神様になったTS妖狐はのんびり生活したい~もふもふ妖狐になった新人神様は美少女となって便利な生活のため異世界と日本を往復する~

じゃくまる

文字の大きさ
21 / 180

第21話 お風呂とフェアリーノーム

しおりを挟む
 夜のお風呂はのんびり入るもの。
 そう決めたのは誰なんだろう。
 もしかしたら誰も決めていないのかもしれない。
 でもこれだけは言える。
 月を見ながら、星空を見ながらの露天風呂は最高であると。

「あ~、ミレ~。そこそこ~」
 ボク、現在進行形で堕落中。
 ミレたちに体を洗われ、少しお湯につかった後、なぜか全裸でマッサージを受けている。
 
 くすぐったいけど、肩口から始まり、背中、お腹のあたり、腰、お尻、足の付け根、太もも、ふくらはぎときて足裏まで全身くまなくムニムニとマッサージされ続けている。
 くはぁ、気持ちいい。

 横を見てみると、フェアリーノームもフェアリーノーム同士でマッサージをしているようでキャッキャしていて実に楽しそうにしていた。

 でもね、気が付いたんだ。
 この三階の露天風呂では基本的に全裸での行動しかしていない気がするんだよね。
 昨日もやっていたストレッチにしても、今のマッサージにしても、タオルを巻くとか湯あみ着を着るとかそういうことを一切していない。

 まぁ、ボクにしてもちょっと胸元が出っ張ってる程度なので、みんな大差ないツルペタなので気にするだけ無駄なのかもしれないけど。
 でもだからと言って全裸で行動するのはいささか問題があるような気もしている。
 特に椅子に座ってテーブルの上にちょっとした食べ物や飲み物を置いて楽しんでいる子たち。
 せめてそこにいるなら湯あみ着くらい着てはどうだろうか。

 ちなみにこの露天風呂は地下階で汚物処理、浄水処理、加熱処理がされており、それが循環してお湯がここにやってくるようになっている。
 たぶんボイラーとかポンプみたいなのがあると思うんだけど、詳しくはない。
 このあたりのことはいずれ探ってみたいと思うけど、地下階って謎が多すぎるんだよね。
 ミレたちに案内を頼もう。

 ふと見ると、ポラロイドカメラを持ったフェアリーノームが複数人のフェアリーノームを撮影している姿が目に入った。
 何やらポーズを取ったりしているので、楽しんでやっているんだろうけど、なんとなく倫理的によろしくない気がする。

「ミレ、お風呂で撮影っていいの? ボクはよくないと思うんだけど……」
 ボクのそばにいたミレにそう声をかけると、何やら手書きのメモで教えてくれた。

 曰く、お風呂での写真はみんなの信頼の証なんだとか。
 嫌がる子には無理強いしないという暗黙のルールもあり、違反したらしばらく一人お風呂の刑に処されるんだとか。
 
 もしかして、フェアリーノームってワイワイ集まるのが大好きなんだろうか?
 ボクの倫理観的には危ない気もするけど、テンションが上がりすぎて逸脱しない程度に抑えてくれるならいいかな……。

 そんなことをボクが考えていると、ミレが撮る? と聞いてきた。
 今は撮らなくていいかな~。
 うん。

「今は大丈夫。どうせ着替えたら撮るつもりなんでしょ?」
 そう聞くと、ミレは笑顔でうなずいた。
 次はどんな服を着ることになるのかな。
 着替えの選択権がボクにないことはわかっているので、この際だからいろいろ試してみようと思う。
 そういえば、フリル付きブラウスとコルセットスカートの組み合わせをミレが買っていたっけ。
 
 みんなでお風呂に入った後は、ボクたちの部屋で雑魚寝タイムが始まる。
 本当の意味での雑魚寝であり、そこに可愛さがあるかは不明なのが困りどころかな。
 なぜなら、みんな集まって寝るのが好きなようで、密集していたり積み重なっていたりするのだ。
 寝苦しくないんだろうか。

 今日も今日とてみんなはゲームに興じていたり本を読みながら思い思いに過ごしていた。
 でもボクとミレは寝間着に着替える前にやることがある。

 二階に降りてミーシャさんの部屋へ行く。
 本日お付きのフェアリーノームに取次ぎを頼むと、ミーシャさんが出てきた。
 無事にお風呂には入れたようで、まだ少しだけ髪が濡れているように見えた。
 ちなみに、湯上りだと青っぽい肌の色は少し赤みが差すようだ。

「あ、色々とありがとうございます。お父さんもだいぶ良くなったようですし、私も良くしてもらいました。何より、フェアリーノーム様にお世話していただけるとは思いもしなかったですし……」
 ミーシャさんは申し訳なさそうにそう言う。

「き、気にしないでください。大丈夫、です」
 ミーシャさんは謙虚なのか、恐縮しすぎだと思う。
 まぁ、ボクも緊張しすぎだと思うけど。

「不満は、ないですか? 多少の要望なら、聞けます」
「あ、ありがとうございます。今は特にないです。お父さんの具合がよくなったら、お礼をしたいので、村まで来ていただければとは思いますけど」
 ボクはミレと顔を見合わせた。
 ミレがこくんと頷いたのでボクも了承することにした。
 あまり他所には行きたくないんだけどね……。
 少し引きこもり気味なのだろうか?
 
「大丈夫、です。少し、人数が多めになると、思いますけど」
 少し多めにフェアリーノームを連れて行こうと思う。

「では、ゆっくり、お休みください。夜は、フェアリーノームも寝るので、困ったことがあったら、壁のボタンを押してください」
 ちなみに壁のボタンを押すとナースコールのようにボタンが点灯し音が鳴る仕組みだ。

 ミーシャさんの部屋を離れ、ボクたちは部屋へと戻る。
 今日の寝間着は狐耳パジャマだった。
 ミレさん、これ、どこから持ってきたの?
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g
ファンタジー
「異世界に転移したら、ぼっちでした!?」 20歳の普通の会社員、ぼっちーが目を覚ましたら、そこは見知らぬ異世界の草原。手元には謎のスマホと簡単な日用品だけ。サバイバル知識ゼロでお金もないけど、せっかくの異世界生活、ブログで記録を残していくことに。 一風変わったブログ形式で、異世界の日常や驚き、見知らぬ土地での発見を綴る異世界サバイバル記録です!地道に生き抜くぼっちーの冒険を、どうぞご覧ください。 毎日19時更新予定。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした

たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。 死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

処理中です...