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第六章 神に行き会いし少年は世界を変える
156. 相愛
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9日目―――4
「私なら、たとえどんな事があっても、お前の傍にいようとし続けるだろう」
そう口にした後、少しはにかむように微笑む『彼女』の美しい顔に、僕は思わず見惚れてしまった。
『彼女』から向けられる明確な好意。
最初はあんな形で出会ったのに、自分でも不思議な感覚。
『彼女』は、サツキでは無い。
少なくとも、今の所は。
にもかかわらず、僕の心の中に、サツキと出会った時に感じたのと同じ“想い”が沸き起こってくる。
どうやら『彼女』もまた、サツキと同じく、僕にとって“大事な人”と言える存在になってきているようだ。
「すまない。自分の一方的な感情を押し付けてしまったか」
黙り込んでしまった僕の反応を自分の言葉のせいだと思ったのだろう。
『彼女』が少し焦ったように謝ってきた。
「違うんだよ。その……本当に君が『サツキ』だったらなって」
慌てて返答してから、少し後悔した。
人間誰しも、似ているからというだけの理由で、他の人間と同一視されるのは、気分が良くないはず。
一方的な感情を押し付けようとしているのは、自分の方かもしれない。
しかし彼女は気にする素振りを見せず、ただ優しい笑顔を向けてきた。
「ふふふ、お前にとって、サツキは“大事な人”であったな。もしかして、サツキの事が好きなのか?」
「えっ? いや、どうなんだろう……」
僕のサツキに対する想いは、恋愛感情なのだろうか?
それとも、衝撃的な出会いと別れの体験を共有した相手と、もう一度会ってみたいという郷愁に過ぎないのだろうか?
そんな事を漠然と考えていると、『彼女』がおずおずと言った感じで聞いてきた。
「……隣に座っても良いだろうか?」
「うん、いいよ」
『彼女』の座るスペースを作るために、僕は少し腰を動かした。
『彼女』がそっと、そのスペースを埋めて来た。
「お前が元いた世界、サツキがいたというその世界……私も見てみたいな……」
彼女の顔には、寂しさとも羨望ともつかない複雑な表情が浮かんでいた。
「そうだね……帰る手段が見つかって、その時、君が望むなら、一緒に帰るのも面白いかもね。でもそうすると、君は、神様に二度と会えなくなるかもしれないけれど」
冗談めかしてそう口にしてから、僕はそっと『彼女』の様子を窺ってみた。
『彼女』が茶化したような雰囲気で言葉を返してきた。
「安請け合いすると後悔するぞ。私が結構、本気だったらどうする?」
それから少し真面目な顔になった『彼女』が、呟くように言葉を続けた。
「この世界では、私は結局、主の御意思に従って生きていくしかない。主のいらっしゃらない世界であれば……」
『彼女』の瞳、頬、口元、それら全てに形容しがたい程の寂しさが点って見えた。
だから僕は、気が付くと『彼女』を抱きしめていた。
「セリエを生き返らせて、元の世界に帰る手段が見つかったら、必ず君も連れて行く。約束するよ」
僕の腕の中で、『彼女』の肩が一瞬、ぴくっと震えた。
しかしすぐに『彼女』は僕の胸元に顔をうずめ、背中にそっと両手を回してきた。
「約束したからな。もう取り消したり出来ないぞ?」
「取り消したりしないよ。まあ、君の方から愛想をつかされて、やっぱり行かないって言われたら別だけど」
「それはあり得ない。悪いがもう、私の心の中はお前で溢れそうだ。お前の世界で、悠久の時を供に過ごせれば、私にとってそれ以上の幸せは無い」
この言葉!
いつか、サツキにも同じような事を言われなかったか?
僕は思わず『彼女』の顔を見た。
『彼女』もまた、僕を見上げてきていた。
僕の顔が大きく映り込んでいるその瞳に、吸い込まれるような錯覚を覚えて……
僕達の顔が近付き、唇が重なり合った。
そのままベッドに倒れ込んだ僕達は、いつまでも抱きしめあっていた。
…………
……
10日目―――1
翌朝、夜が明けきる前、僕は久し振りに気持ちの良い目覚めを迎えた。
あの女神に放り込まれた謎のダンジョンの中では、固い床の上で仮眠を取る位しか出来なかった。
しかし昨晩は、村長の好意で、質素ながらベッドの上で眠る事が出来た。
と、僕は布団の中で、僕では無い何者かの衣擦れの音を聞いた。
誰かが布団の中にいる?
そっと布団をめくってみると……
「ちょ、ちょっと!?」
「あ……カケル……おはよう」
寝ぼけ眼の『彼女』がそこにいた。
「えっと……何しているの?」
『彼女』が目をこすりながら言葉を返してきた。
「何って、見ての通り、寝ていたのだが」
「守護者って、寝なくて良かったんじゃなかったっけ?」
「睡眠は、必須では無いだけで、別に寝られない事は無いぞ」
そう話した『彼女』は、ごそごそと布団の中から這い出してきた。
視界の中、彼女の形の良い胸の二つの膨らみが……って、ええっ!?
なんと、『彼女』は一糸纏わぬ姿になっていた。
慌てて僕は『彼女』に背を向けた。
そしてこれ以上無いくらいに脳をフル回転させて、昨夜の出来事の回想を試みた。
『彼女』と口付けを交わした後……
またしばらく取り留めの無い会話を楽しんでから……
そろそろ明日に備えて寝ようかと言う話になって……
『彼女』は再び長椅子に移動して……
僕はそのまま布団に潜り込んで、一人で眠りについた……はず。
それ以外の記憶は……ないはず。
背後の『彼女』が声を掛けてきた。
「急にどうしたのだ?」
「いやだから、その……なんで僕の布団の中にいたの?」
「なんだ、そんな事か。実はお前の寝顔を見ている内に、愛しさが込み上げて来てしまってな。後から潜り込んだのだ」
「そ、それで、その……服は?」
「村長には悪いが、貸してくれた服、寝るには少しごわごわしていてな。それに、お前の体温で布団の中も温まっていたし、寝る時脱いだのだ」
ごわごわ……
そういや同じような理由で、メイも全裸で僕の布団の中に潜り込んできた事が……って違う!
思わず想い出に浸りそうになった自分を叱咤しつつ、とりあえず僕は背後の彼女に声を掛けた。
「と、とにかく、服を着て!」
「ん? もしかして照れているのか? 昨晩はあんなに情熱的に……」
「ま、まさか?」
「冗談だ。カケルは可愛いな」
『彼女』はふざけた感じで、そのまま背中から抱き着いてきた。
女性らしい柔らかい身体が密着してきて、僕はパニックになりかけた。
『彼女』って、こんなキャラだったっけ?
“デレる”にしても、いきなりすぎる!
必死に平常心を保ちながら、僕はなんとか『彼女』を引きはがした。
「もしかして、私の事、嫌いになったのか?」
『彼女』は悲しそうな声でそう言って俯いたけれど、口調とは裏腹に、彼女の顔がニヤついているのを僕は見逃さなかった。
「……完全に面白がっているでしょ?」
「そんな事は無い。ただ、カケルになら別に見られても構わないのに」
「僕の方が構うよ! 早く着替えて出発するよ。今日は出来るだけ急いでドワーフ達の集落に行くって決めていたでしょ?」
「そうであったな」
彼女を急き立てるようにして身支度を整えた僕達は、村長に自分達の起床を告げに行った。
そして1時間後、朝食を御馳走してもらった僕達は、村長以下、村人達の笑顔に見送られ、ドワーフ達の集落目指してマーバの村を後にした。
「私なら、たとえどんな事があっても、お前の傍にいようとし続けるだろう」
そう口にした後、少しはにかむように微笑む『彼女』の美しい顔に、僕は思わず見惚れてしまった。
『彼女』から向けられる明確な好意。
最初はあんな形で出会ったのに、自分でも不思議な感覚。
『彼女』は、サツキでは無い。
少なくとも、今の所は。
にもかかわらず、僕の心の中に、サツキと出会った時に感じたのと同じ“想い”が沸き起こってくる。
どうやら『彼女』もまた、サツキと同じく、僕にとって“大事な人”と言える存在になってきているようだ。
「すまない。自分の一方的な感情を押し付けてしまったか」
黙り込んでしまった僕の反応を自分の言葉のせいだと思ったのだろう。
『彼女』が少し焦ったように謝ってきた。
「違うんだよ。その……本当に君が『サツキ』だったらなって」
慌てて返答してから、少し後悔した。
人間誰しも、似ているからというだけの理由で、他の人間と同一視されるのは、気分が良くないはず。
一方的な感情を押し付けようとしているのは、自分の方かもしれない。
しかし彼女は気にする素振りを見せず、ただ優しい笑顔を向けてきた。
「ふふふ、お前にとって、サツキは“大事な人”であったな。もしかして、サツキの事が好きなのか?」
「えっ? いや、どうなんだろう……」
僕のサツキに対する想いは、恋愛感情なのだろうか?
それとも、衝撃的な出会いと別れの体験を共有した相手と、もう一度会ってみたいという郷愁に過ぎないのだろうか?
そんな事を漠然と考えていると、『彼女』がおずおずと言った感じで聞いてきた。
「……隣に座っても良いだろうか?」
「うん、いいよ」
『彼女』の座るスペースを作るために、僕は少し腰を動かした。
『彼女』がそっと、そのスペースを埋めて来た。
「お前が元いた世界、サツキがいたというその世界……私も見てみたいな……」
彼女の顔には、寂しさとも羨望ともつかない複雑な表情が浮かんでいた。
「そうだね……帰る手段が見つかって、その時、君が望むなら、一緒に帰るのも面白いかもね。でもそうすると、君は、神様に二度と会えなくなるかもしれないけれど」
冗談めかしてそう口にしてから、僕はそっと『彼女』の様子を窺ってみた。
『彼女』が茶化したような雰囲気で言葉を返してきた。
「安請け合いすると後悔するぞ。私が結構、本気だったらどうする?」
それから少し真面目な顔になった『彼女』が、呟くように言葉を続けた。
「この世界では、私は結局、主の御意思に従って生きていくしかない。主のいらっしゃらない世界であれば……」
『彼女』の瞳、頬、口元、それら全てに形容しがたい程の寂しさが点って見えた。
だから僕は、気が付くと『彼女』を抱きしめていた。
「セリエを生き返らせて、元の世界に帰る手段が見つかったら、必ず君も連れて行く。約束するよ」
僕の腕の中で、『彼女』の肩が一瞬、ぴくっと震えた。
しかしすぐに『彼女』は僕の胸元に顔をうずめ、背中にそっと両手を回してきた。
「約束したからな。もう取り消したり出来ないぞ?」
「取り消したりしないよ。まあ、君の方から愛想をつかされて、やっぱり行かないって言われたら別だけど」
「それはあり得ない。悪いがもう、私の心の中はお前で溢れそうだ。お前の世界で、悠久の時を供に過ごせれば、私にとってそれ以上の幸せは無い」
この言葉!
いつか、サツキにも同じような事を言われなかったか?
僕は思わず『彼女』の顔を見た。
『彼女』もまた、僕を見上げてきていた。
僕の顔が大きく映り込んでいるその瞳に、吸い込まれるような錯覚を覚えて……
僕達の顔が近付き、唇が重なり合った。
そのままベッドに倒れ込んだ僕達は、いつまでも抱きしめあっていた。
…………
……
10日目―――1
翌朝、夜が明けきる前、僕は久し振りに気持ちの良い目覚めを迎えた。
あの女神に放り込まれた謎のダンジョンの中では、固い床の上で仮眠を取る位しか出来なかった。
しかし昨晩は、村長の好意で、質素ながらベッドの上で眠る事が出来た。
と、僕は布団の中で、僕では無い何者かの衣擦れの音を聞いた。
誰かが布団の中にいる?
そっと布団をめくってみると……
「ちょ、ちょっと!?」
「あ……カケル……おはよう」
寝ぼけ眼の『彼女』がそこにいた。
「えっと……何しているの?」
『彼女』が目をこすりながら言葉を返してきた。
「何って、見ての通り、寝ていたのだが」
「守護者って、寝なくて良かったんじゃなかったっけ?」
「睡眠は、必須では無いだけで、別に寝られない事は無いぞ」
そう話した『彼女』は、ごそごそと布団の中から這い出してきた。
視界の中、彼女の形の良い胸の二つの膨らみが……って、ええっ!?
なんと、『彼女』は一糸纏わぬ姿になっていた。
慌てて僕は『彼女』に背を向けた。
そしてこれ以上無いくらいに脳をフル回転させて、昨夜の出来事の回想を試みた。
『彼女』と口付けを交わした後……
またしばらく取り留めの無い会話を楽しんでから……
そろそろ明日に備えて寝ようかと言う話になって……
『彼女』は再び長椅子に移動して……
僕はそのまま布団に潜り込んで、一人で眠りについた……はず。
それ以外の記憶は……ないはず。
背後の『彼女』が声を掛けてきた。
「急にどうしたのだ?」
「いやだから、その……なんで僕の布団の中にいたの?」
「なんだ、そんな事か。実はお前の寝顔を見ている内に、愛しさが込み上げて来てしまってな。後から潜り込んだのだ」
「そ、それで、その……服は?」
「村長には悪いが、貸してくれた服、寝るには少しごわごわしていてな。それに、お前の体温で布団の中も温まっていたし、寝る時脱いだのだ」
ごわごわ……
そういや同じような理由で、メイも全裸で僕の布団の中に潜り込んできた事が……って違う!
思わず想い出に浸りそうになった自分を叱咤しつつ、とりあえず僕は背後の彼女に声を掛けた。
「と、とにかく、服を着て!」
「ん? もしかして照れているのか? 昨晩はあんなに情熱的に……」
「ま、まさか?」
「冗談だ。カケルは可愛いな」
『彼女』はふざけた感じで、そのまま背中から抱き着いてきた。
女性らしい柔らかい身体が密着してきて、僕はパニックになりかけた。
『彼女』って、こんなキャラだったっけ?
“デレる”にしても、いきなりすぎる!
必死に平常心を保ちながら、僕はなんとか『彼女』を引きはがした。
「もしかして、私の事、嫌いになったのか?」
『彼女』は悲しそうな声でそう言って俯いたけれど、口調とは裏腹に、彼女の顔がニヤついているのを僕は見逃さなかった。
「……完全に面白がっているでしょ?」
「そんな事は無い。ただ、カケルになら別に見られても構わないのに」
「僕の方が構うよ! 早く着替えて出発するよ。今日は出来るだけ急いでドワーフ達の集落に行くって決めていたでしょ?」
「そうであったな」
彼女を急き立てるようにして身支度を整えた僕達は、村長に自分達の起床を告げに行った。
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気になった方は是非読んでみてください。
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