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始まりと
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余震だけで終わるなんてことがあるのだろうか。
いや、違うか。きっと震源地がここから遠かったんだ。それで余震に思えただけだろう。
さっきの揺れについて考えているうちに家に到着していた。
ドアを開けるとカエが出迎えてくれる。その顔はいつもの通り無愛想だが愛らしい。
「おかえ、り」
「ただいまカエ。さっきの地震大丈夫だった?」
カエが首を傾げた。何を言っているのとでも言いたげだ。
まあ弱かったし気が付かないのも仕方がない。
「あー気が付かなかった? さっきさ揺れたんだよ。弱かったけどね」
「へー」
そう言って僕のカバンを手に取りリビングへと走って行く。
今夜はトマトのスープのようだ。
正直に言ってあれは苦手だ。トマトが熱くて火傷するし、いやな酸っぱさ。あぁ未咲さんと話しているときの甘酸っぱさなら大歓迎なんだけどなとか考えてみたりして僕は食卓へと向かった。
テーブルの上には匂いから予想していた通りトマトのスープが置いてあった。
スプーンを手に取りトマトを掬ってシワシワになった実をかみ潰す。
これだ、この吐き気を催す味。
ティッシュに包んで捨ててしまいたいが母さんが作ってくれた料理をお粗末にする訳にはいかない。
2、3回噛んだ後、飲み込む。
「カナはこのスープが苦手ね。栄養豊富なのだから食べなさいよ。」
「分かってるって。でもどうせならトマトは美味しく生で食べたい」
「煮たら体にいいって言って、た」
カエが隣でボソリと呟いて僕に見せつけるようにトマトを口にした。
「カナもカエを見習って食べなさい」
「分かってるよ……」
ほとんど丸呑みをする形でトマトをいっぺんに食したあとスープをすする。スープにもトマトの酸味がほのかにするがそこはまだ我慢できた。
「ごちそうさま」
そう言って食器をキッチンに運び自室に向かう。
階段を上がりながらスマホを取り出して柳にチャットアプリを用いてメッセージを送った。
『今日、地震起きたな。もう1週間くらい早かったら僕の負けだったよ』
すぐに柳から返信がくる。
『地震なんてあったか?』
『あったじゃん! 別れてからすぐ』
『マジかー気が付かなかったぜ』
まあ柳は練習で疲れていたし気が付かないのも分からなくはない。
最後に僕の妹と同レベルだねと送ってスマホの電源を落とした。
明日が楽しみだ。柳のやつなんて言うだろう。妹と同レベルって何だよ! とかどうせ俺は馬鹿だよ……とか言うのだろうか。
どんな返事でもいい。友達と他愛もない会話ができるだけで僕は幸せだから。
いや、違うか。きっと震源地がここから遠かったんだ。それで余震に思えただけだろう。
さっきの揺れについて考えているうちに家に到着していた。
ドアを開けるとカエが出迎えてくれる。その顔はいつもの通り無愛想だが愛らしい。
「おかえ、り」
「ただいまカエ。さっきの地震大丈夫だった?」
カエが首を傾げた。何を言っているのとでも言いたげだ。
まあ弱かったし気が付かないのも仕方がない。
「あー気が付かなかった? さっきさ揺れたんだよ。弱かったけどね」
「へー」
そう言って僕のカバンを手に取りリビングへと走って行く。
今夜はトマトのスープのようだ。
正直に言ってあれは苦手だ。トマトが熱くて火傷するし、いやな酸っぱさ。あぁ未咲さんと話しているときの甘酸っぱさなら大歓迎なんだけどなとか考えてみたりして僕は食卓へと向かった。
テーブルの上には匂いから予想していた通りトマトのスープが置いてあった。
スプーンを手に取りトマトを掬ってシワシワになった実をかみ潰す。
これだ、この吐き気を催す味。
ティッシュに包んで捨ててしまいたいが母さんが作ってくれた料理をお粗末にする訳にはいかない。
2、3回噛んだ後、飲み込む。
「カナはこのスープが苦手ね。栄養豊富なのだから食べなさいよ。」
「分かってるって。でもどうせならトマトは美味しく生で食べたい」
「煮たら体にいいって言って、た」
カエが隣でボソリと呟いて僕に見せつけるようにトマトを口にした。
「カナもカエを見習って食べなさい」
「分かってるよ……」
ほとんど丸呑みをする形でトマトをいっぺんに食したあとスープをすする。スープにもトマトの酸味がほのかにするがそこはまだ我慢できた。
「ごちそうさま」
そう言って食器をキッチンに運び自室に向かう。
階段を上がりながらスマホを取り出して柳にチャットアプリを用いてメッセージを送った。
『今日、地震起きたな。もう1週間くらい早かったら僕の負けだったよ』
すぐに柳から返信がくる。
『地震なんてあったか?』
『あったじゃん! 別れてからすぐ』
『マジかー気が付かなかったぜ』
まあ柳は練習で疲れていたし気が付かないのも分からなくはない。
最後に僕の妹と同レベルだねと送ってスマホの電源を落とした。
明日が楽しみだ。柳のやつなんて言うだろう。妹と同レベルって何だよ! とかどうせ俺は馬鹿だよ……とか言うのだろうか。
どんな返事でもいい。友達と他愛もない会話ができるだけで僕は幸せだから。
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