫でて、国王陛下は出て行かれた。
リュウールは疲れた身体を湯船に浸しながら、クラーブが好きと思う事をどうやって隠すことができるのかを考えていた。
「リュウール様、お風呂で寝てはいないですか?」
アリスが声をかけてくれた。
「大丈夫、もう上がる」
寝着に着替え出てくるとアリスは水を用意して寝具も整えて
「アリス、君が侍女できてくれて助かったよ、ありがとう」
「もったいないお言葉です。それではごゆっくり寝てください、明日はアン王妃様からご昼食を一緒にとの事なのでベルが鳴るまで部屋には入りません。おやすみなさいませ」
「おやすみなさい、又明日」
リュウールはベッドに入ってクラーブの事を思い出す事も無く直ぐに寝息を立てた。
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