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第三十五話 サリオスくん、私がいるから
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「はあっ…」
サリオスとの久々となる絡みは、とても濃厚なものになっている。ベッドの上で寝間着を脱いで裸のまま抱き合い、キスをしたり体に触れたりと互いを求めていく。
「んっ…」
(いやー…最高すぎる…)
こうして愛を確かめ合いながら夜は更けていく。もう絶頂したのが何回か分からなくなった時、ふいにサリオスが私に口を開いた。
「やはり、こうしているのが一番落ち着く」
「…え?」
サリオスは憂いを含んだ目で私を見下ろしていた。私は彼の瞳に吸い込まれそうになるくらいに見つめてしまっている。
「マーレと再会できてよかった」
「サリオス様…」
「メラニーの心の中に私はもういないようだ…」
「…っ」
(夫の目の前で他の男の話をするのは流石に堪えるよなあ…)
私は無意識にそっとサリオスの頭を撫でた。サリオスはそんな私に驚いたのか一瞬目を大きく見開く。
「マーレ…」
「私がおります。サリオス様」
(そうだよ、私がいるんだから…)
サリオスは私の右手を掴み、自身の頬に当てた。その行動に私は少しドキッとしたが、彼の頬からは暖かい温度が伝わって来る。
「ありがとう、マーレ」
サリオスの感謝の言葉を受けた私は微笑みで返しながら、胸の内は複雑に糸が絡み合っている。
(サリオスくんを支えたいけど、私には一体何が出来るのか)
(それにメラニー…ジェインも怪しいしなあ…)
胸の内にそんなモヤモヤを抱えたまま、いつの間にか真っ暗だった空に日が登り朝がやって来る。
サリオスとの久々となる絡みは、とても濃厚なものになっている。ベッドの上で寝間着を脱いで裸のまま抱き合い、キスをしたり体に触れたりと互いを求めていく。
「んっ…」
(いやー…最高すぎる…)
こうして愛を確かめ合いながら夜は更けていく。もう絶頂したのが何回か分からなくなった時、ふいにサリオスが私に口を開いた。
「やはり、こうしているのが一番落ち着く」
「…え?」
サリオスは憂いを含んだ目で私を見下ろしていた。私は彼の瞳に吸い込まれそうになるくらいに見つめてしまっている。
「マーレと再会できてよかった」
「サリオス様…」
「メラニーの心の中に私はもういないようだ…」
「…っ」
(夫の目の前で他の男の話をするのは流石に堪えるよなあ…)
私は無意識にそっとサリオスの頭を撫でた。サリオスはそんな私に驚いたのか一瞬目を大きく見開く。
「マーレ…」
「私がおります。サリオス様」
(そうだよ、私がいるんだから…)
サリオスは私の右手を掴み、自身の頬に当てた。その行動に私は少しドキッとしたが、彼の頬からは暖かい温度が伝わって来る。
「ありがとう、マーレ」
サリオスの感謝の言葉を受けた私は微笑みで返しながら、胸の内は複雑に糸が絡み合っている。
(サリオスくんを支えたいけど、私には一体何が出来るのか)
(それにメラニー…ジェインも怪しいしなあ…)
胸の内にそんなモヤモヤを抱えたまま、いつの間にか真っ暗だった空に日が登り朝がやって来る。
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