廃課金ゲーマーの異世界ライフ〜何処へ行っても課金は追ってくる〜

こう7

文字の大きさ
92 / 100

のんびりタイム4

しおりを挟む

『またつまらぬ物を斬ってしまった…。』

これを今すぐ言いたい衝動に駆られている。
でも、その斬った物を作った張本人の前で言うのは幾ら何でも人でなしになってしまう。
喉から溢れそうな決め台詞をどうにか飲み込んでおっちゃんが復活するのを待つ。



「………お、お前は…いやお前らは何者だ?」

じっくり一分ほど経過してから復活を遂げたおっさんは驚きと何故か恐怖に満ちた目で俺達を見る。
恐怖は多分アイリスにだけだよね?

「私達が何者であろうが関係無いでしょう。自分の愚かさを認めてご主人様を侮った事を謝罪なさい。」

自分が挑発しておきながらなんたる傲慢さ、これがアイリスちゃん。
それに賛同するように他の配下達も頷く。
これ以上ここに居たらまたうちの子達がなにかやらかしそうなのでもう退散しよう。ケンゾウ以外のリアルドワーフが見れたんだから良しだ。

「えーと、なんかすみませんでした。俺達はこれで失礼します。」

完全な冷やかし客になっちゃったけどごめんなさい。

「ま、待ちねぇい!!」

そそくさと去ろうとする俺をおっちゃんが引き止める。
厄介なのが居なくなれば安心なはずなのになんだろう?

一応、振り向く。

「坊主…いやアンタは武器を買いに来たんだろう?このまま帰んのかい?」

ただおっちゃんを見に来ただけです、とは言えない。
傍から聞いたら特殊な性癖みたい。

「えーあの、どんな武器があるのかなぁと思って見に来ただけで元々買うつもりは無かったと言いますか」

「そもそもこの店に並べられた武器防具程度ではご主人様に相応しくありません。ご主人様のお持ちになられる装備の中でも下位にあたる物にすら及んでおりません。」

「なっ…。」

出しゃばるアイリスちゃん。
それは幾ら何でも作ってる本人に失礼だ。

『アイリス言い過ぎだ。それ以上店の人にご迷惑掛けるなら先にお家へ帰ってるか?』

念話で軽く説教をする。
あんまり自分の理想像達に怒鳴るなんてしたくないけど、こればっかりはもう見過ごせない。
流石にやり過ぎたと思ったのかアイリスの顔が次第に青褪めていく。

『も、申し訳ございません!!あまりにもこの者がご主人様へ無礼な接し方をするので許せなかったのです。申し訳ございません、お許し下さい!!』

初対面の見た目少年相手に礼儀を持って接する方が難しいだろうに。
でも、アイリスは主人への想いの強さのあまりによる暴走。

俺は深く悩んで悩んでそして思いっきり溜息を吐く。

「おっちゃん何度もこの子が失礼を言ってごめんなさい。でも、この子の言う通り現状ここにある武器や防具よりも良いのを持っているので買うつもりはありません。」

「そうか…。」

どこか落胆するおっちゃん。
それを横目に俺はアイテムボックスの中から全く使ってなくかつ低性能の剣を取り出す。
斬れ味向上と破壊不可しか付いていない低武器だ。
突然取り出した俺にきょとん顔を向けるおっちゃんへ俺は言葉を続ける。

「ですが、もしこれよりも性能の良い武器を作る事が可能なら是非お願いします。」

「こ、これは…。さ、触って良いか?」

「勿論です。」

きょとんから一転して職人の顔へチェンジした。
恐る恐る俺が出した剣を受け取り様々な角度から観察していく。

この世界の職人の諦めの悪さを知りたい。
運営に負けない意地を果たして持っているのか。





しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』

KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。 日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。 アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。 「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。 貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。 集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。 そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。 これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。 今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう? ※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは 似て非なる物として見て下さい

人と希望を伝えて転生したのに竜人という最強種族だったんですが?〜世界はもう救われてるので美少女たちとのんびり旅をします〜

犬型大
ファンタジー
神様にいっぱい希望を出したら意思疎通のズレから竜人になりました。 異世界を救ってほしい。 そんな神様からのお願いは異世界に行った時点でクリア⁉ 異世界を救ったお礼に好きなように転生させてくれるっていうからお酒を飲みながらいろいろ希望を出した。 転生しても人がいい……そんな希望を出したのに生まれてみたら頭に角がありますけど? 人がいいって言ったのに。 竜人族? 竜人族も人だって確かにそうだけど人間以外に人と言われている種族がいるなんて聞いてないよ! それ以外はおおよそ希望通りだけど…… 転生する世界の神様には旅をしてくれって言われるし。 まあ自由に世界を見て回ることは夢だったからそうしますか。 もう世界は救ったからあとはのんびり第二の人生を生きます。 竜人に転生したリュードが行く、のんびり異世界記ここに始まれり。

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

レベル上限5の解体士 解体しかできない役立たずだったけど5レベルになったら世界が変わりました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
前世で不慮な事故で死んだ僕、今の名はティル 異世界に転生できたのはいいけど、チートは持っていなかったから大変だった 孤児として孤児院で育った僕は育ての親のシスター、エレステナさんに何かできないかといつも思っていた そう思っていたある日、いつも働いていた冒険者ギルドの解体室で魔物の解体をしていると、まだ死んでいない魔物が混ざっていた その魔物を解体して絶命させると5レベルとなり上限に達したんだ。普通の人は上限が99と言われているのに僕は5おかしな話だ。 5レベルになったら世界が変わりました

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

{完結保証}規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜

Saioonji
ファンタジー
母に殴られ、命を奪われた――そのはずだった。 だが目を覚ました先は、白く豪奢な王城の一室。 赤子の身体、仕えるメイド、そして“皇子”という立場。 前世では愛されず、名前すら価値を持たなかった少年が、 今度は世界の中心に生まれ落ちてしまった。 記憶を失ったふりをしながら、 静かに、冷静に、この世界を観察する皇子。 しかし彼の中には、すでに常識外れの思考と力が芽生えていた。 ――これは復讐でも、救済でもない。 自由を求めただけの少年が、 やがて国を、歴史を、価値観そのものを揺るがしていく物語。 最強であることすら、彼にとってはただの前提条件だった。 重複投稿作品です 小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。

処理中です...