薄明を待つ天女達~南川下町診療所浮世草子

風鈴

文字の大きさ
75 / 77
番外編

紅の初めてのSS③*

しおりを挟む
 2人で、食事の後ゆっくりと中庭を散策しアルコールの酔いを覚まして部屋に戻った。部屋に入って2人は見つめ合った瞬間にどちらともなく唇は合わさっていた。
「紅、もう待てない」
「貴文さん、僕も…」
 貴文は紅を横抱きにして寝室の中に入る。静かに紅をベッドに置いてゆっくり紅を見つめた。
「紅、幸せにする、後2年俺がチームを率いるまで待っていて、母さんも祖母ちゃんも親父も君を認めているから大丈夫だ。だから思い存分勉強して欲しい」
「はい、お義母さん、お祖母様、お義父さんのそばで頑張って勉強をしながら待っています。あなたの部屋であなたの匂いに包まれながら待っているので立派な心臓外科医になってください」
 紅も貴文も微笑んでキスを繰り返し、お互いの浴衣や下着をベッドの外に捨てて肌を合わせていく。貴文は紅の身体を確認する様にキスを少しずつ下にずらしていく。先程の風呂場での行為で焦らされた紅の身体は欲情する。
「…アーン……ハァーン…たか、ふみさーんもっとお願い」
 貴文は、少しずつ紅を煽る匂いを濃く出しながら紅の欲情を促し始める。紅の匂いが濃くなり始めた。
「紅、おまえを愛している。今日は俺を全部やるからおまえも全てを曝け出せ」
 紅はこくこくと、頭を振ってもう最後まで貴文を信じていく何も考えず欲情を解放すると決めた。
「……アー……ン、ふーん、ふ…ん、そこ、あぁ…」
 貴文は紅の分身を口に含んで、紅を煽る。分身も露を出しながら発露を迎えた。
「……アー……ン」
「紅、甘い、いつも以上に美味しいぞ」
 紅は嫌だと言わずに感じるままに欲情し始めた。
「…フーン…アー、…フー、ン、お、くぅに…あつ~ィ」
 貴文はローションを手のひらで温めて紅の壺に指を忍ばせて抜き差しを始める。そして、蕾の内側の一点に触れると紅は、大きく跳ねた。貴文は、ニヤける。
「……ハァ……アー……ン、気持ちいい...」
「紅の良いところだね、さぁ、もう準備はできた入れるよ」
 紅は、もう返事ができないほど感じていた。
 貴文は慎重に自分の分身にローションを擦り付けて蕾の中に滑り込ませながら、紅の様子を確認する。そして全てを蕾に入れたまま、紅にキスをすると
「噛んで良いかい?愛している」
「噛んで、貴文さんのものにして、あなたを愛している」
 貴文は少しずつ分身を抜き差しし先程の一点を掠めて紅を翻弄して追い詰めていく。
「…フーン…アー、…フー、ン、お、くぅに…もっとほ、しい」
 そして紅が絶頂に近く。貴文はそれを見てストロークを早めていく。そして2人の絶頂が結集した瞬間に2人揃って吐精した。
「アーン、あぁぁぁーん」
「紅、噛むぞ」
 紅は頷いた瞬間に首の頂に貴文が噛みつき、紅は身体中の血が駆け巡るような感覚を覚えた。貴文もあまり深すぎずにだがしっかりと噛み跡を残す。貴文の吐精は止まらない。紅の気が遠く、貴文は吐精が終わりぐったりとした紅の蕾から分身を抜いた。蕾からは吐精された貴文の精が溢れていた。貴文はすぐに紅の首の噛み跡を見て消毒して治療を始めた。その後、紅の身体を熱めのお湯で濡らしたタオルで清めて浴衣を着せた。自分もタオルで清めて浴衣を着て紅の様子を確認して貴文も紅を胸に抱いて眠りについた。
 紅は朝日に照らされて、目覚めた。
「ウッ、アァ、貴文さんとやっと番になれた」
 嬉しくて顔のニヤけが収まらないのに気づいて普通に戻そうと百面相をする。それを薄目で貴文は見ていて、我慢できずに笑い出した。
「おはよう、紅おまえは本当に可愛いなぁ」
「おはようございます、貴文さん笑うのは反則です、笑っても格好いいのはもっと反則です」
「そんな事を言わないで欲しい、俺はおまえに捨てられたら死ぬしかない」
「貴文さんを捨てません、絶対に最後まで」
「わかった、昨日は避妊薬は飲ませてない、発情期じゃないから妊娠はしないとも限らないけど今なら飲んでも効くと思う」
「いりません、僕はあなたの子供が欲しいので」
「わかった、それじゃ、首の傷を診てから風呂に入ろう」
「はい」
貴文は傷口を見て
「傷口は塞がっている。お風呂場で擦らなければ大丈夫だろう。溢れる可能性があるから横抱きしよう」
「えっと、えぇ~ぇ」
瞬く間に紅は貴文に横抱きされて風呂場にいくそして身体までも丸ごと洗われて真っ赤になって紅は何も言えなかった。貴文は嬉しそうに紅を見つめていた。
2人揃って露天風呂に入って、外の風景を見る、昨日はもう暗くてよくわからなかったが、露天風呂の向こうには海が広がっていた。
「こんなに沢山海を眺められてとても嬉しいです。結構リフレッシュでしました」
「そうか、良かった。俺も海をここまで堪能したのも初めてかもしれんなぁ、今まで何かあれば手術に駆り出されていたし、病院に入ると何日も病院の中にいる時があって大変な時もある。それ自体は嫌いではないけど、紅とこの様な時間を過ごしてしまうと今の自分のライフワークバランスを見直す必要があるんだろうと思えるよ。後2年それを踏まえて仕事のやり方を考える」
「僕はまだまだ先ですが、自分には家族がいなかったけど家族と過ごすことを覚えたいと思います」
「母さんが紅と色々と出掛けたいって言ってくるだろうが、勉強ですって言ってしっかり自分の時間を確保してね」
「はい、今日は、茜凛が清算して『藤ノ井』を出ていきます。それで遊女は全ていなくなって、『藤ノ井』を新しいオーナーに引き継ぎ名前も改めるそうです。楼主も本業に戻り、支配人と村雨にいさんは新しい仕事をはじめると言っていました。この前に村雨にいさんが養子縁組されたそうです3人で新たな家族を作ると仰ってました」
「それじゃ、平太が茜凛を迎えに来るのか?」
「いいえ、茜凛が空港でお出迎えするらしいです。楼主のプロデュースで」
「面白そうだなぁ、だが、俺たちにはこの後朝ごはんを食べて、安堂家に2時迄に行かないと首をキリンのようにして待っている人がいるから、そろそろあがろう」
「はい」
紅と貴文は、朝食後に仲良く自分たちの家に戻って行った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

交際0日婚の溺愛事情

江多之折(エタノール)
BL
死にたくはない。でも、生きたくもない。ふらふらと彷徨う根無し草は、世界の怖さを知っている。救いの手は、選ばれた者にだけ差し伸べられることも知っている。 だから緩やかに終わりを探して生きていた。 ──たった数回の鬼ごっこを経験するまでは。 誠実すぎて怖い人は、4回目の顔合わせで僕の夫となる。 そんな怖がりな男と誠実な男の、結婚生活の始まり。 ■現実だけど現実じゃない、そんな気持ちで読んでください。 ■家庭に関してトラウマを抱えている方は読まない方が良いと思います。

落としたのは化粧じゃなく、みんなの心でした

444
BL
『醜い顔…汚らしい』 幼い頃、実母が病気によって早くに亡くなった数年後に新しい義母からそう言われたシリルは、その言葉が耳に残って16歳となった今も引きずっていた。 だが、義母のその言葉は真っ赤な嘘でシリルはとても美しかった。ただ前妻の息子であるシリルに嫉妬した結果こぼした八つ当たりの言葉であったのをシリルは知らずに、義母のいう醜い顔を隠すために化粧をする。 その結果、彼は化粧によって本当に醜い顔になってしまった。そんな彼が虐げられながらも徐々に周囲を絆す話 暴力表現があるところには※をつけております

守り守られ

ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師 患者 瀬咲朔 腸疾患・排泄障害・下肢不自由 看護師 ベテラン山添さん 準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん 木島 尚久 真幌の恋人同棲中

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

処理中です...