知らない世界はお供にナビを

こう7

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街までの道のり

緊急措置の盗賊襲撃

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やっと待ちに待った目的地まで訪れたのに入れないという有様。
一難去ってまた一難というか、いくつもの危機を乗り越えて来たのにまだ私に苦行を強いてくるか。

土下座か?あの土下座が悪いんか?

この町に教会があったら土下座にまた罰を与えるようエスちゃん様に祈ってやる。

なんて言ったもののどうしよう。
遠くに見えるサルサの町をぼんやりと眺めながら考える。
でも、異世界初心者の私がいくら考えたって何も思い浮かばない。せいぜいここを人が通ったら物乞いして銀貨一枚手に入れるしか出て来ない。

そこで皆大好きナビのなっちゃんの登場。


『ご主人様、一つだけ良い方法がございます。これなら銀貨一枚どころかその後の生活費もそこそこ手に入り、更には衣服も調達出来ると思います。』

「そ、そんな夢のような方法が?なに、なっちゃん教えて、それは何!!」

『落ち着いて下さい教えます。その方法とは……。』

「ごくり…その方法とは?」



『盗賊のアジトを襲撃です。』


聞き間違いかもしれない。こんな小娘が単身で盗賊団を襲撃なんてあり得ないね。
聞き間違いだね。

「ごめんなっちゃん、ちょっとちゃんと聞けてなかったみたい。もう一回教えてくれる?」

『はい、盗賊団の襲撃です。この付近だと2時間ほど歩いた場所に盗賊の隠れ家がございます。そこを襲撃すればまとまった金と衣類が手に入ります。』

そっかぁ、聞き間違いじゃないかー。

「なっちゃんや、それは無理じゃないかね。こんな女の子が盗賊を相手するなんて無理じゃよ。」

『口調がおかしくなっておりますが、ご主人様のようなこんな女の子でも大丈夫です。』

「盗賊だよ!無理無理だって!」

『落ち着いて下さいご主人様。不可能ではございません。盗賊団といっても人数は8名で実力もリーダー格含めて小物ばかりです。今まで働いてきた悪行も恐喝やスリに、酷いので小規模の商人の馬車を狙った強盗。強盗に関しては囮を犠牲にしてなんとか成功したようなものです。』

「な、何でも知ってるね。」

『はい。私がしっかりと案内して行きますので、ご主人様は落ち着いて従って頂ければ問題なく遂行可能でしょう。』

「で、でも…。」

『大丈夫です安心して下さい。相手はどう足掻いても悪人です。気に病む必要は全くございません。奪えるだけ奪い切って全てご主人様のものと致しましょう。』

やだ、この子怖い。
これじゃあ、どっちが悪人か分からない。
でも、いつ来るか不明な人相手に物乞いするよりも確実。
くっ…背に腹は変えられないか。

盗賊団には悪いけどこれも人生なのよね。

『盗賊の蓄えている資金があれば良い宿に泊まれますよ。美味しい料理にそういえばお風呂が設備された宿もあるそうですよ。』

「………なっちゃん、これは仕方がないこと。もしここで盗賊を倒さないと今後新たな被害が生まれるかもしれない。それは正義感に満ち溢れた私が見過ごすなんて出来ない。私達がやらなくて誰がやるんだってね。」

『そうです、その意気ですご主人様。』


悪には裁きの鉄槌を、それが私達の使命であり宿命だ。
初めて人相手との戦闘が待っているだろう。でも、お金の……正義の為なら私はやってやる。

さぁ、どれだけ蓄えてんだ盗賊共!


毎度お馴染みなっちゃんの案内を元に隠れ家探し。進むにつれ草原から丘がいくつも入り組んだエリアへとやって来た。
見た限りいくつもの横穴が見受けられる。隠れ家にするにはもってこいの立地。


「なっちゃん、何処にアジトがあるの?」

『こちらです。横穴に隠れ家を作っているようです。見張りとして穴の前に二人立っております。ここからは慎重に足音を立てずに移動しましょう。』

大人しく指示に従い、抜き足差し足忍び足でそろりそろーりと近付いてく。草むらからちょろっと顔を出して横穴を確認。なっちゃんの言う通り見張りが2名待機している。
どうします?

『正面からではご主人様の慰み者コースが待っておりますので奇襲しましょう。裏から回り込んで上に登りましょう。』

「あい!」



そして、やって参りました見張り達が居る穴の上。
ここからはどうします?

『この位置からお尻から飛び降りて下さい。スイッチオンにしたスタンガンは右手で持って角度は下に向けて、はいそうです。さあ、飛び降りて下さい。』

凄く淡々と言うねなっちゃん。

「ま、待ってここを飛び降りるの?死ぬって5メートルはあるよこの高さ。」

『正確には3,75mですね。下の見張りがクッションとなりますので大丈夫ですよ。ささ、飛んで下さいませ。』

「えぇー。」

簡単に飛び降りろなんて下を見たら尻込みしてしまう。無理、絶対無理だよ。

『サルサには美味しい料理屋がいくつもありましてお金があれば食べに行けるんですが…。』

「といやっ!!」

ヒップアタックをかますが如くお尻から飛び降りる。


お金が私を待っている。

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