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第四章
紅玉誘拐と将克(1)
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紅玉は、目覚めた。天井を見て懐かしいと思う。後ろ手に縄をかけられていた。そして、ふと前を見ると、懐かしい野末医院長の顔が見えた。
「あっ、やっと気づいた?」
女の声がした。紅玉が声の方向に顔を向ける。野末夫人の不気味な顔を見つめた。
「理事長? 僕にこんなことをしてどうするのですか?」
「私は、どうもしない。お前に私達の孫を孕ってもらうんだ。そのために役に立たなかった息子を呼んでいる」
野末夫人は、低い声で紅玉に囁く。気丈に冷静になろうとする紅玉が、彼女の顔と彼女が足蹴にした転がっている将克を見た。
「こんなことは何にもならないです」
カチンときた野末夫人は、紅玉の頬を平手で叩く。彼女の勢いに押されて壁に激突する。
「そんな事はない、Ωなら優秀なαを産める。βの私達でもひとりはαを産んだんだ。お前はΩだからαをじゃんじゃん産んでくれれば良い」
「なんて愚かな事を考えるのか」
紅玉が言うと理事長は、再び紅玉の胸倉を掴んで頬を平手で叩く。
「うるさい、偉そうなことは言うな、売女、お前遊女になったんだって、あの頃からほんとにイケすけないΩだよ。綺麗で優しいから人気が老人にまであった。チヤホヤされてにこにこ微笑んでいるお前の事が気に食わないんだ。このヘボ医者は鼻の下を伸ばして見ている。息子もお前を見に老人病棟をウロウロして勉強なんか全然しない。だからだよ、息子のお守りにつけていた不良達にお前をレイプしようとヘボαを消しかけたんだ。お前の指導看護師にお前をリネン室へ誘導させた。上手く行ったのに、アルバイトの医者があのリネン室を開けて計画は半ばで終わる。そしたらお前まで逃げ出してしまった。お前は行方不明になるし、アルバイトの医者はアメリカに行った後だった。それから病院の評判が少しずつ下がり始め、マルサは入る上に厚労省の監査が入って、追徴課税や違反金あれよアレよと暴かれて病院には患者、入院患者に見放された。へぼ医者は脳溢血になるから面倒は見ないといけない。コイツの弟は、離島の医者になるっと言ってここを継がない。踏んだり蹴ったりだよ。それもこれもお前達2人のせいだ」
気を失って転がっている将克を野末夫人は、何度も足で踏む。
「そんな勝手な事をよく言いますね。病院の評判を落としたのも脱税して、診療報酬を誤魔化したことも全てあなた方の問題でしょう」
紅玉の怒りが爆発する。
「なっ、何を吐かす。私達2人は悪くないよ。あの時の計画通りお前達が子供を作れば良かったのに失敗するから全てにおいてお前達が悪いんだ」
「コイツはもう少ししたら目が覚めるそれまでそこで待ってろ」
野末夫人は院長の車いすを押しながらそう言って出て行った。
紅玉は、帯飾りを手元に移動するために身体を動かす。しばらくして手元に寄せることに成功してボタンを押した。
将克は、ホテルで紅玉を待っていると母親から電話が入り病院跡地に来て欲しいと言われて病院に来たら、ここへ連れられてスタンガンを押し付けられた。と思い出しながら頭を振る。彼は自分の身体がロープで縛られているのに気づいた。
「……う……うーん……」
紅玉が将克が気づいたことを見て声をかける。
「大丈夫ですか?」
「頭がクラクラするが、大丈夫だ。これは、ん……なんなんだ」
状況が把握できない将克は、焦点の合わない目で紅玉を見る。
「あなたの両親が、その……」
「両親がしたこと、それはわかるけど君は?」
「咲山紅です」
この状況を作ったのが、自分の両親であるのは理解できたが、理由がわからなかった。
「へぇ、君も捕まったってな、なんでだ」
「自分たちの今の状況が、私達のせいだと」
紅玉は、恐る恐る言った。
「はっは~、それは俺のせいで咲山さんのせいではないだろう」
大声で、言う将克の言葉に紅玉はこの人は変わったんだ、あの気持ち悪い声じゃなくてとても健康そうな声を聞いて報告書や竜介が言っていたことが真実だと思った。
「俺が文句を言ってやる」
将克は、ロープを外そうと身体を動かす。が、スタンガンを最大にしたものを当てられた身体は中々動かず、まだ痺れて上手くいかない。彼は紅に話しかけた。
「咲山さん、あの日のリネン室の事で君に謝りたいんだ。ほんとにごめんなさい、これで許してもらえるとは思わないだけど、君に真実を伝えるから、あの日は俺ひとりの犯行にして欲しい。あの時の後輩たちもみんな今の生活があるからそれを考えると風来坊の俺が罪を被る方が良いんだ。お願いできますか?」
将克は、ずーっと言いたかった言葉を伝えた。
「あっ、やっと気づいた?」
女の声がした。紅玉が声の方向に顔を向ける。野末夫人の不気味な顔を見つめた。
「理事長? 僕にこんなことをしてどうするのですか?」
「私は、どうもしない。お前に私達の孫を孕ってもらうんだ。そのために役に立たなかった息子を呼んでいる」
野末夫人は、低い声で紅玉に囁く。気丈に冷静になろうとする紅玉が、彼女の顔と彼女が足蹴にした転がっている将克を見た。
「こんなことは何にもならないです」
カチンときた野末夫人は、紅玉の頬を平手で叩く。彼女の勢いに押されて壁に激突する。
「そんな事はない、Ωなら優秀なαを産める。βの私達でもひとりはαを産んだんだ。お前はΩだからαをじゃんじゃん産んでくれれば良い」
「なんて愚かな事を考えるのか」
紅玉が言うと理事長は、再び紅玉の胸倉を掴んで頬を平手で叩く。
「うるさい、偉そうなことは言うな、売女、お前遊女になったんだって、あの頃からほんとにイケすけないΩだよ。綺麗で優しいから人気が老人にまであった。チヤホヤされてにこにこ微笑んでいるお前の事が気に食わないんだ。このヘボ医者は鼻の下を伸ばして見ている。息子もお前を見に老人病棟をウロウロして勉強なんか全然しない。だからだよ、息子のお守りにつけていた不良達にお前をレイプしようとヘボαを消しかけたんだ。お前の指導看護師にお前をリネン室へ誘導させた。上手く行ったのに、アルバイトの医者があのリネン室を開けて計画は半ばで終わる。そしたらお前まで逃げ出してしまった。お前は行方不明になるし、アルバイトの医者はアメリカに行った後だった。それから病院の評判が少しずつ下がり始め、マルサは入る上に厚労省の監査が入って、追徴課税や違反金あれよアレよと暴かれて病院には患者、入院患者に見放された。へぼ医者は脳溢血になるから面倒は見ないといけない。コイツの弟は、離島の医者になるっと言ってここを継がない。踏んだり蹴ったりだよ。それもこれもお前達2人のせいだ」
気を失って転がっている将克を野末夫人は、何度も足で踏む。
「そんな勝手な事をよく言いますね。病院の評判を落としたのも脱税して、診療報酬を誤魔化したことも全てあなた方の問題でしょう」
紅玉の怒りが爆発する。
「なっ、何を吐かす。私達2人は悪くないよ。あの時の計画通りお前達が子供を作れば良かったのに失敗するから全てにおいてお前達が悪いんだ」
「コイツはもう少ししたら目が覚めるそれまでそこで待ってろ」
野末夫人は院長の車いすを押しながらそう言って出て行った。
紅玉は、帯飾りを手元に移動するために身体を動かす。しばらくして手元に寄せることに成功してボタンを押した。
将克は、ホテルで紅玉を待っていると母親から電話が入り病院跡地に来て欲しいと言われて病院に来たら、ここへ連れられてスタンガンを押し付けられた。と思い出しながら頭を振る。彼は自分の身体がロープで縛られているのに気づいた。
「……う……うーん……」
紅玉が将克が気づいたことを見て声をかける。
「大丈夫ですか?」
「頭がクラクラするが、大丈夫だ。これは、ん……なんなんだ」
状況が把握できない将克は、焦点の合わない目で紅玉を見る。
「あなたの両親が、その……」
「両親がしたこと、それはわかるけど君は?」
「咲山紅です」
この状況を作ったのが、自分の両親であるのは理解できたが、理由がわからなかった。
「へぇ、君も捕まったってな、なんでだ」
「自分たちの今の状況が、私達のせいだと」
紅玉は、恐る恐る言った。
「はっは~、それは俺のせいで咲山さんのせいではないだろう」
大声で、言う将克の言葉に紅玉はこの人は変わったんだ、あの気持ち悪い声じゃなくてとても健康そうな声を聞いて報告書や竜介が言っていたことが真実だと思った。
「俺が文句を言ってやる」
将克は、ロープを外そうと身体を動かす。が、スタンガンを最大にしたものを当てられた身体は中々動かず、まだ痺れて上手くいかない。彼は紅に話しかけた。
「咲山さん、あの日のリネン室の事で君に謝りたいんだ。ほんとにごめんなさい、これで許してもらえるとは思わないだけど、君に真実を伝えるから、あの日は俺ひとりの犯行にして欲しい。あの時の後輩たちもみんな今の生活があるからそれを考えると風来坊の俺が罪を被る方が良いんだ。お願いできますか?」
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